昨日、るかさんのお友達・Y子さんとお会いして、るかさんと一緒に卒論の参考の為のインタビューにお答えしてきました。
#前回の顔合わせ&ランチ日記はこちら
インタビューの前に、まずはランチ♪
目黒のデリ&ダイニング「由庵 アトレ目黒 」に連れて行っていただきました。
有機野菜など、食材にこだわったお店で、ヘルシーで美味しいお食事が頂けます。
で、るかさんと私がオーダーしたのは
ココナッツミルクのグリーンカレー
グリーンカレー、古代米の入った雑穀ご飯、青パパイヤのドレッシングのサラダ(しらす入り)、お吸い物(ワカメ)です。
カレーの中身は・・・
鶏肉、かぼちゃ、ししとう、エリンギ。
グリーンカレーはココナッツミルクが入っているので、辛すぎずにマイルドでクリーミー♪
美味しかったですぅ!
Y子さんは
お魚のセット
左に見えるのはお豆腐。これをお塩で食べると、お豆腐の甘さがひきたって美味しかったです!(味見させて頂きました)
ランチをしながら、まだインタビューではないのに、話が盛り上がりました~。
るかさんのだんなさまとの馴れ初めなんぞもお聞きしちゃいました
最後にオーガニックコーヒーも頂きました。
あっさりとした飲みやすいコーヒーでした♪
13:00になり、場所をカラポケボックスに移動してインタビューの開始です。
内容が内容だけに、あまり人に聞かれず、録音がしやすい場所→カラオケボックスとなりました。
(歌いませんでしたよ^^)
Y子さんから事前に、いくつかの質問事項を教えていただいていたので、前日に私なりに考えをまとめておいたのですが、話し出すとあれもこれも話したい~!って感じになり、かなり語ってしまいました。
るかさんと私、同じ質問に答えているのですが、るかさんの治療中の気持ちや、今の思い、改めてお聞きして泣けそうでした~。お互いに共感する部分では大きくうなずきあったり、意外な回答に驚いたり、質問に答えていくうちに当時の自分の気持ちを思い出したり・・・Y子さんの卒論のお手伝いというよりも、自分の気持ちの整理やこれからの自分を考える機会にもなり、とても有意義な時間でした。
質問の内容は、病気になる前となった後の気持ちの変化や、女性の患者としての気持ち、治療中に辛かったことと嬉しかったこと、家族や周囲との関わり、医療関係者に医療以外の何を求めるか、などでした。
かなり本音をぶちまけましたよ(笑)
ま、私はこのブログでもかなり本音を書いていますが、不特定多数の目にふれることを考える書くのをためらうような事もお話してきました。
お見舞いのマナーとか、患者同士でないと言えないような会話もあったし・・・(笑)
以下は事前に頂いていた質問に対して用意していた私の回答です。
実際にインタビューでお話した内容とは若干違いますが、興味のあるかたはどうぞ。
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質問事項と回答
① (女性としての)アイデンティティとは・・・
女性は、生殖器や見た目など、外見(または肉体)的な要素が前面に出ている事が多いが、それ以上に内面(または精神)が重要だと思う。
内面と外見、または精神と肉体それぞれがバランスよく、相互の作用で高めあっているのが好ましいと思う。どちらが欠けても自分に自信が持てなくなる気がする。
② アイデンティティを意識したことは?そしてどの程度?
病気になる前…健康的な肉体を持ち、女性として出産をする事が特別なことだと思っていなかった。女性らしい容姿は時には武器になるとさえ思っていた。
また、自分が健康である事で精神が安定し、人に優しく出来ると思っていた。
病気になった後…外見的にマイナスの変化(脱毛、子宮・卵巣摘出、お腹の傷痕)は、精神的なショックを受けたが、それで女性で無くなったとは思わなかった。また、当たり前だと思っていた事(出産など)が、本当はとても幸運だった事に気が付いた。
自分が病気になった事で、人の優しさが理解出来たり、人に優しくしようと尚更思うようになった。また、肉体が健康でなくても、人を助ける(精神的に)事や、一緒に励ますことで支えあえることを知った。
③ 差別や偏見など社会的制限を感じるか?
感じる。「子宮や卵巣がない=女性じゃない」と感じる人(特に男性)が多い。
「子宮や卵巣がない=セックス出来ない」と思っている人が多いように感じる。
「髪がないまたはとても短い=女らしくない」と感じている人が多いように思う。後者は自分の思い込みかもしれない。
④ 心理的安定を誰に何を求めるか?
状況に因って変わる。普段は家族に安らぎを求めるが、患者ならではの悩みは、同じ悩みを抱える人と励ましあったり、アドバイスをしてもらうことで安心する。医療関係者(医師+看護師)には自分にはない知識と経験で、自分を救ってくれると信じている、または信じることで安心する。
また、自分には計り知れない強さがあると信じて、不安を打ち消す(笑)
⑤ 依存心は強くなったか?
依存心が強くなったとは思わないが、出来ないものは出来ないと言える様になった。誰かに何かをお願いしたり、断ったりする事も時には必要だと知った。
⑥ セクシャリティとは
女性として魅力的である事は、内面と外見どちらも重要であると思う。
それでも、脱毛した自分を男性に見られるのは抵抗があった。(以下ちょっと反転でヨロスコ)
また、脱毛した上に卵巣摘出により分泌物の出ない体では、パートナーもセックスする気にならないと思った。私も自信がないが、受け入れてくれる人がいたら嬉しいと思う。ダンナとは茶のみ友達ですが・・・←おい(笑)。
⑦ 医療行為以外に医療関係者に何を求めるか?
主治医などの外科医には医療行為以外には多くを求めない。もちろん、人間としての思いやりは必要と思う。
それ以外の看護師(出来れば専門スタッフ)に心のケアを求める。
脱毛前後のアドバイス、カツラ選びやアフターケアなどはインターネットで調べることも可能だが、病院で説明してくれた方が助かる。
また、退院後の生活(性生活を含む)や患者の心理状態についての説明をパートナーや家族にもして欲しい。(G研では「退院のしおり」という小冊子を患者に配布)
病気の性格上、入院期間よりも、予後のほうがはるかに長い時間を過ごすことになるので、家族や周囲の人間に、病気や後遺症、副作用、心の変化(時に鬱病になる事もある)など理解してもらう(知るだけでも)事は重要だと思う。患者本人からは言い難い事もあるので、病院で説明をして理解を促して欲しい。
また、患者会などの交流の場を提供するのも有り難い。(G研では婦人科には患者会があり、講演会・懇親会がある)
また、資格の問題もあるかと思うが、元患者のアドバイザーによるカウンセリング(世間話でも)が受けられるシステムがあると良いと思う。同じ思いをした患者同士ならば、家族や医師に言えない事も言えると思う。
補足:①&②:アイデンティティという言葉が今ひとつ理解できていなかったので、少々的はずれかもしれません。私は「存在理由、存在価値、識別(?)」から発展して、何をもって自分が女性だと感じるか、とかそんな捕らえ方で答えています。やっぱりちょっと質問とズレていますが^^
るかさんはとても哲学的&生物学的な回答をしていらっしゃいました^^さすが~。
アイデンティティで思い出したのがマットデイモンの「ボーンアイデンティティ」だったワテクシとは違うなぁ。
③:2つ目、出来るんですよ(笑)便利なモノもあるので^^
④:入院中や手術の前後、看護師さんに手を握ってもらったのがすごく安心した、という話も出ました。(私がルートをとってもらうのにドクターに腕を握られて喜ぶのとは違いますよ)
⑥:すんません。ちと反転させて頂きました^^やろうと思えば出来るんですよ(笑)
⑦:病院での部長回診も大事かもしれないけれど、同じくらいカウンセラーの回診や、栄養指導やリンパマッサージの指導等があっても良いのではないか、という話もしました。チーム医療って言うのか、いろんな面から支えてもらえると嬉しいと思います。
他にも、病室の話(私が最初にお世話になった病院では、出産の方と一緒の病室でした^^)や、他の患者さんへのメッセージなどの話もありました。
他の患者さんへの私からのメッセージは
「癌になった事は、不幸なことでも恥ずかしいことでもないと思います。ましてや自分が負け犬だなんて思わないで下さい。癌は個性の1つだと思い、上手に付き合っていけたらいいと思います。
そして、辛いことがってもそれをバネに(多分、インタビューでは「ネタに」って言っちゃったと思います)生きていきましょう!」
みたいな事を言ったと思います。
インタビューは4時間弱でしたが、あっと言う間でした。
思っていることを全て言葉にするのは難しかったのですが、Y子さんを通じて、何かのお役に立てれば嬉しいと思います。
もうすぐ治療開始から1年(生存1年)になるこの時期に、こうした自分を見直す機会があって、とても良かったと思います。
お気楽ながらも闘う癌患者にポチンとよろすこ!