星になった少年 | 空想俳人日記

星になった少年

誰からも 知られないと ぐれちゃうよ     



さて、賛否飛び交う「星になった少年」でございます。

柳楽君が出るっちゅうので、観に行ったのだけど、「誰も知らない」の彼のがよかったなあ。
でも、あのイメージだけを彼に対し引きずるのも可哀相かな。それに、これはこれで、いい役だし、この映画のお話は、素敵じゃないですか。いつのまにか象が好きになっておりました。
それに、象使いになったホンネってのが、母親にあるってのが、いわゆる心理学でいうエディプス・コンプレックスっていうか、そんなのはどうでもいいけど、人間は一人じゃいけていけない。それは、例え距離的に物理的に離れていても誰かから何かしら認めてもらいたい、愛を受けたい、それが自らのアイデンティティの確認であり形成になる、とくに子どもから大人になる時代。
彼はたまたま、その彼であるべきアイデンティテイが象使いでしかなかった、のかもしれません。彼は、ある意味では、普通の男の子だったんですよ。
おかあさんの常盤さんのラストの号泣は、そんな当り前なことに気づかされた、という意味で、非常に効果的でした。いっしょに泣けてきました。


本当は象からすれば、人間のエゴかもしれない、そのことを象使いは、大前提で知っている。
しかし、象は反面、天からの最上の贈り物である。その象と一体なるほか、人は、宇宙と共生する術はない、そんな思惟が、けっして難しい理屈じゃなく、オリオンの三ツ星に込められ、さらに、その三ツ星なった彼が、今度は象に生まれ変わるって言うのは、輪廻転生を素直に共感できるものに仕上げてました。
心がとっても広く穏やかになる作品でしたね。