新美南吉没後81年貝殻忌「AMI南吉を歌う」ありがとうございました | 空想俳人日記

新美南吉没後81年貝殻忌「AMI南吉を歌う」ありがとうございました

 先週末の土曜日(3月23日)、AMIは、半田の新美南吉記念館で開催された新美南吉没後81年貝殻忌イベントの一環で、「AMI南吉を歌う」と題して、南吉さんの詩に曲をつけて歌う南吉童謡を奏でてきました。

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 この日は、10時からと13時からの2ステージ。予定では、屋外休憩所での演奏だったのですが、「図書室が空いてますので、そこで演奏されませんか」とのお誘い。そうです、この日は雨がジャンジャン降ってて、しかも寒い!

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「お言葉に甘えまして」と、午前も午後も、図書室で演奏させていただきました。
 午前10時から演奏させていただいたのは、以下の南吉さんの詩に曲をつけた楽曲です。

(^^♪ 窓
(^^♪ たんぽぽ
(^^♪ 蝶々
(^^♪ 雲と花束
(^^♪ 雀の歌
(^^♪ 貝殻
(^^♪ 春の電車
(^^♪ 明日

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 お客様にも、屋外休憩所で寒い思いをして聴いて頂くことがなくて、本当に良かったです。以前は、この図書室でよく演奏をさせていただいてたのですが、概ね出たり入ったりのお客様が多い中、最初から最後まで、じ~と聴いてくださったお客様がいて、感謝です。
 午後からの演奏まで時間があったので、お昼飯を近所さんのフィール・エクボで調達しました。
「ねえ、これよくない?」
「なになに」
「DX牛めし」
「あ、あ、うん」
「ほかのがいいい?」
「いや、それでいいよ」
 ということで、DX牛めし弁当。南吉記念館さんに戻って、屋外休憩所で頂きました。

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 いっただっきまーす。
「牛めし、おいしいよ」
「ほんと」
「おいしくないの」
「いや、こんなけんしかない」
 そうです、牛めしと言いながら、玉子がメインですなあ。でも、ごはんが味付ご飯なのがいい。それもいっしょに食べておいしいですよ。

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 おかずは、竹輪の磯辺揚げやら野菜かき揚げ、がんも煮やら椎茸煮やら人参煮やら、高菜や小松菜、いろいろです。

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「肉団子も美味しいよねえ」
「うん、うん」
「なんせ生姜が入っててシャキシャキ」
「入ってるかあ。ボクのには入ってないみたいで、シャキシャキじゃなく、グニュグニュだよ」
 まあ、いいかあ。こういうお弁当論争は、意見が違うのが面白いのだから。

 午後からの演奏は、館内放送があったことは知ってたけど、図書室で、ちょいと夢中になって読んでた本があって、開始時間をオーバーしてしまいました。
「どこに行ってるか、思ったよ」
「欲しい本があったんよ」
 そんなうちらの会話に、お客様が、
「聴かせてくださいな」とのコール。すいませ~ん、すぐに演奏しますと、以下のナンバー。午前と同じですが、お客様に述べた言葉を再現するように、少し解説しますね。

(^^♪ 窓

 これは、南吉さんが認められる幼年雑誌「赤い鳥」に「ごんぎつね」が入選する1年前に「赤い鳥」に入選した詩です。彼の作品は童話よりも詩が先なのです。その時の選者さんは北原白秋。

(^^♪ たんぽぽ

 これは、南吉さんが尋常小学校を卒業するときに代表として答辞を述べた中の一節です。南吉さんオリジナルの句じゃないかもしれませんが、南吉さんが早くから詩に目ざめていた、だから、引用かオリジナルか分かりませんが、南吉さんらしいです。

(^^♪ 蝶々

 この詩では、蝶々の知らせが妹誕生なんです。いいですね。実際は、南吉さんが生まれる前に、彼と同じ本名の正八が生まれているけど生まれてすぐに亡くなって。その後、お母さんも早くに亡くなって、二人目のお母さんが弟を生みます。なので、妹はいません。妹が欲しかった、のかしら。

(^^♪ 雲と花束

 これは詩、というよりも卒業生へのメッセージです。南吉さんは、安城高等女学校の英語の先生になります。一番楽しかった日々じゃないでしょうか。そして、最初に面倒を見た女学生が卒業するとき、個人個人に色紙や短冊に言葉を書き残しております。そのひとつがこれです。ステキな卒業生へのメッセージです。

(^^♪ 雀の歌

 南吉さんは、本当にちいさな生き物に対し、いつまでも、驚きの心で接します。これは、あの「沈国の春」の著者レイチェル・カーソン女子の『センス・オブ・ワンダー』です。

(^^♪ 貝殻

 今回の命日「貝殻忌」のもとになった詩です。「誰もその音をきかずとも、風にかなしく消ゆるとも」。共感します。

(^^♪ 春の電車

 この詩を書いたのは、安城高等女学校の先生時代ですが、かつて河和の尋常小学校に代用教員として勤めていた頃の思い出です。彼は、河和での代用教員時代も、親しくなった同僚の女先生がいて、一緒に帰ったりしたそうです。その頃を思い出しています。

(^^♪ 明日

 最後は、明日は来るんじゃなく、「待っているよ」と。だから、自分で歩んでいかねばいけません。こんな詩を、「ごんぎつね」とともに、19歳で書いて「赤い鳥」に入選してるんだから、凄い人ですねえ、南吉さん。

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 はあい、こんな感じで、貝殻忌イベントで演奏してきました。午後の演奏は、出入り自由の中、ずっと最初から最後まで聴いてくださったお客様が中心で、南吉さんの魅力もたくさん語れたかな、思います。
 本当にありがとうございました。
 5月5日にも、「正八ちゃんの端午の節句」イベントで、南吉童謡を演奏します。
 よろしくお願いします。


新美南吉没後81年貝殻忌「AMI南吉を歌う」 posted by (C)shisyun

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