【100日ブログ 第4期 ☆ 6日目】
Don't be afraid to talk about the Spirit
魂を語ることを恐れるるなかれ
神話の語り手、ボブサム氏が
語る神話の中の言葉だ。
アラスカ先住民クリンギット族。
日本では、
故星野道夫のエッセイの中で
登場し、盟友として知られている。
彼は30代前半に、
住宅開発のために掘り返され
荒れ果てた森の中の墓地を
目のあたりにして、
たった一人で、
掃除をはじめる。
散らばった骨を
淡々と土の中に戻し、
草木を整え、
10年以上かけて、
美しい墓地に変えた。
以降、25年以上にわたり、
森の中の墓地や
聖地の保護修復の活動を続ける。
各地に持ち去られた祖先の遺品、遺骨を
家族のもとに戻す
返還運動(リペイトリエーション)もしている。
そして、彼は
長老たちに神話の語り手として選ばれた後、
世界各地で
ストーリーテリングを行っている。
私は、随分前に、
森の中、焚火の明かりの中、
彼の神話を聴いた。
彼の深い低い、自愛の声とともに
チャント(祈り)からはじまった神話。
炎が、森が、共鳴し、
なにか、古い唄を聴いているかのようだった。
Don't be afraid to talk about the Spirit
魂を語ることを恐れるるなかれ
「ワタリガラスがいかに全てのものに
魂をもたらしたか」を伝える物語。
Don't be afraid to talk about the Spirit
魂を語ることを恐れるるなかれ
物語の最後は、
森はあらゆる事を
私たちに教えてくれると締めくくられる。
どんなに時代が変わっても、
森だけは守っていかなければならない、と。
Don't be afraid to talk about the Spirit
魂を語ることを恐れるるなかれ
森や花、
鳥や草、
波、海、
空、月、太陽・・・
彼らと、魂たちと、また話せるときは
来るのだろうか?
Don't be afraid to talk about the Spirit
魂を語ることを恐れるるなかれ
ありがとう、星野道夫さん
ありがとう、ボブサム