スマホ脳
前回読んだ本「デジタルファシズム」で、国際ジャーリストの方の見地から、いかにデジタル社会が社会経済でヤバいかを勉強しました。
そして、今回は、精神科医の立場から、デジタル社会がヤバいかを勉強しました。
精神科医の先生なので、その観点から、3つほど、私の中にキーワードが出来ました。ドーパミンとミラーニューロンと前頭葉です。
その前に、写メで目次をご紹介します。
特に、第7章の「バカになっていく子供たち」は、怖い。小学校で一人1台タブレットなんて聞いたけど、大丈夫だろうか。考えることも問うこともできない子供になってしまわないだろうか。人の気持ちが分からない子供になってしまわないだろうか。
さて、私なりにポイントをまとめてみました。
この本の中で、一番、良く出てくるのが、ドーパミンです。ドーパミンとは、「幸せになれるかな、これで自己実現できるかな」、そんな脳みそらしいです。これをすれば幸せになれるかな、例えば、食べたいものが目の前にある。これを食べれば幸せになれるのかな、でドーパミンが働く。今回は、スマホの話なので、スマホ利用者は、SNSなどで、美味しそうな料理を見つけると、これ、食べたいな、そうなります。でも、SNSでは、あれも美味しそう、これも美味しそう、そうやって集中できず、注意散漫になります。人間は好奇心がありますので、ドーパミンは大事なんだけど、過度のドーパミンに対応しようとすると、集中力をなくします。
次に、ミラーニューロンです。人間は小さい時から人まねをします。乳児に「あばば」すると、乳児も真似します。このミラーニューロンが大事なのは、相手が、どんな気持ちなのか、例えば、指を挟んで痛い、そんなことも学習します。小さい時からあります。ただし、リアルな経験の場所だけです。演劇映画では、演劇はまだよいそうですが、映画も、ブルースクリーンも学習されないそうです。学習されないと、ナルシストにもなってしまうそうです。
最後に、前頭葉。これは、大人になるまで、発達しません。どういうことか言うと、目の前に食べたいポテトチップスがあるけど、これ食べたら、今度の夏はビキニ着れないな、そんなブレーキ、制御作用です。直感的判断力とも言えるかと思います。
SNSでドーパミンが過度に出た結果、あれこれ見ているうちに、「みんな素敵だな。あたしなんか・・・」と思えてきて、自分がヒエラルキの最下層に思えてきます。「いいね」も「ハート」も、みんな沢山ついてるのに、私は全然。ストレスが溜まり落ち込みます。
暫く閲覧しなければいいのに、前頭葉が発達していないので、抑制がかかりません。スマホを寝室にまで持ち込んで眠るまで見ています。でも、眠れません。睡眠不足です。そして、特にティーンエージャーの女子が多く鬱になり、「消えたい」と思うようにもなります。
ある時、見知らぬ人の事故に出くわします。「ああ、大変だあ」とミラーニューロンが働けばいいのですが、日頃、スクリーンばかり見ているせいで、そう思うよりも、「そうだ」と思いつき、その事故を写真や動画撮影して、SNSにあげて、みんなから「いいね」や「ハート」を貰おうと思います。あわよくば、そんな動画をマスコミが「提供してくれないかなあ」なんて言われることを期待までして。また、過激なドーパミンです。
この繰り返しで、ONの世界は、人間性を育むどころか、阻害します。
ONとOFF。いつからネット上がONで、リアル世界がオフ会のようにOFFになったのでしょう。
仕事上、まだインターネットがない時代、マーケティングの本を読んでいると、よく「ON/OFF」が出ていましたが、そこでは、ONとは、活動し交流することであり、OFFとは休息し一人で過ごすことでした。
いつから本末転倒の逆転が起きたのでしょう。まるでデジタル社会が主で人間が従ではありませんか。デジタルに人間が適応するのでなく、人間にデジタルが適応すべきなのに、世の中の進む方向は間違っています。
しかし、それでも、私も含め、スマホやタブレットなどのデジタル仮想社会を手放すことは出来なくなっています。であれば、どう抑制するか、子どもには、どう抑制させるのか。
有難いことに、この本の巻末に、「こうしましょう」という「デジタル時代のアドバイス」が書かれています。
ぜひ、参考にして下さい。
蛇足ですが、私がデジタルと付き合うようになったのは、仕事柄、文章を書くのをワープロを使うようになってからです。ワープロからパソコンへ。そして、その後に、インターネット社会が生まれました。そして、ケータイ社会。
ですので、私は、ケータイよりもタブレットを良く使います。iPadではなく、マイクロソフトのsurfaceです。しかも、タブレットモードでなく、PCモードです。文章を書くことが主ですね。
ただ、ブログ記事に掲載したり、ついでに、SNSにも投稿したりもしています。もち、ネット検索もします。
ケータイは、iPhoneですが、日頃は、モバイル通信もインターネット共有もOFFにしてます。写メが多く、電話もあまりしませんが、掛かってきたときは出来る限り対応します。写メをクラウド経由でタブレットに送りたい時、モバイル・インターネットをONにします。ついでに、メールやメッセの確認はその時くらいでしょうか。ですので、メールやメッセへの返事はリアルタイムには出来ません。ご了承ください。
でも、この本にも書かれているのですが・・・。
「会社である文章を書いている最中だとしよう。チャットの着信音が聞こえ、スマホを手に取りたい衝動に駆られる。何か大事なことかもしれない。やはりスマホを手に取り、ついでにさっきフェイスブックに投稿した写真に新しい「いいね」がついていないかどうか素早くチェックする。すると、あなたの住む地域で犯罪が増加しているという記事がシェアされている。その記事をクリックし、数行読んだところで、今度はスニーカーのセールのリンクが目に入る。それにざっと目を通そうとするが、親友がインスタグラムに新しい投稿をしたという通知に中断される。さっきまで書いていた文章は、すでに遥か彼方だ。」
いやあ、その通り! こんな経験、誰にでもあるのではないでしょうか。
そんなわけで、デジタル社会に生きざるを得ない人間の皆さま、ぜひ、この本をデジタル時代のバイブルとして、読まれることをお勧めします。
スマホ脳 posted by (C)shisyun
そして、今回は、精神科医の立場から、デジタル社会がヤバいかを勉強しました。
精神科医の先生なので、その観点から、3つほど、私の中にキーワードが出来ました。ドーパミンとミラーニューロンと前頭葉です。
その前に、写メで目次をご紹介します。
特に、第7章の「バカになっていく子供たち」は、怖い。小学校で一人1台タブレットなんて聞いたけど、大丈夫だろうか。考えることも問うこともできない子供になってしまわないだろうか。人の気持ちが分からない子供になってしまわないだろうか。
さて、私なりにポイントをまとめてみました。
この本の中で、一番、良く出てくるのが、ドーパミンです。ドーパミンとは、「幸せになれるかな、これで自己実現できるかな」、そんな脳みそらしいです。これをすれば幸せになれるかな、例えば、食べたいものが目の前にある。これを食べれば幸せになれるのかな、でドーパミンが働く。今回は、スマホの話なので、スマホ利用者は、SNSなどで、美味しそうな料理を見つけると、これ、食べたいな、そうなります。でも、SNSでは、あれも美味しそう、これも美味しそう、そうやって集中できず、注意散漫になります。人間は好奇心がありますので、ドーパミンは大事なんだけど、過度のドーパミンに対応しようとすると、集中力をなくします。
次に、ミラーニューロンです。人間は小さい時から人まねをします。乳児に「あばば」すると、乳児も真似します。このミラーニューロンが大事なのは、相手が、どんな気持ちなのか、例えば、指を挟んで痛い、そんなことも学習します。小さい時からあります。ただし、リアルな経験の場所だけです。演劇映画では、演劇はまだよいそうですが、映画も、ブルースクリーンも学習されないそうです。学習されないと、ナルシストにもなってしまうそうです。
最後に、前頭葉。これは、大人になるまで、発達しません。どういうことか言うと、目の前に食べたいポテトチップスがあるけど、これ食べたら、今度の夏はビキニ着れないな、そんなブレーキ、制御作用です。直感的判断力とも言えるかと思います。
SNSでドーパミンが過度に出た結果、あれこれ見ているうちに、「みんな素敵だな。あたしなんか・・・」と思えてきて、自分がヒエラルキの最下層に思えてきます。「いいね」も「ハート」も、みんな沢山ついてるのに、私は全然。ストレスが溜まり落ち込みます。
暫く閲覧しなければいいのに、前頭葉が発達していないので、抑制がかかりません。スマホを寝室にまで持ち込んで眠るまで見ています。でも、眠れません。睡眠不足です。そして、特にティーンエージャーの女子が多く鬱になり、「消えたい」と思うようにもなります。
ある時、見知らぬ人の事故に出くわします。「ああ、大変だあ」とミラーニューロンが働けばいいのですが、日頃、スクリーンばかり見ているせいで、そう思うよりも、「そうだ」と思いつき、その事故を写真や動画撮影して、SNSにあげて、みんなから「いいね」や「ハート」を貰おうと思います。あわよくば、そんな動画をマスコミが「提供してくれないかなあ」なんて言われることを期待までして。また、過激なドーパミンです。
この繰り返しで、ONの世界は、人間性を育むどころか、阻害します。
ONとOFF。いつからネット上がONで、リアル世界がオフ会のようにOFFになったのでしょう。
仕事上、まだインターネットがない時代、マーケティングの本を読んでいると、よく「ON/OFF」が出ていましたが、そこでは、ONとは、活動し交流することであり、OFFとは休息し一人で過ごすことでした。
いつから本末転倒の逆転が起きたのでしょう。まるでデジタル社会が主で人間が従ではありませんか。デジタルに人間が適応するのでなく、人間にデジタルが適応すべきなのに、世の中の進む方向は間違っています。
しかし、それでも、私も含め、スマホやタブレットなどのデジタル仮想社会を手放すことは出来なくなっています。であれば、どう抑制するか、子どもには、どう抑制させるのか。
有難いことに、この本の巻末に、「こうしましょう」という「デジタル時代のアドバイス」が書かれています。
ぜひ、参考にして下さい。
蛇足ですが、私がデジタルと付き合うようになったのは、仕事柄、文章を書くのをワープロを使うようになってからです。ワープロからパソコンへ。そして、その後に、インターネット社会が生まれました。そして、ケータイ社会。
ですので、私は、ケータイよりもタブレットを良く使います。iPadではなく、マイクロソフトのsurfaceです。しかも、タブレットモードでなく、PCモードです。文章を書くことが主ですね。
ただ、ブログ記事に掲載したり、ついでに、SNSにも投稿したりもしています。もち、ネット検索もします。
ケータイは、iPhoneですが、日頃は、モバイル通信もインターネット共有もOFFにしてます。写メが多く、電話もあまりしませんが、掛かってきたときは出来る限り対応します。写メをクラウド経由でタブレットに送りたい時、モバイル・インターネットをONにします。ついでに、メールやメッセの確認はその時くらいでしょうか。ですので、メールやメッセへの返事はリアルタイムには出来ません。ご了承ください。
でも、この本にも書かれているのですが・・・。
「会社である文章を書いている最中だとしよう。チャットの着信音が聞こえ、スマホを手に取りたい衝動に駆られる。何か大事なことかもしれない。やはりスマホを手に取り、ついでにさっきフェイスブックに投稿した写真に新しい「いいね」がついていないかどうか素早くチェックする。すると、あなたの住む地域で犯罪が増加しているという記事がシェアされている。その記事をクリックし、数行読んだところで、今度はスニーカーのセールのリンクが目に入る。それにざっと目を通そうとするが、親友がインスタグラムに新しい投稿をしたという通知に中断される。さっきまで書いていた文章は、すでに遥か彼方だ。」
いやあ、その通り! こんな経験、誰にでもあるのではないでしょうか。
そんなわけで、デジタル社会に生きざるを得ない人間の皆さま、ぜひ、この本をデジタル時代のバイブルとして、読まれることをお勧めします。
スマホ脳 posted by (C)shisyun