2015 37 正答率27%
株式会社の設立に関する次のア~オの記述のうち、会社法の規定に照らし、妥当なものの組合せはどれか。
ア 発起人は、設立時発行株式を引き受ける者の募集をする旨を定めようとするときは、その全員の同意を得なければならない。
イ 複数の発起人がいる場合において、発起設立の各発起人は、設立時発行株式を1株以上引き受けなければならないが、募集設立の発起人は、そのうち少なくとも1名が設立時発行株式を1株以上引き受ければよい。
ウ 発起設立または募集設立のいずれの方法による場合であっても、発行可能株式総数を定款で定めていないときには、株式会社の成立の時までに、定款を変更して発行可能株式総数の定めを設けなければならない。
エ 設立時取締役その他の設立時役員等が選任されたときは、当該設立時役員等が会社設立の業務を執行し、またはその監査を行う。
オ 発起設立または募集設立のいずれの方法による場合であっても、発起人でない者が、会社設立の広告等において、自己の名または名称および会社設立を賛助する旨の記載を承諾したときには、当該発起人でない者は発起人とみなされ、発起人と同一の責任を負う。
1アウ、2アエ、イエ、イオ、ウオ
ア 57-2条文そのまま聞いてきました。発起設立か募集設立かを決める大事なものなので発起人全員でしっかりと話し合ってねって理解でいこうと思います。
イ 25-2これも条文知識そのまま聞いてきてますね。「各」発起人は設立時発行株式を1株以上引き受けなければいけない。発起設立と募集設立の言葉をあいまいに覚えているとなんだかわからなくなり不安になって間違えてしまうようなレベルの問題だと思います。
ウ 発起設立、募集設立問わずに発行可能株式総数を設立時までに定款で定めていないとダメです37-1。原始定款の絶対的記載事項は発行可能株式総数の記載は含まれていないので最終的には最低6個は定款に書かれているというわけです。原始定款の絶対的記載事項をしっかりと5つ押さえたうえで引っかけに注意します。
エ 取締役と設立時取締役の比較ができてるか聞いてきています。世間一般のイメージでは 取締役!? → 偉い人!! → きっと会社の事いろいろとやっちゃうんだろうな! って、流れになってしまい取締役という単語の前に設立時とついてるから…きっと最初からいる取締役だ! って、間違えちゃうんでしょうね!! ・・・俺だけ?
設立時取締役は設立中の会社に不正がないか監視する人です。前回やった変態設立事項の現物出資をやった発起人の現物を弁護士さんとか超頭いい人がしっかりと調査報告した内容を設立時取締役が確認し、発起人に伝えます! まじかよ設立時取締役のレベルたっけぇな! 実際は形骸化してる制度だそうです。
設立中の会社にアクションをかけるのは発起人の仕事です。書類出したり、銀行行ってお金借りたり、会社で使えそうな物を調達したりと・・・楽しそうですねぇ
オ 募集設立における発起人擬制の条文知識問題です。103-4 へぇーって感じの内容でしたが発起設立の場合は発起人擬制が無いことに注意比較して覚えます
総評 募集設立の基礎単語がしっかりとわかっているかを聞いている問題に見えます。単語知識だけで解答に行きつくのですが中途半端に覚えていると発起設立との比較や世間一般のイメージで間違えに誘導されちゃうようないい問題でした。
正解は 1
2014 37 正答率46%
株式会社の設立における出資等に関する次の記述のうち、会社法の規定に照らし、妥当でないものの組合せはどれか。
ア 株主となる者が設立時発行株式と引換えに払込み、または給付した財産の額は、その全額を資本金に計上することは要せず、その額の2分の1を超えない額を資本準備金として計上することができる。
イ 発起人は、会社の成立後は、錯誤を理由として設立時発行株式の引受けの無効を主張し、または詐欺もしくは強迫を理由として設立時発行株式の引受けの取消しをすることができない。
ウ 設立時発行株式を引き受けた発起人が出資の履行をしない場合には、当該発起人は当然に設立時発行株式の株主となる権利を失う。
エ 発起人または設立時募集株式の引受人が払い込む金銭の額および給付する財産の額の合計が、定款に定められた設立に際して出資される財産の価額またはその最低額に満たない場合には、発起人および設立時取締役は、連帯して、その不足額を払い込む義務を負う。
オ 設立時発行株式の総額は、設立しようとする会社が公開会社でない場合を除いて、発行可能株式総数の4分の1を下ることはできない。
1ア・イ、2ア・オ、3イ・ウ、4ウ・エ、5エ・オ
ア 払込みまたは給付に係る額の2分の1を超えない額は、資本金として計上しないことができる445-2。資本準備金として計上しなければならない445-3。条文知識ですね。ついでに単語もしっかりと押さえておきます。資本金 株主が株式会社に対して払い込んだ額そのもの、資本金とは会社財産を確保するための基準。資本準備金 払い込まれた全額を資本金として計上するのではなく資本準備金として積み立てておくことによって、会社の業績が悪化した場合に資本準備金を取り崩すことで会社財産を維持することが可能となるのです。
イ 会社成立後の発起人に対しての無効取消主張禁止事項51-2.
会社法51条
- 民法(明治29年法律第89号)第93条ただし書及び第94条第1項 の規定は、設立時発行株式の引受けに係る意思表示については、適用しない。
- 発起人は、株式会社の成立後は、錯誤を理由として設立時発行株式の引受けの無効を主張し、又は詐欺若しくは強迫を理由として設立時発行株式の引受けの取消しをすることができない。 強迫も禁止ってのが特徴ですね
第52条
- 株式会社の成立の時における現物出資財産等の価額が当該現物出資財産等について定款に記載され、又は記録された価額(定款の変更があった場合にあっては、変更後の価額)に著しく不足するときは、発起人及び設立時取締役は、当該株式会社に対し、連帯して、当該不足額を支払う義務を負う。
- 前項の規定にかかわらず、次に掲げる場合には、発起人(第28条第一号の財産を給付した者又は同条第二号の財産の譲渡人を除く。第二号において同じ。)及び設立時取締役は、現物出資財産等について同項の義務を負わない。
- 一 第28条第一号又は第二号に掲げる事項について第33条第2項の検査役の調査を経た場合
- 二 当該発起人又は設立時取締役がその職務を行うについて注意を怠らなかったことを証明した場合
- 第1項に規定する場合には、第33条第10項第三号に規定する証明をした者(以下この項において「証明者」という。)は、第1項の義務を負う者と連帯して、同項の不足額を支払う義務を負う。ただし、当該証明者が当該証明をするについて注意を怠らなかったことを証明した場合は、この限りでない。
- 第37条
- 発起人は、株式会社が発行することができる株式の総数(以下「発行可能株式総数」という。)を定款で定めていない場合には、株式会社の成立の時までに、その全員の同意によって、定款を変更して発行可能株式総数の定めを設けなければならない。
- 発起人は、発行可能株式総数を定款で定めている場合には、株式会社の成立の時までに、その全員の同意によって、発行可能株式総数についての定款の変更をすることができる。
- 設立時発行株式の総数は、発行可能株式総数の四分の一を下ることができない。ただし、設立しようとする株式会社が公開会社でない場合は、この限りでない