一方的な、あまりに一方的な!現在と未来を考える自然派経世済民考 | 医者ギライ・クスリギライのための1日10分!医食同源・自然食実践ブログ

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日米安保条約は、

「片務的!」

こうしたことがよく言われています。

曰く、日本国は憲法9条の規定があるため、戦力戦備を持つことができない。

その代わりにイザ!という時は、日本に駐在しているアメリカ軍に守ってもらう。

悪い敵が日本を攻撃してきたら、そこでアメリカサマの出番となる。

こうしたことがいわれているのです。

台湾有事の際にも、アメリカ軍が悪い中国軍を叩きのめしてくれるはず。

いやそんなことはない。極東の黄色人種なんかをアメリカ軍は決して守らない。

憲法を改定して、独自の軍事力を充実させよ!

こうした果てしなき議論がいつも行われているのです。

アメリカ様の方も、オレたちが君たちを守ってやっているのだから、少々のことには目をつぶりなさい。

そうとでも言いたげな模様。トランプ前大統領などは、

「日本が攻撃されれば、我々は命と財産をかけて戦い、彼らを守る。でも、我々が攻撃されても日本は我々を助ける必要はない」

こんなことを述べて物議となっておりました。

まあ、どちらが本当なのかは実際に有事になってみないと分からない。こういうことになるのでしょう。

日米安保条約の片務性についてはさまざまな議論があるのですが、日米の

『経済体制』

コチラの方はといえば、明らかに片務的。私はそのように思っております。

つまりは、アメリカの経済を日本が一方的に応援し、支援し、協力し続けている。

協力し続けているのではなく、それを余儀なくされ続けている。

 

このような関係性が定着し、もはや当たり前になってしまっているのです。

私が若かったころには、アッシーくんとかミツグくんとか。若くて見目麗しき乙女たちは自分にとって都合の良い男性諸君をたぶらかす。

このようなことがよく言われていましたが、日米の経済体制はミツグくんなどといったレベルではない。

明らかに搾り取られ続けている。

日米安保体制の片務性については様々な議論があるけれども、日米の経済体制についてはほとんど何の議論すら起こっていない。

それはあたかもタブーであるかのように、ダンマリを続けている・・・。

本当にオカシなことではないかと私は一人憤慨しているのです。

 



■働けど働けど
日本の正社員の年間の労働時間数は、約2100時間といわれています。

経済レベルにおいて同程度といわれているドイツ人のそれはというと、1300時間

日本人の私たちはドイツ人の約1.6倍もの時間を賃金労働に従事しているのです。

戦後復興期ならそれも仕方がないことだ。そんな風にも思うのですが、豊かになったとされる現代においてもいまだ過酷な労働を強いられ続けている。

経済学者のマルクスは豊かさの証明は、

 

「労働時間の短さによって測られる」

こうしたことをどこかで述べていましたが、私たちの国はいまだ全く豊かになっていない。

長時間労働が当たり前!、そんな貧しくも無残な状態が続けられているのです。

繰り返しになってしまうのですが、日本は世界で初めて『ゼロ金利』に到達した国といわれています。

豊かさのレベルは利子や金利によって測られることがいわれますが、ゼロ金利・低金利が意味するところは、もう他にどこにも投資先がない。

それほどまでに充分に豊かになってしまった。このことを意味する市場からのメッセージといえるのです。

お金をまとめて投資してみたところで、儲からない。それほどまでに需要が満ち足りてしまっている状態。

ゼロ金利と経済の低成長は表裏一体、密接不可分の関係なのだといえるのです。

金利の面では充分に豊かになっているにも関わらず、労働時間においては貧しさの極みのような状態が続いている。

これは一体どうしてなのか?

私たちは自らの働き方に疑問を持つ。こうした必要があるのではないかと思うのです。


■役割分担・・・
経済の分野においては、

「現在財と将来財」

この2つに分けてお金の使い方が論じられます。

現在財とは今現在において満足が高められるものと定義されます。

旅行に行くだとか、何か趣味のために投資するだとか、高性能なスマホに買い替えるだとか。

こうしたモノが現在財。

これに対して将来財とは、今現在ではなく将来・未来において満足が高められるもの。

企業でいえば設備投資とか、未来の子供たちに対する教育費用だとか、将来家を建てるための貯蓄だとか。

 

老後の不安のための投資や貯金などもそう。これらに充てられるモノが将来財。

 

このように分けられているのです。

一般に金利の低い国ほど現在財に投資することが望ましい。反対に金利の高い国ほど将来財に投資するのが望ましい。

金利の高い低いは、お金の使い方を指し示す指標であるともいえるのです。

日本はゼロ金利をどこよりも早く達成した国であるにも関わらず、とにかく現在財をガマンし続け、将来財の方にばかりお金を使い続けている。

日本の個人金融資産は約2000兆円といわれますが、中でも現金預金での貯蓄率は世界でも有数といわれます。

これに対してアメリカは今現在の満足を求め、享楽的な消費をひたすら繰り返す国。

※参考:『景気後退が迫っていても、アメリカ人は節約していない

日米安保体制は日米一体の軍事同盟といわれていますが、日米経済体制も表裏一体の体制です。

役割分担は日本は貯蓄する側で、アメリカは日本の貯蓄を食い潰す側。

日本人が長時間労働で貯め込んだ預金が、投資の名のもとにアメリカ国債などへと姿を変えていく・・・。

アメリカ国債といえども借金なわけだから、米国債に投資した分には当然利息がついて向こう10年にわたって日本側に返ってくるはずのもの。

でもその利息分はそもそも将来財なワケだし、何より利息はアメリカドルで支払われ続けている。

アメリカドルで利息分をもらっても、日本においては使いようがない。

 

そうなるとその利息ですらアメリカドルが使えるアメリカ側に還流されていく。

このような無限ループの構造の中に私たちは埋め込まれ、終わりなき長時間労働を余儀なくされ続けているのです。



■不安の解消
老後のために、

「2000万円貯めておけ!」

以前、麻生太郎がこんなことを述べて大炎上しましたが、それもこれも長時間働き続け、ただひたすらに貯蓄する役割の日本人。

そんな日本人たちにさらなる義務を遂行させようとする。こうした意図から発せられたものなのでしょう。

日本人が稼いだお金を貯め込む習性が強いのは、社会保障があまりに脆弱であるからこそ。

老後の不安があるからこそ、現在財を切り詰め、将来財としての現金貯蓄。未来の安心のためになけなしのお金を貯め続けている。

こうして貯め込んだ貯蓄をアメリカ人が消費し、浪費している。

こんなバカげたことをいつまで続けるのでしょうか?

ロシアが!中国が!と騒ぐ前に、あまりに片務的な日米の経済のあり方を問い直す必要があるのではないか?

私などはそのように思うのですが、あなたはいかが思われますか?

 

 

■参考文献

 

※参考動画:『アホダノミクスに終止符を



 

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