東山2023年12月したる特集
2023年12月の東山動植物園への訪れのメインは、再公開のツシマヤマネコしたる。前回公開の最終日に訪れてるのに見逃したので。彼女は、勇希(オス・公開中)とレイラ(メス・メスは公開されません)の2産目・第3子として誕生したよ。
なので、真っ先に、したるちゃんのところへ。
ツシマヤマネコや、したるちゃんに関して、重要なお話を東山はしているので、バスっと引用するね。
☟
我々、日本動物園水族館協会(JAZA)は環境省の委託を受けてツシマヤマネコの生息域外保全を行なっています。
生息域外保全の大きな目標は再導入を行うことです。が、生物の保全は大前提として「生息域内保全」により自然環境の回復⇒生息数の回復を図ります。あくまで、生息域外保全は「保険・バックアップ・プランB」です。目標の再導入も生息域内保全により必要がなくなれば行うことはありません。
ツシマヤマネコの現状は、元々300頭程度生息していたとされる個体数が100頭程度まで減少しています。ただし、域内保全を行ってきた結果、2010年代後半の第五次調査において減少傾向が止まったと判断されています。また、一時は対馬の下島地域では姿が見られなくなっていましたが、分布拡大に伴い下島での生息も確認されるようになっています(このまま増加傾向になっているといいのですが)。
なので、現時点で再導入の予定はありません。
つまり、「したる」が対馬の自然に帰ることはありません。
生息域外保全(JAZA)は、これから先、再導入の必要性が出てしまった際の個体を創出できるように遺伝的多様性を可能な限り保ちつつ(重要)、安定した個体数まで飼育下個体群を増やすことが当面の目標になります。そのためにも、飼育繁殖技術の確立・人工授精技術の確立に尽力していますが、ツシマヤマネコの繁殖は一進一退です。そんな中で繁殖した個体を飼育下繁殖に適した状態に育成する技術も求められ、「ミキシング」や「フラッディング」といった手法を実施しています。
(なお、対馬のツシマヤマネコ野生順化ステーションでは、飼育下繁殖個体を使用した野生復帰技術の開発が進められています。「したる」の姉「さすな」も2021年12月から約1年間参加していました。加えて、飼育下繁殖の実施も計画されています。)
また、ツシマヤマネコの人工哺育は今まで7頭の実施例がありますが、今のところオスでは「勇希」、メスでは「ひい」が、仔を成すことができています。
「したる」はツシマヤマネコ飼育下個体群の創始個体No.1「ハジメ」の玄孫にあたります。「勇希」の仔を次世代へ繋げていかなければ「ハジメ」の血統が途絶えてしまう可能性があります。ですが、「勇希」の仔は現在3頭共に人工哺育で成育しており、当園が(私が?)仔の育成において比較的頑張る理由の一つです(ちなみに、「ハジメ」同様野生からの導入個体である「信玄」の血縁も背負っていので、2血統の存続がかかる状況です)。
複数の血統の維持は、先に出てきた遺伝的多様性の維持に必要不可欠です。「勇希」の仔らを繁殖可能なツシマヤマネコに育成しなければなりません。さらに、新たな血統も増やしていかなければなりません。
↑と言う状況がツシマヤマネコ生息域外保全に参加する当園の今です。
「したる」が当園にいる間、フラッディングにより適応能力向上をしつつ多くの方に普及啓発し、ツシマヤマネコの現状に興味を持っていただくことで、皆様に応援・支援していただけることと期待しています。
☝
そういうことだよ。ツシマヤマネコの明日を、東山は担っているんだね。
おとっつあんの勇希だよ。
初めてのご挨拶、したるちゃんにした後、お隣のニホンカモシカや大好きなホンドザルにもご挨拶。
何度も訪れているので、「キスして」って言われたよ。や~だよ。
その後、本園に行って、アミメキリンにご挨拶。
で、結局、したる特集と言いながら、大好きなポーラベアのフブキ。彼は、いつの間にか東山の人気者。秋田の皆さん、ありがとうねえ。
オオアリクイも好きなんだなあ。
あと、ずっと気にしてる、マンジュウロウ。マンドリルの二人は、お食事タイムか、ニコもマンジュウロウも各部屋で食事。ニコはマンジュウロウに会いたがってたぞ。頑張れマンジュウロウ。
紅葉もきれいな本園へ。
ここで、ちょっとズーボゲートでお買い物。
それから、獏が夢を食べてたよ。
あと、おおおおお、珍しや、メチャ高齢のサイのニルギリ、いつも奥に引っ込んでて観れなかったんだけど、飯食ってたよ。
アジアゾウは。檻の中。うらら、大きくなってます。
そして、私と同じ誕生日のライオンのサン。相方のルナは元気だけど、サンは、引き籠り。
そして、スマトラトラ。あお、かな? いや、違うかな。舌ペロペロしてるから、バユかも。
ジャガーのアスカは、いまだ旧舎。新ジャガーに早く生きたいよねえ。若い姉ちゃんも待ってるし。
そろそろ帰ろうかな、思っても、またフブキだよ。彼は、東山のスターだね。
帰る前に、もう一度、ツシマヤマネコを。そしたら、隣のニホンカモシカ、交わりの儀。いやあ、これも、いいねえ。
ということで、ツシマヤマネコ、したる特集でした。
ちなみに、したるって、志多留という地名が対馬にあるそうで、ここは、日本で初めて稲作が行われた場所、だそうな。以上。
東山2023年12月したる特集 posted by (C)shisyun
なので、真っ先に、したるちゃんのところへ。
ツシマヤマネコや、したるちゃんに関して、重要なお話を東山はしているので、バスっと引用するね。
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我々、日本動物園水族館協会(JAZA)は環境省の委託を受けてツシマヤマネコの生息域外保全を行なっています。
生息域外保全の大きな目標は再導入を行うことです。が、生物の保全は大前提として「生息域内保全」により自然環境の回復⇒生息数の回復を図ります。あくまで、生息域外保全は「保険・バックアップ・プランB」です。目標の再導入も生息域内保全により必要がなくなれば行うことはありません。
ツシマヤマネコの現状は、元々300頭程度生息していたとされる個体数が100頭程度まで減少しています。ただし、域内保全を行ってきた結果、2010年代後半の第五次調査において減少傾向が止まったと判断されています。また、一時は対馬の下島地域では姿が見られなくなっていましたが、分布拡大に伴い下島での生息も確認されるようになっています(このまま増加傾向になっているといいのですが)。
なので、現時点で再導入の予定はありません。
つまり、「したる」が対馬の自然に帰ることはありません。
生息域外保全(JAZA)は、これから先、再導入の必要性が出てしまった際の個体を創出できるように遺伝的多様性を可能な限り保ちつつ(重要)、安定した個体数まで飼育下個体群を増やすことが当面の目標になります。そのためにも、飼育繁殖技術の確立・人工授精技術の確立に尽力していますが、ツシマヤマネコの繁殖は一進一退です。そんな中で繁殖した個体を飼育下繁殖に適した状態に育成する技術も求められ、「ミキシング」や「フラッディング」といった手法を実施しています。
(なお、対馬のツシマヤマネコ野生順化ステーションでは、飼育下繁殖個体を使用した野生復帰技術の開発が進められています。「したる」の姉「さすな」も2021年12月から約1年間参加していました。加えて、飼育下繁殖の実施も計画されています。)
また、ツシマヤマネコの人工哺育は今まで7頭の実施例がありますが、今のところオスでは「勇希」、メスでは「ひい」が、仔を成すことができています。
「したる」はツシマヤマネコ飼育下個体群の創始個体No.1「ハジメ」の玄孫にあたります。「勇希」の仔を次世代へ繋げていかなければ「ハジメ」の血統が途絶えてしまう可能性があります。ですが、「勇希」の仔は現在3頭共に人工哺育で成育しており、当園が(私が?)仔の育成において比較的頑張る理由の一つです(ちなみに、「ハジメ」同様野生からの導入個体である「信玄」の血縁も背負っていので、2血統の存続がかかる状況です)。
複数の血統の維持は、先に出てきた遺伝的多様性の維持に必要不可欠です。「勇希」の仔らを繁殖可能なツシマヤマネコに育成しなければなりません。さらに、新たな血統も増やしていかなければなりません。
↑と言う状況がツシマヤマネコ生息域外保全に参加する当園の今です。
「したる」が当園にいる間、フラッディングにより適応能力向上をしつつ多くの方に普及啓発し、ツシマヤマネコの現状に興味を持っていただくことで、皆様に応援・支援していただけることと期待しています。
☝
そういうことだよ。ツシマヤマネコの明日を、東山は担っているんだね。
おとっつあんの勇希だよ。
初めてのご挨拶、したるちゃんにした後、お隣のニホンカモシカや大好きなホンドザルにもご挨拶。
何度も訪れているので、「キスして」って言われたよ。や~だよ。
その後、本園に行って、アミメキリンにご挨拶。
で、結局、したる特集と言いながら、大好きなポーラベアのフブキ。彼は、いつの間にか東山の人気者。秋田の皆さん、ありがとうねえ。
オオアリクイも好きなんだなあ。
あと、ずっと気にしてる、マンジュウロウ。マンドリルの二人は、お食事タイムか、ニコもマンジュウロウも各部屋で食事。ニコはマンジュウロウに会いたがってたぞ。頑張れマンジュウロウ。
紅葉もきれいな本園へ。
ここで、ちょっとズーボゲートでお買い物。
それから、獏が夢を食べてたよ。
あと、おおおおお、珍しや、メチャ高齢のサイのニルギリ、いつも奥に引っ込んでて観れなかったんだけど、飯食ってたよ。
アジアゾウは。檻の中。うらら、大きくなってます。
そして、私と同じ誕生日のライオンのサン。相方のルナは元気だけど、サンは、引き籠り。
そして、スマトラトラ。あお、かな? いや、違うかな。舌ペロペロしてるから、バユかも。
ジャガーのアスカは、いまだ旧舎。新ジャガーに早く生きたいよねえ。若い姉ちゃんも待ってるし。
そろそろ帰ろうかな、思っても、またフブキだよ。彼は、東山のスターだね。
帰る前に、もう一度、ツシマヤマネコを。そしたら、隣のニホンカモシカ、交わりの儀。いやあ、これも、いいねえ。
ということで、ツシマヤマネコ、したる特集でした。
ちなみに、したるって、志多留という地名が対馬にあるそうで、ここは、日本で初めて稲作が行われた場所、だそうな。以上。
東山2023年12月したる特集 posted by (C)shisyun