震災から、2週間が経った。


東北地方の大きな被害を受け、関東の交通網や電力も打撃を受けた。

週明けの月曜日は、普通のサラリーマンなら通常出勤、

中には自宅待機を会社に命ぜられた人も多かったようだ。

とはいえ、日本の経済を動かさないことにはどうにもならない。

みんなそれぞれの思いを抱えながら過ごしたことだろう。


東京近辺ではまだ余震らしき地震が今朝まで続いているが、

最初の1週間はずっと小さな揺れを四六時中感じていたのでいたので

僕は軽い船酔い状態のようになってしまった。

船に揺られて、地上に降りたらまだ揺れている、みたいなあの感覚。



僕や、東京にいるミュージシャン・アーティストたちは、この2週間、どのように過ごしていたのか。


今現役プロフェッショナルで活動するミュージシャン・アーティストも、いろいろな生活形態があり、

必ずしも音楽だけで生活していない人がほとんどを占める。

その中で僕も宣言をして、昨年より音楽を含めた事業を立ち上げて生活をしているのだが、

震災後、今月の仕事はほぼ軒並みキャンセル。

東北のことを考えれば、命があるだけこんなこと屁でもないが、

震災前にこのような状況に陥っていたら、危機的だと判断するレベル。

明日からどうやって過ごしていくかは真剣に考えなければならない。


そんななか、いくつものチャリティのイベントにも誘われたが、

今の僕に出来ることはそんなことしかないのかと

最初の1週間は苦悩した。



ミュージシャンとして何をすべきか、考えれば考えるほど分からなくなった。



チャリティでライブをするぐらいなら、ライブなんかやっているよりも

具体的な金銭を被災地に寄付した方がいいだろう。

しかしお金もないミュージシャン連中が頑張ってお金を集めて

たいした経済効果が生まれるとは到底思えない。

=音楽なんかやっている場合じゃない、という安易な結論にたどりつく。

しかしそれだけになってしまうと、ここ10年間音楽に献身した僕自身や共にクリエイトしてきた仲間の時間すべてを否定することになりかねない。

ここで少し前向きに考え直して、チャリティを考える。

被災地の方々や、被災地外に暮らす家族のことを思えば、

僕が普段やらないチャリティに参加するならば、どう捉え考えて参加するかをよく考えなければいけない。

少なくとも、音楽業界の体を維持・継続しようと

なんとなく世の中で続いているチャリティのイベントやプロジェクトには安易に参加したくない。
(そんなイベントやプロジェクトはないことを心から祈るが、無いとは言い切れない情勢で、しかも区別や判別が非常に難しいのだ)


…どうどう巡りだ。


そんな中で森直哉さんという、フリーランスのアーティストからアドバイスをもらった。

「探すよりも、できることをやろう、良かれと思ってやったことは必ず世の中を良くすると思う」

それしかないよな!!

これは一番アーティストが世の中に加担できる役割だ。分かりやすい。

この言葉をもらって、ずいぶんと気持ちが楽になったのを覚えている。


来月の生活もままならない、そんな危機感を感じている

ミュージシャン・アーティスト・僕、如いては個人事業・中小の零細企業も含めて

同じような立場に立たされている被災地外の方も多いと思うが、

こんな時こそ自分が試されていると思って活動するべきだと思う。

命があることに感謝をして、

自分の信念に基づいてYESならYES。NOならNO。

もちろんやってみてからの判断でも遅くはないと思う。


そんな中で震災後2週間で僕が参加しているプロジェクトを1つずつ書いていきます。

またすぐに更新します。