「空手道一路」から-60(一体どうしたというのだ。まだ一手も交えぬのにこの油汗、この動悸、どういうわけなんだ?)「おい、もう日、が出てくるぞ。まだかな 」 屈託のない松村先生の声に、彫刻師は意を決して立上った。