#14 コント 「ラーメン」 | 劇団ししゃも

劇団ししゃも

地下芸人の売れるまでブログです。
毎週土曜に更新します。
コメントいただけるとありがたいです。

 

殺し屋1「…ここか。」

 

店員1「いらっしゃいませ~」

 

殺し屋1「…」

 

店員1「ご注文は?」

 

殺し屋1「…味噌ラーメン、麺固め、油抜き、野菜マシマシ」

 

店員1「!…こちらへどうぞ…」

 

殺し屋1「…ふん」

 

(個室に通される)

 

殺し屋1「そういえば、報酬の話は本当だろうな?こちらが注文したものをなんでもというのは」

 

店員1「えぇ、もちろん。あなた様の望みは」

 

殺し屋1「強者を喰らうこと。ただそれだけだ!」

 

店員1「ご安心を。成功の暁には必ずご用意します」

 

殺し屋1「ふっ。それを聞いて安心したぜ」

 

店員1「それでは、しばらくこちらの部屋でお待ちください。今回はチームでの依頼ですので。」

 

殺し屋1「俺のほかにも雇ったのか?」

 

店員1「えぇ。あなた様にも劣らぬ凄腕の殺し屋の方をパートナーとして仕事をしていただきます」

 

殺し屋1「ほう。そいつは楽しみだ。」

 

(店の外)

 

小林「ここか。最近味噌ラーメンが有名らしいけど、本当に美味いのかこのラーメンブロガー小林が確かめてやるぜ!」

 

小林「すみませ~ん」

 

店員2「いらっしゃいませ~」

 

小林「味噌ラーメン下さい」

 

店員2「!…麺の硬さは?」

 

小林「えーっと…」

 

小林(脂っこいのはちょっとやだし、確かここは野菜がうまいって話題だったな)

 

小林「それじゃあ…麺固め、油抜き、野菜マシマシで」

 

店員2「!!お待ちしてました。」

 

小林「え?」

 

店員2「さぁ、こちらへどうぞ」

 

小林「…はぁ、どうも」

 

(個室に通される)

 

殺し屋1「来たか」

 

店員2「依頼主が来るまでもう少々お待ちください」

 

殺し屋1(なんだ?ずいぶん貧弱そうなやつがきたな。)

 

小林(何この状況?いきなり個室通されたんだけど。しかも、相席?!なんか、めっちゃ怖そうな人だし、スゲェ睨んでくるし)

 

殺し屋1「おい」

 

小林「は、はい!何でしょうか!?」

 

殺し屋1「お前何年目だ?」

 

小林(何年目?…ラーメンブロガー歴のことかな。それなら)

 

小林「3年ですけど」

 

殺し屋1「3年か。俺から見ればまだまだヒヨッコだな」

 

小林「俺から見ればって、もしかしてあなたも?!」

 

殺し屋1「なんだ、さっきのやつから聞いてないのか?」

 

小林「はい。」

 

小林(なんだ、この人もラーメンブロガーなのか。ひょっとして、あの店員俺の事ラーメンブロガーだって気づいてこの人紹介してくれたのかな?)

 

殺し屋1「そうか。俺はこの業界で12年殺ってる」

 

小林「12年も!?長いですね~」

 

殺し屋1「まぁな。」

 

小林「あの、同じ業界の先輩ってことでいくつか相談してもいいですか?」

 

殺し屋1「…まぁ、いいだろう。なんだ?」

 

小林「あの、僕3年もやってるんですけどいまだに、全然人に見られなくて。どうすればもっと大勢の人に見られますかね?」

 

殺し屋1「…見られなくていいだろ。俺らは。」

 

小林「見られてなんぼでしょ!見られなかったらやってる意味ないでしょ。」

 

殺し屋1「…変わってるな。お前。」

 

小林「いや、普通でしょ」

 

殺し屋1「一応聞くが見られてその後どうすんだ?」

 

小林「どうって?」

 

殺し屋1「いや…見られたら追いかけられるじゃん(警察に)」

 

小林「あぁ…まぁ、追いかけられ…るのかな?(ブログファンに)」

 

殺し屋1「見られたら追いかけられるだろ!それ、どうすんの?」

 

小林「どうするって…そうですね…一人ずつ抱きしめてあげますよ」

 

殺し屋1「意味ねぇだろ!それで引き下がるわけねぇだろ!」

 

小林「じゃあどうすればいいんですか?!」

 

殺し屋1「そりゃあ、追いかけてきたら…皆殺しだろ!」

 

小林「やりすぎでしょ!追いかけてきただけで」

 

殺し屋1「じゃあ、他にどうすんだよ?!あっ!ひょっとしてアレか?!整形か!」

 

小林「違うわ!なんで追いかけられて顔弄んなきゃいけないんすか!?」

 

殺し屋1「だってあいつら、見つけ出すためなら犬とか使ってくるんだぞ!(警察犬)」

 

小林「い、犬!?」

 

殺し屋1「そうだ!犬とか使って草の根分けてでも見つけ出そうとしてくるんだから」

 

小林「マジで!?」

 

小林(ブログってそんな危険なのかよ。怖ぇぇ)

 

殺し屋1「ともかく、今のところは人に見られてないんだな?」

 

小林「はい。せいぜい1日に50人くらいですね」

 

殺し屋1「50人?!1日50人に見られてるのか?!」

 

小林「?はい。まぁ、少なすぎますよね」

 

殺し屋1「多すぎるわ!50人て!お前それもう、見られてるっていうか、見せてるだろ!意図的に!」

 

小林「意図的って…そりゃそうでしょ。見せてなんぼでしょ!」

 

殺し屋1「マジか…お前絶対間違ってるぞ!」

 

小林「なんすかそれ。じゃあ逆に聞きますけど、1年でどれくらいやってるんですか?」

 

殺し屋1「俺か。俺は1年で250(人)は殺ってるな」

 

小林「250(更新)も!そんだけやってたらさぞ大勢に見られてるでしょ!」

 

殺し屋1「いや、未だに1人にも見られたことがない」

 

小林「悲し!え、1人も?!」

 

殺し屋1「当然だ!」

 

小林「そんなことあるんすか…え?写真とか撮ってます?(ラーメンの)」

 

殺し屋1「撮るわけねぇだろ!(死体の)」

 

小林「絶対撮った方がいいですよ!何枚か撮って後で見返すんです」

 

殺し屋1「お前怖すぎだろ!見返してどうすんだよ!?」

 

小林「どうするって…見返すと、楽しいじゃないですか!」

 

殺し屋1「お前マジか!?」

 

小林「あとはたまにSNSに上げたりとか」

 

殺し屋1「SNS!?」

 

小林「友達に見せるのも楽しいんですよね」

 

殺し屋1「お前…すげぇな。なんか、年数ごときで自慢してた自分が恥ずかしくなってきた」

 

小林「そうっすか?」

 

殺し屋1「ちなみに、獲物は何使ってんだ?」

 

小林「獲物?」

 

殺し屋1「取る時の(命を)だよ」

 

小林「あぁ、撮る時の(ラーメンの写真を)…まぁ普通にスマホですね」

 

殺し屋1「スマホ?!スマホでどうやって」

 

小林「どうやってって…普通にスマホ向けるだけですけど」

 

殺し屋1「マジで?!最近のスマホってそうなんだ…appleも大勝負に出たな」

 

小林「大勝負?…そんなことより、遅くないですか?(ラーメンが)」

 

殺し屋1「そういえばそうだな(依頼人が)俺結構待ってるぞ」

 

小林「まぁ、でも、この待ってる時間も楽しいですよね」

 

殺し屋1「楽しくねぇよ。俺は10秒以上待つのが嫌いなんだ」

 

小林「10秒しか待てないんですか?!超迷惑じゃないですか!」

 

殺し屋1「10秒だけ待ってやる!これが俺の決め台詞だ」

 

小林「決め台詞?!(…あぁブログの締めのコメントってことか)」

 

小林「かっこいい決め台詞ですね。僕もあるんですよ」

 

殺し屋1「ほう!聞かせてみろ」

 

小林「ごちそうさまでした。僕は満足です!…です」

 

殺し屋1「サイコパスか!お前!」

 

小林「サイコパスて、確かに稚拙な文章かもしれませんけど」

 

殺し屋1「そういうことじゃねぇよ!怖ぇな、お前!」

 

小林「あれっ、そういえば、何注文したんですか?」

 

殺し屋1「急に話変えんな」

 

小林「いいじゃないですか!で?何注文したんですか?」

 

殺し屋1「俺か?俺は喰らいたい者だ(強者)」

 

小林「食らう?…まぁそうですよね。自分が食いたいものが一番ですよね」

 

殺し屋1「!お前もなのか!?」

 

小林「?そりゃ、まぁ。」

 

殺し屋1「そうか!そうか!!初めてだ!俺と気が合うやつは!」

 

小林「いや大体みんなそうでしょ」

 

殺し屋1「お前とはいいパートナーになれそうだ!」

 

小林「パートナー?あっ!…そういえばまだ、お名前伺ってませんでしたね。僕は小林って言います」

 

殺し屋1「あぁ。俺はレオンだ。」

 

小林「ハハハ。レオンて。絶対偽名じゃないですか!どう見ても日本人じゃないですか!ハハハ」

 

殺し屋1「そりゃそうだろ!殺し屋が本名名乗るわけないだろ!」

 

小林「そりゃそうか!ハハハh…殺し屋?」

 

殺し屋1「ん?どうかしたか?にしても、小林なんて殺し屋初めて聞いたな。」

 

小林「…一応確認ですけど、レオンさんが今日来た目的って?」

 

殺し屋1「殺しの依頼だろ。俺たち殺し屋が来る理由なんで他に何があるんだよ。」

 

小林「…ですよね!!俺たち殺し屋がラーメン屋に来る理由なんて仕事の依頼だけですよね!!!」

 

殺し屋1「お、おう。急にどうした?」

 

小林(とんでもないことになった!バレたら終わる!俺の人生確実に終わる!)

 

店員1「お待たせしました。もう一人の方がたった今到着なさいました。…ん?」

 

小林(終わったぁぁ!!!俺の人生詰んだぁぁぁ!!)

 

店員1「レオン様、こちらの方は?」

 

殺し屋「あぁ、こいつは…俺の大事なパートナーだ!」

 

店員1「パートナー…あっ!…失礼しました ///。…ではそちらの方も含めて3人で説明をさせていただきます」

 

小林(今なんか変な誤解された気がする)

 

殺し屋1(よく分からんが、今なんか変な誤解された気がする)

 

店員1「こちらが今回あなた様のパートナーとなる方です」

 

殺し屋2「よろしく!」

 

殺し屋1「ちょっと待て。こいつ誰だ?」

 

店員1「あなた様に今回パートナーを組んでいただく殺し屋の方ですが」

 

殺し屋1「パートナー?何言ってる?今回俺がパートナーを組むのはここにいる小林だろ?!」

 

店員1「は?この方はあなたの人生のパートナーでは?」

 

殺し屋1「は?なんだ?人生のパートナーって?俺が今回一緒に仕事をするのはこの小林って殺し屋だろ?!」

 

店員1「いえっ、あなた様に今回組んでいただくのはこちらの方ですが…」

 

殺し屋1「…じゃあ、お前…誰?」

 

小林「…10秒貰える?」

 

                 

 

長い!長すぎます。文字数がまさかの3755文字でした。

誤字脱字は勘弁してください。暇なときに訂正しておきます。

 

https://twitter.com/ashigaru_yamato