小手面の受け方 | 中庸塾剣道教室

中庸塾剣道教室

日本武道館武道学園 講師 太田忠徳範士八段を仰ぎ、2006年(平成18年)中庸(ちゅうよう)塾を開塾。34才から剣道を始め、30年で教士7段を取得。中庸塾新聞社主幹。
表千家茶道を習う。弓道三段、趣味はDIY、樹木剪定、
バイク、本業は彫刻および木目込み人形製造業です。

小手打ちの基本は、相手の剣先が上がったときです。

面打ちの基本は、相手の剣先が開いたときです。

ここで掛かり手の大事なことは、攻めに対する相手の

剣先の変化を捉えた打突ということになります。

ここで指導者が注意しなければならないことは、

はじめから一足一刀の間合いではないということです。

木刀による剣道基本技稽古法では、立ち合いの間合いから

直接一足一刀の間合いに入ってしまいますが、いわゆる触刃の間

(遠い間合い)から攻めて相手の剣先の変化を捉えたいところです。

稽古法は基本技ですから、攻めは次の段階ということなのでしょう。

さて、小手面の受け方です。

元立ちは相手の攻めに対し剣先を上げて小手を打たせ、一歩下がって

剣先を開いて面を打たせます。

一歩下がるということは、その面打ちが元打ち(竹刀の物打ちでない部分・

無効打突)となってしまうからです。

小手を打たせた竹刀の状態のまま下がらない元立ちも多いいですね。

ただ中・高校生の小手面は早い!

元立ちは掛かり手が小手から面にわたるとき自分の竹刀の剣先がフリーとなる

一瞬があります。

そこを捉えて自分の竹刀を開く(右にですね)という竹刀捌きをします。

それがなぜ大事なのかは、実戦の場合、相手の小手不十分。

元立ちの右に開いた竹刀は、相手の左面を決めることができるからです。

元立ちの役割とは、ただ打たせるだけではなく、常に掛かり手とのつながる糸

が切れないようにしなければなりません。

一足一刀の間合いの稽古であれば、掛かり手が面で抜けたあとの振り返る場に

その間合で元立ちはいなければならないのです。