田島征三『かちかちやま』
この絵本も、第52回まちの宮市で入手したのだった。
田島征三の絵本は何冊か持っている。オリジナルストーリーも好きだし、絵も好きだ。なかには、自然の恵みを素材にした絵本もある。

さて、この『かちかちやま』、日本に昔からあるお話なんだけど、読み進めるうちに、「あれれ、あれれ、こんな話だったっけ」と。
自分の記憶の中には、違う「かちかちやま」がある。
ちょっと調べたら、
「あああ、ボクの記憶にある『かちかちやま』は、太宰治版だあ」
そう、太宰の『お伽草紙』なのである。
☟
ウサギを十代後半の潔癖で純真(ゆえに冷酷)な美少女に置き換えている。対するタヌキは、そのウサギに恋をしているがゆえに、どんな目にあってもウサギに従い続ける愚鈍大食な中年男として書かれている。
少女は敵討ちという名目で生理的嫌悪を感じているタヌキを虐待し、男はウサギの歓心を買いたいばかりに嫌われてもただ従い続ける。「惚れたが悪いか」と言い残して溺死して水底に沈む男を見送る美少女が、汗を拭いながら美しい風景に微笑を浮かべて終わる、と言う少女の純粋さゆえの悪意と恋する男の惨めさを描いた作品となっている。
☝



あはは。今になって、本来の昔話「かちかちやま」に出会えたよ。めでたしめでたし。
ちなみに、原画は、滋賀県信楽青年寮の障害者の皆さんが漉いた紙を使用しているそうな。田島さんらしい。

田島征三『かちかちやま』 posted by (C)shisyun

田島征三の絵本は何冊か持っている。オリジナルストーリーも好きだし、絵も好きだ。なかには、自然の恵みを素材にした絵本もある。

さて、この『かちかちやま』、日本に昔からあるお話なんだけど、読み進めるうちに、「あれれ、あれれ、こんな話だったっけ」と。
自分の記憶の中には、違う「かちかちやま」がある。
ちょっと調べたら、
「あああ、ボクの記憶にある『かちかちやま』は、太宰治版だあ」
そう、太宰の『お伽草紙』なのである。
☟
ウサギを十代後半の潔癖で純真(ゆえに冷酷)な美少女に置き換えている。対するタヌキは、そのウサギに恋をしているがゆえに、どんな目にあってもウサギに従い続ける愚鈍大食な中年男として書かれている。
少女は敵討ちという名目で生理的嫌悪を感じているタヌキを虐待し、男はウサギの歓心を買いたいばかりに嫌われてもただ従い続ける。「惚れたが悪いか」と言い残して溺死して水底に沈む男を見送る美少女が、汗を拭いながら美しい風景に微笑を浮かべて終わる、と言う少女の純粋さゆえの悪意と恋する男の惨めさを描いた作品となっている。
☝



あはは。今になって、本来の昔話「かちかちやま」に出会えたよ。めでたしめでたし。
ちなみに、原画は、滋賀県信楽青年寮の障害者の皆さんが漉いた紙を使用しているそうな。田島さんらしい。

田島征三『かちかちやま』 posted by (C)shisyun