こんばんはヾ(@°▽°@)ノ しずです。
今日は七夕ですね。
夕方,通り雨がありましたが,夜は晴れている模様。
織姫と彦星が会えるのは,年に一回。
晴れてよかった。
でも,例え曇りでも,雲の上では会っていたのかも。
顔をのぞかせてくれている今日なら,願い事も叶えてもらえそうですね。
では,続きです。
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バラナシを未明に発ち,ガヤ駅についたのは早朝であった。
電車の中で読んだガイドブックの受け売りであるが,
ビハール州はインドの中でも教育水準が最も低く,識字率はインド一低いそうだ。
教育水準の低い地域というのは,ご多分に洩れず治安も悪い。
デリー,バラナシ,ガヤと,私がインドを訪れる中で3つ目の電車駅であったが,
早朝のガヤ駅は,インドの中でもこれまでにない雰囲気にを漂わせていた。
電車の発着は大型のデジタル掲示板と英語のアナウンスであらわさる近代的なデリー駅。
ビジネスであろうか,帰省であろうか,いかにも都会的な雰囲気を携えた,インドでもインテリ風の人,
あるいは,どこかの田舎から一念発起でやってきたのであろうか,大きな家財道具を持った一家,
ありとあらゆる人が入り乱れる,新宿を思わせるような,思惑に満ちたデリー。
ヒンズー教の聖地であり,インド人のあこがれの地であるバラナシ。
インド人にとって,一生に一度は訪れたい土地であり,
ツーリストもインドと言えば,その姿,ガンガーを一目見ようと訪れる,日本の京都のような土地。
旅行者や他国籍の人々が闊歩し,伝統を重んじつつもインターナショナルなその街の色彩は,
鮮やかに彩られていた。
それに比べてガヤ駅は,視界のすべてがグレー,あるいは薄茶色にに包まれたような,暗い,
とにかく暗い駅であった。
プラットフォームは複数あり,決して小さな駅と言うわけではないのであるが,全体的に暗いのだ。
そこに居た人々は,デリー,バラナシにいた琥珀色の顔立ちのインド人から,
更に一層,二層濃い,こげ茶色の肌をしていた。
改札に降りた私は,そこでまたぎょっと足を竦めた。
早朝だというのに大きな荷物を抱えた人が,
所狭しと座りこんだり,横たわったりして,ロビーの大部分を占めているのだ。
そこにあるもの。
座り込むために敷いた敷物も,
横たわるのにちょうどよく枕にしたバックパックも,
全財産持ち運んだのだろうかと疑いたくなる大きな荷物も,
衣類も,肌も,
床も,壁も,カウンターも・・・
そこあるすべて,
そのすべてが,元あったであろう色が判別できないほど,
複雑な色に染まっていた。
あらゆる色を浸み込んでしまったかのような複雑な暗い色。
視界にとらえられるそのすべてが,黒に近い灰色か,こげ茶色のような色に染まり,
砂埃を含んで淀んだ空気がさらに,その世界を暗く包みこんでいるようだった。
「ここがガヤか・・・」
バラナシからの電車の中で,車掌から言われたことを思い出した。
「ガヤに行くのか!?気をつけなさい。あそこは,デリーより危ないから。」
私は言葉をなくして,しばしその場に立ちすくんだ。
しかし,私の目的地は,ブッダガヤである。
座り込み,横たわる人々を踏まないように気を付けながら,
合間をすり抜けて,私は駅のロビーから一歩外に踏み出したのだった。
---つづく---
やばい~。
マハボディまで今日,行く気だったのに~。
この話,長くなりそうです。。。