以下の記事で書くと言っていた
「黄道十二 星座とギリシャ神話」
について書きます。
今回は
黄道十二星座とギリシャ神話(0) :天動説の基礎
です。
1) 天動説と地動説
現代に生きている私たちは、
大まかに言えば、
「地球が太陽の周りをまわっている」(地動説)
を知っていますが・・・・
人は長く、自分が住んでいる地球が自転や公転をしているとは
思っていませんでした。
すなわち・・・
「地球の周りを天体が回っている」(天動説)
と思っていました。普通に生活していると、こちらのほうが自然です。
2) 黄道
さて、天動説に立つと、太陽の動きは以下の図のようになります。
(出典:黄道って何?)
すなわち、天動説(昔の人の自然な考え方)では、
黄道(こうどう:ecliptic)とは・・・
地球から見た天体の動く球面(天球)を仮定したときに
太陽が天球上を動く軌道
と定義されていました。
(注) 赤道・黄道・白道
黄道と似た言葉に、「赤道」「白道(はくどう)」があります。
・黄道:太陽の天球上の通り道
・赤道:地球の自転軸に対し直角な平面と、地球の地表が交わる線
・白道:月の天球上の通り道
(出典:黄道って何?)
(注) 春分点・秋分点
黄道と赤道は、お互いが傾いているために2点で交わり、
その交点のうちの一方を「春分点」、もう一方を「秋分点」と呼びます。
春分点・秋分点に太陽が来た時,地球の昼夜が同じ時間になります。
なお、
紀元前では、春分点に「おひつじ座」がいましたので、
「おひつじ座」が第1星座とされました。
(注) 歳差運動
しかし,地球の自転軸は,コマの芯棒が首振り運動をするのと同じように,
自転軸がわずかに首振り運動をしている(歳差運動)ので,
時間とともに春分点は移動してしまいます。
歳差運動の周期は,およそ 25,800 年です。
(出典:コトバンク:歳差運動)
(注) 北極星の変化
なお、この歳差運動により、「北極星」も変化し、
現在の北極星はこぐま座の α 星ですが,
将来は、白鳥座の α 星 デネブ (Deneb) や
こと座の α 星 ヴェガ(織り姫)
が1 等星が北極星として輝くことになります。
3) 黄道十二星座
昔の人は、太陽が天球上を移動する黄道の季節毎の位置に
夜時々に対応する星座がいることに気づき、これを
黄道十二星座(黄道十二宮)と呼びました。
(出典:黄道って何?)
この星座は、地動説であるとわかっている今でも、
「星占い」でよく耳にします。
最後に、黄道十二星座(黄道十二宮)とその季節(期間)の対応を以下に示します。