「生老病死」
人が生きる上で逃れることができない4つの苦しみ。
古代インドで王様の子供として生まれた釈尊(釈迦)。
彼はこの4つの苦しみに直面しました。
自分は王子として生まれ、これまで何一つ不自由のない暮らしを送ってきた。
でも一歩、
宮殿の外に出れば苦しみが満ち満ちている。
病める者、死にゆく者、老いてゆく者。
これこそがこの人生の実相ではないか。それは未来の私の姿に違いない。
生きる苦しみ。
青年期の釈尊はこの光景を目の当たりにしたことから、
不安なき心、迷いなき心。
そんな境地を求め、七転八倒の末に開いた悟り。
それが世界三大宗教の1つ、「仏教」の始まりと言われています。
今は元気で楽しく、不自由なく暮らしていても、いつ何時不慮の事態が身に襲いかかるか分からない。
突然の病気、交通事故、家族の不幸・・・。
ひょんなきっかけで転落してしまうことだって世には掃いて捨てるほどある。
“自分には決して起こらない!”
そう強がってみたところでお互い生身。誰もがその訪れを否定できないわけなのです。
こうした事態を予測して、
ある人は日々健康促進に努めることでしょう。
用心深く・注意深く行動し、身に降りかかる災難を回避しようと心がけるかもしれません。
またある人は、
生命保険や傷害保険、特別な医療保障などに数多く加入し、自己防衛するかもしれません。
また別の人は、行き当たりバッタリ。
それが自分の運命だ。
そう割り切って今を生きることに専念するかもしれません。
あなたはどのタイプでしょうか?
日ごろからどんな備えをしているのでしょうか?
最近、こうしたことを深く考えさせられる動画を見ました。
それが、
「山本太郎の大分講演」
です。
山本太郎と言えば、国会の“野良犬”とも呼ばれる、現在落選中の政治家。
賛否両論、好きキライがハッキリ別れる人物なのですが、注目の人物であることには間違いありません。
動画をみていた私は、
不覚にも涙。
具体的には17分15秒経過のところで涙が溢れてきたのです。
↓ ↓ ↓
経済成長に貢献できる人物か否か?
成長に貢献しないなら、社会からドロップアウト余儀なくされてしまう。
病気、事故に見舞われてしまえば即刻転落。
そんな世の中をあなたたちは
「本当に望んでいるのか?」
「望んではいないけど諦めているのではないか?」
そう山本太郎は慟哭とともに問いかけているのです。
問題は山積みされている。でも本来、
問題と解決はセットのものでもあるはず。
解決策はあるのに、見て見ぬふりをしてしまう。
“忙しいから・・・”
“ムズカシイから・・・”
“めんどくさそうだから・・・”
日々の事がらに、ついつい流され忙殺されそうになる私自身。そんな日常の中に飛び込んできた、山本太郎の叫び。
それが心に突き刺さりました。
不安で心がいっぱいになる。いつまでも元気でい続けられるなんてとても思えない。
でも、不慮の事態に見舞われた際には、
「真っ先に国や行政が手を差し伸べてほしい」
「みんな生きていていいんだ、そんな日本であってほしい」
そう思うからこそ自分は政治をやっている。誰のためではなく、
自分自身のための活動だ!
山本太郎はそう叫ぶのです。
「自己責任」、すべては自分の責任だ!そう強く言われ始めてから久しいわけですが、何もかもそれで完結するほど人生は甘くない。
どこまでいっても限界があるはずのもの。
”ワンフォアオール・オールフォアワン”
1人はみんなのために、みんなは1人のために
ラグビー日本代表がワンチームの合言葉とともに、私たちに示してくれたこと。それはラグビーだけの話ではない。
そんなことを思うのです。
「この変革の時代における最大の悲劇は、悪人の執拗な暴言ではなく、善人の沈黙であったことを歴史は記録しなければならないだろう」
アメリカ公民権運動の指導者キング牧師の言葉です。
私は何を望むのか?どんな日本であってほしいのか?
山本太郎の言葉が深く染み入りました。