習近平総書記(国家主席)が提唱する三反五反(さんぱんごはん)運動
2024年3月11日に、北京・人民大会堂での全国人民代表大会(全人代)が閉幕した。
中国の国家安全省が「反スパイ」や「反分離主義」などを含む「五反闘争」を宣言した。
そもそも、三反五反(さんぱんごはん)運動とは中華人民共和国成立後、1951年末から1952年にかけて、中国共産党の指導のもとに展開された社会改革運動である。三反とは国家公務員の汚職・浪費・官僚主義に反対することで、五反とは資本家の贈賄、脱税、国家資財の窃取、手間抜きと材料のごまかし、国家の経済情報の窃取に反対することを意味する。この運動により、新政府は人民大衆との連係を深め、社会主義革命に向けての思想的・道徳的基盤を固めるねらいである。つまり、習近平政権が、権力維持のために、毛沢東時代のような強固な独裁に回帰しようとするものであり、国内での経済低迷、米欧との対立長期化という内憂外患を抱える理由からだ。
新・悪の枢軸国とされるロシア、中国、イラン、北朝鮮の結束の動きに注目される中、
バイデンやトランプのアメリカの大統領選の行方が重要視される。