「お父様が吐血して容態が不安定です。

今から来れますか?」

 

 

 

 

いきなりの電話に

パニック以外の何物でもない。

 

 

 

 

私は

サロンでお客様をお迎えする準備が整い

後はお出迎えをするだけ。

の瞬間の出来事。

 

 

 

 

え?

命にかかわらんやったら

私はお客様を優先したいけど。

サロン終わってからでも遅くはないでしょ?

 

 

 

 

と一瞬考えたけど

「吐血」

「容態不安定」

「今から来れますか?」

 

 

 

 

のワードに

父を後回しにはできないと

お客様ご来店の30分前に

キャンセルの連絡をしました。

 

 

 

 

それから急いで病院に駆けつけ

主治医の話を聞くと、

 

 

 

 

気管支から出血をして

肺の半分くらいまで血が溜まっている状態で

自分の血液で溺れかけていました。

止血をし、肺の中の血液も

全部取ったので今は落ち着いています。

 

 

 

 

 

ですが

次また同じことが起きると

かなり危険です。

挿管が必要になりますが

一度挿管をすると

もう抜けません。

 

 

 

 

 

いわゆる

延命です。

延命を希望しますか?

それとも

延命はせずに

緩和ケアのみにしますか?

 

 

 

 

時間がないので

今決めて答えをください。

 

 

 

 

 

ちょっと待ってよ。

入院するとき

そんなに悪くなかったのに。

 

 

 

 

なんで

急に悪くなるの?

 

 

 

 

今年の家族旅行の計画立てだしたばかりやん!

 

 

 

 

延命ってなに?

 

 

 

 

このまま死ぬの?

 

 

 

 

恐怖でしかない。

 

 

 

 

そんなの考えられない。

 

 

 

 

母から

どうしたい?

と問われ。

 

 

 

 

父が延命を希望していないのは

以前からの話で知っている。

だから私は父の考えを尊重しようと

延命は希望しない。

 

 

 

 

そう思っていた。

 

 

 

 

 

この時までは。

 

 

 

 

だけど

私の口から出た言葉は

 

 

 

 

「延命してほしい。」

 

 

 

 

兄弟全員とも

同意見。

 

 

 

 

この時点で

父が入院していた病院は

かかりつけではなかったから

無理やり命をつないででも

かかりつけの病院に転院すれば

違う解釈があるかもしれない。

 

 

 

 

そう思っての事。

 

 

 

 

この吐血した次の日が

転院する日だったので

あと一日頑張って!

って思っていたのです。

 

 

 

 

(最初に入院した病院は

かかりつけではないため、

父の病気のデータが何もないので

治療ができないと

言われていたのです。

だけど最近は

コロナウイルスの関係で

病院もピリピリしていて

かかりつけだとしても

簡単に転院を

受け入れてくれないそうなのです。)

 

 

 

 

そして

不安な一夜が明け

無事転院。

 

 

 

 

父の意識もしっかりとあり、

会話もできる。

 

 

 

 

かかりつけの主治医から

話を聞くと

 

 

 

 

確かに吐血して

ちょっと血圧も低いけど

絶望的な状況ではない。

 

 

 

 

退院も望める。

 

 

 

 

と。

 

 

 

 

こちらの病院では

延命の事は

今はまだ言われていません。

 

 

 

 

父には

まだまだ元気でいてもらいたいのです。

 

 

 

 

 

今も正直

楽観視できる状況ではないですが

父の生きる力を信じて

行きたいと思っています。

 

 

 

 

身近な人の死が

こんなに怖いとは。

 

 

 

 

 

だけど

家族でちゃんと話し合いができたのは

良かったかな。

 

 

 

 

延命治療は

これからも課題です。

 

 

 

 

生きてほしい娘の思いと

延命を望まない父の思い。

 

 

 

 

やはり

答えは簡単には出ません。

 

 

 

 

咄嗟のとき

後悔しないためにも

元気なうちに

話していると

いいかもしれないですね。

 

 

 

 

父の余命宣告を受けたのは

これが2回目。

1回目は10年前に

早くて数か月、一年は持たないと言われ

今に至る強者です。

 

 

 

 

今回も

笑い話にできると信じています!!

 

 

 

 

長々と長文失礼いたしました。

 

 

 

 

 

来年も父と

桜を愛でたいと思います。