いきなりですいません。
あなたがお米や野菜を買う際の
「判断基準」は何でしょうか?
“それはもちろん安全性だよ”
“農薬はイヤだし、添加物だってないものを選ぶよ”
このブログをお読みのあなたなら、きっとそう答えることでしょう。
でも、
“旬”や“鮮度”も大切ではないでしょうか?
よく日本人は世界一うるさい消費者と言われたりもします。
その理由は、「旬」や「鮮度」への執着が半端ないからとされています。
確かに私たちは旬や鮮度を大切にしている。でもそれが、
どうしてなのか?
についてはあまり意識していないようにも感じます。
そこで今回は「旬と鮮度」をテーマに、医者を遠ざけ、クスリを拒む。
そんな生き方のヒントについて考えてみたいと思います。
■旬の概念
例えば「フランス料理」。
“高級!”
“一流!”
“エレガント!”
おフランスなんて言葉があるくらい、高級料理の代名詞的存在です。
でもフランス料理において、「旬」がテーマになることはほとんどありません。
それどころか、そうした概念が
「そもそも存在しない」
そういっても言い過ぎではないと思います。
これは欧米の料理法に共通した現象で、「旬」がテーマになることはほとんどないのです。
その理由はというと、ズバリ!
“保存“
他の何はさておき、保存が大切だったからなのです。
「食用植物が乏しい」
土地がら。お世辞にも豊かと言いがたい食糧事情、
だから酪農や家畜などによる“動物性タンパク質”に頼らざるを得ませんでした。
そこで問題となるのは保存方法。
いかに食べものを長く保存するか?
それが最大のテーマだったというわけです。
食べものを保存する、その使命のもと、中世のヨーロッパ人は危険な航海に向けて旅立ちました。
世界史の授業で習ったマルコ・ポーロやバスコダ・ガマなどの「大航海時代」、
その最大の目的は
「香辛料の獲得」
にあったのです。
特にコショウの獲得は必須の課題。
“コショウ一粒は金一匁”
と同じ価値といわれるくらいの貴重品だったわけなのです。
強い殺菌力があり食用肉の保存を可能にする、
“ヨーロッパの生命線”とでも言うべきスパイス。
生きるために欠かせない、そのため危険な航海を敢行したというわけです。
■食の本質とは!?
このようにヨーロッパでは「保存」が重視され、
「旬」や「鮮度」への関心が薄い。
それに対して日本は食用植物が豊富なお国がら。
そうなると関心は、
「旬」や「鮮度」
になるというわけです。
旬や鮮度を食べものに求める理由は、ズバリ!
“生命力”
大自然からのエネルギーが強いうちに体に入れたい!
力ある、命あるたべものを一番力のあるうちに摂り入れたい!
そうした意識が根底にあるのではないかと思います。
自然界が生み出した力の結晶である生きた食材を体に入れる。
食べるとは、大自然のエネルギーを
「丸ごと体に注入」
すること。
栄養がどうとか、何かの成分などといった些末なことに本質はないのです。
■全身で受け止める!
これは食べものに限ったことではありません。
昔の人は、
“野原で遊ぶ”
ことを意識的に行っていたようです。
「野遊び(のあしび)」とか、「毛あしび(モーアシビ)」といったように、古典で見かける言葉です。
文字どおり“野原で遊ぶ”という意味なのですが、自然のエネルギーを体内に
直接取り込む目的もあったようなのです。
地球の中心から吹き上げるマグマ、その熱とエネルギーを足で受け止めそこから取り込み、
全身で太陽の光を浴びる。
若芽を摘んだり、詩歌を通して男女が語らう。
今でいえば森林浴やバーべキュー、野外コンパといったものになるのでしょうか。
それが心身の健康を維持する秘訣と考えていたようなのです。
■命との接点
そういうと、
「科学的じゃないな」
「証拠に乏しいんじゃないの?」
そんな風に思われる方もいるかもしれません。
でも実際に、
ヒノキやカンナなどの削り面に触れると血圧は低下し、
反対にガラス面に触れると血圧は上昇するといった報告があります。
自然素材からは安らぎを、過度に精製され、加工されたものからは
“緊張”
を覚えることが指摘されているのです。
体の緊張は、体内で「活性酸素」を生む原因となります。
活性酸素は“万病の元”といわれますから、自然との接触を常に心がけることは大切と言わねばなりません。
女性が男性に比べて長寿であるのは料理や育児を通じて、
「生きものと頻繁に接触しているから」
そう指摘する説もあるのです。
■現代人の接点は?
大自然との接触は心身の健康と直結しています。
でも都会で生きる私たちは土や樹木よりも、パソコンや携帯電話、アスファルトなどの
“人工の化学物質”
に触れる時間の方が圧倒的に長いわけなのです。
川岸はコンクリートで固められ、土はアスファルトで覆われ、森林はビルへと変化しています。
また過剰衛生主義を信奉し、泥んこ遊びや土イジリは
「バイ菌を呼び込むもの」
として遠ざけられています。
豊かさと便利さの代償として、自然はますます遠い存在になりつつあるのです。
だからといって、普段から忙しい私たち。
いくら健康に良いからといって、四六時中、野原で遊んだり、土に触れたり、
ハイキングや森林浴を楽しむ時間がないのも事実です。
私たちはどこに自然との接点を求めればよいのでしょうか?
「答えは食」
現代人にはもはや食しかない。
土から離れたからこそ、自然との接触が難しいからこそ、
自然界の摂理に即した食べものを体に入れる。
自然の力が凝縮した、
“強い生命を体に取り込む”
それが今より一層求められているのです。
■食の本質とは?
「栄養学」を経典としたサプリメントや健康食品は全盛ですが、
いまだわかっていない栄養素は
“最低でも500~1000”
はあるといわれます。
よく分かっていないものをあたかも分かったかのようなフリをしている。
しかもメリットばかりが声高に叫ばれ、それによる副作用などのデメリットについては触れられることがない。
それが今の健康食品ブームの偽らざる姿ではないでしょうか?
他の生命を食べることで自らの生命を維持・拡大する。
それこそが、
「食の本質」
それを私たちの先祖は“いただきます”という言葉に込めてきました。
食べものとクスリとの境界線が曖昧になる中、もう一度、
「いただきます」に込めた精神を思い返したいものです。
どんなにサプリメントに栄養があっても、そこに
生命はない
わけですから。
本質は低農薬だから、有機だから、といったところにはない。
自然界の摂理に則して育った、農薬も肥料も一切必要としない
「強い生命」
を感謝して食べる。
それこそが食の役割であり、本質であるわけです。
米・味噌・野菜、口に入れる頻度が高いものはきちんと選び、確保する。
そしてたまにはどこかに出かけて大自然と触れ合う、そうした生き方がいいですね。
今回は自然とのふれあいと私たちの健康について、考えてみました。
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今のお米は苗の段階から、肥料・農薬漬けになっていますが、以下のお米は
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■自然食業界キャリア15年のOBが綴る