デジタルカラー化でよみがえる「昭和の写真館」 | 空想俳人日記

デジタルカラー化でよみがえる「昭和の写真館」

 まずは本書の解説から。

カラーでよみがえる日本近代史の決定版。
幕末の日本は鎖国から開国へと転換し、様々な文化や教養が流入しました。
令和5年を迎えた今日、庶民たちはどのように新しい文化を受け入れ、
生き抜いていったのでしょうか。
そんな疑問から、このプロジェクトがスタートしました。
各章では、歴史に記録された白黒写真をデジタルカラー化し、
「激動の時代に生きた庶民」をテーマに、
日本が歩んできた道のりを写真集形式で紹介します。
また、個人所蔵の写真なども募集し、
一般庶民が当時どのように生活していたのかを知ることができます。
・インターネットで募集した個人秘蔵の写真を掲載。
・昭和文化など、各時代の特徴を分かりやすく紹介。

 どうりで素人さんの写真が数多く掲載されているんだ。インターネットで募集したそうな。こういうのが雑誌になるのも面白いねえ。やはり歴史は著名人ばかりのためにあるんじゃなく、その表に出てこない無名の庶民がいたからこそ、だよね。
 特に軍国主義では、幹部の名前よりも、特攻隊で失った若い命の尊さは、かけがえのないもの、その子供と言ってもいい無名の人たちを蘇らせたい、そんな気持ちも伝わるね。
 モノクロをデジタルカラー化は、写真ばかりじゃなく、動画でも結構行われてて、みっちゃんがテレビかなんかで、関東大震災の様子の動画がデジタルカラー化されたのを見て、結構驚愕なされたみたいだ。
 今にリアルに甦る、明治・大正・昭和、そんな感じの写真集だね。まあ、モノクロのまま当時の面影を窺うのも味があるけど、こういうのもありかな。

デジタルカラー化でよみがえる「昭和の写真館」01

 以下章立て。

第一章 幕府から新政府に

デジタルカラー化でよみがえる「昭和の写真館」02

 おおお、尾道の1908年と現在。大林監督の映画観て、尾道は2回ほど行ってるよ~。

第二章 文明開化

デジタルカラー化でよみがえる「昭和の写真館」03

 文明開化とは? 人知が発達し、世の中が開けて生活が便利になること。特に、明治初年、日本が西洋文明を積極的に輸入し、急速に近代化・欧化した現象をいう。ほんとに陣地は発達したんだろうか。西洋の悪しきところまで鵜呑みにしてしまったのではなかろうか。

第三章 軍国主義の果てに

デジタルカラー化でよみがえる「昭和の写真館」04

 玉砕ばかりじゃなく、敗戦で自決した人たちも犠牲者だと思う。世界から軍隊や自衛隊は、核とともになくさねばならない。軍縮ではなく軍滅。気候変動の解決策にもなる。

第四章 戦後復興

デジタルカラー化でよみがえる「昭和の写真館」05

 1970年頃、「人類の進歩と調和」に「おお、そうじゃないだろう」と疑問を投げかけた「太陽の塔」の存在は大きいと思う。

第五章 庶民の歩んだ150年

デジタルカラー化でよみがえる「昭和の写真館」06

 庶民はいつも従ってきた。従うことが是とされてきた。もう非であると思ってもできなくなってしまっているのではなかろうか。

デジタルカラー化でよみがえる「昭和の写真館」07

 あっ、憧れの林きむ子さんも紹介されてるぞ。

 勿論「あの頃は良かった」と懐かしむ人もいるだろうけど、現代社会に失われてしまった人間性みたいなものが当時、庶民の心にはあったんじゃないかな。便利になればなるほど、心が空虚になる現代、何を失っているのか、そろそろ気づくべきときじゃないかな。


デジタルカラー化でよみがえる「昭和の写真館」 posted by (C)shisyun


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