さくらももこさんのエッセイの鉛筆の肉筆生原稿。
水虫との戦い。うら若き10代で自分の足と真剣に向き合います。バカにしていた父に嘲笑され姉に突き放され、しかし姉も罹患し、、、家族の中でのヒエラルキーがゆらゆらゆらぐ様がむず痒く楽しませてくれます。印刷された活字と雰囲気が違って”まる子”が文字に宿ってるように見えます。
※『もものかんづめ』より
そしてちびまる子ちゃんの生原稿。
生活がありありと見えます。個性的な人間に囲まれて。右往左往する。ああ〜子供時代ってこんなだったよなと思い出します。
子供時代に戻りたいって思いますか?
子供時代って…生まれから容姿、才能までどうにもならない格差、家庭の事情を生で感じて苦しいんですよね。不自由だし、子供同士の残酷なやり取りもあって大人が思うよりも「つらいよ〜」て思ってるんですよね〜。それを思い出しました。逃げ場のない苦しさというか…
でもおとなになると、「子供っていいよね」って冷めた視点で見下すようになるの。不思議です。
※撮影可能コーナーより
『さくらももこ展』
静岡市美術館
2023 6.13-8.23
以上、金沢でした。