市子
(2023/日本/126分)
※以下、内容に触れる記述があります※
予告編を見て、面白そうだったので映画館へ足を運ぶ。
杉咲花(敬称略)の演技を初めてみた。
魅力的な女優さんだわ…目が釘付けになった。
杉咲花演じる、主人公市子のモンスター級のしたたかさに鳥肌。
しかし映画全体としては、今ひとつ響かなかった。
無国籍問題に自宅介護、ヤングケアラー、自殺幇助と、近年の社会問題の盛り合わせ。
でも「不幸な境遇に置かれた主人公」を演出する為の要素としてしか扱われておらず、
まるで主人公が罪を犯すのは、置かれた環境のせいであるかのような描き方。
「自殺願望のある女性」もしかり。
本筋に不要なので、彼女の自殺したい理由に触れないのは分かる。
でもその役に、顔に大きな傷(痣?)をもつ女性を登場させるって…雑というか浅はかというか短絡的というか…。
全編こんな調子なので、なんだか薄っぺらい印象が拭えなかった。
しかしこの映画、割と評価が高い。
私も観に行ってよかったとは思う。
それは杉咲花の演技が魅力的だから!
これに尽きますな。