そんなわけで1年間、ロンドンで暮してきた。
赴任した当初は街並みを見たり、地下鉄に乗るだけでも
いちいち感動していたけど、3か月を過ぎたあたりから
ロンドンというのはごく一部のエリアを除いて
どこも目抜き通り(ハイストリート)に同じような
チェーンのお店があって、その周りにレンガの住宅が
立ち並ぶ似たような特徴を持つ町だということがわかり
どこへ行っても風景を見慣れてしまって感動を覚えなくなった。
(年のせいで感受性が鈍くなったこともあるかもしれない)
ところで、この1年間イギリス生活を体験してみて印象に残った事。
1.景気の悪化
経済の大部分を金融が占めていたイギリスにとって、
金融危機はあっという間にすごいダメージを与えたようだ。
夏頃に1ポンド=230円だった為替レートが秋には130円に
急落して、BBCのトップニュースは連日、どこそこの企業が
倒産したという話。近所のスーパーのWoolworthが
つぶれ、あのウェッジウッドまで倒産。セントラルロンドンの
家賃が高いエリアも景気悪化で閉店続出だった。
こういうのを「肌で感じる不況」っていうんだなとしみじみ思った。
2.意外と多国籍なカルチャー
ロンドンっていうと英国紳士淑女の街っていうイメージが
あったけど、アメリカに負けず劣らず様々な人種が
集まっていることが新鮮だった。
会社の同僚を見渡しても白人・黒人・インド系・中東系・
アジア系・・と実に様々。サッチャー首相の時代以降に
移民を受け入れるようになり、旧英連邦の国々やEUの人々が
自由に職を求めて移動できるようになった結果らしいけど、
そのぶん日本のように国民性をひと括りにできない
複雑さもあるようだ。
3.イギリス英語は学校で習ってきた英語とは違う
予想以上にイギリス人の英語の発音は特徴的で
最初の1か月は何を言っているのかさっぱり
分からなかった。まあ、これも話す人によって
全く聞き取れない英語と、断片的には単語が耳に
入ってくるのとに分かれるんだけど、たとえば
"a lot"という発音を「エイ ロット」と言うものだから、
「そういう言い方をするんだな」と予め知っておかないと
何一つ言っている内容が理解できない。これを克服するために
通勤時間に毎日30分ポッドキャスティングでBBCの番組を
聞いているうちに耳が慣れてきたものの、同じ英語でも
アメリカとイギリスでこんなに違うんだというのがショックだった。