殺し屋1「…ここか。」
店員1「いらっしゃいませ~」
殺し屋1「…」
店員1「ご注文は?」
殺し屋1「…味噌ラーメン、麺固め、油抜き、野菜マシマシ」
店員1「!…こちらへどうぞ…」
殺し屋1「…ふん」
(個室に通される)
殺し屋1「そういえば、報酬の話は本当だろうな?こちらが注文したものをなんでもというのは」
店員1「えぇ、もちろん。あなた様の望みは」
殺し屋1「強者を喰らうこと。ただそれだけだ!」
店員1「ご安心を。成功の暁には必ずご用意します」
殺し屋1「ふっ。それを聞いて安心したぜ」
店員1「それでは、しばらくこちらの部屋でお待ちください。今回はチームでの依頼ですので。」
殺し屋1「俺のほかにも雇ったのか?」
店員1「えぇ。あなた様にも劣らぬ凄腕の殺し屋の方をパートナーとして仕事をしていただきます」
殺し屋1「ほう。そいつは楽しみだ。」
(店の外)
小林「ここか。最近味噌ラーメンが有名らしいけど、本当に美味いのかこのラーメンブロガー小林が確かめてやるぜ!」
小林「すみませ~ん」
店員2「いらっしゃいませ~」
小林「味噌ラーメン下さい」
店員2「!…麺の硬さは?」
小林「えーっと…」
小林(脂っこいのはちょっとやだし、確かここは野菜がうまいって話題だったな)
小林「それじゃあ…麺固め、油抜き、野菜マシマシで」
店員2「!!お待ちしてました。」
小林「え?」
店員2「さぁ、こちらへどうぞ」
小林「…はぁ、どうも」
(個室に通される)
殺し屋1「来たか」
店員2「依頼主が来るまでもう少々お待ちください」
殺し屋1(なんだ?ずいぶん貧弱そうなやつがきたな。)
小林(何この状況?いきなり個室通されたんだけど。しかも、相席?!なんか、めっちゃ怖そうな人だし、スゲェ睨んでくるし)
殺し屋1「おい」
小林「は、はい!何でしょうか!?」
殺し屋1「お前何年目だ?」
小林(何年目?…ラーメンブロガー歴のことかな。それなら)
小林「3年ですけど」
殺し屋1「3年か。俺から見ればまだまだヒヨッコだな」
小林「俺から見ればって、もしかしてあなたも?!」
殺し屋1「なんだ、さっきのやつから聞いてないのか?」
小林「はい。」
小林(なんだ、この人もラーメンブロガーなのか。ひょっとして、あの店員俺の事ラーメンブロガーだって気づいてこの人紹介してくれたのかな?)
殺し屋1「そうか。俺はこの業界で12年殺ってる」
小林「12年も!?長いですね~」
殺し屋1「まぁな。」
小林「あの、同じ業界の先輩ってことでいくつか相談してもいいですか?」
殺し屋1「…まぁ、いいだろう。なんだ?」
小林「あの、僕3年もやってるんですけどいまだに、全然人に見られなくて。どうすればもっと大勢の人に見られますかね?」
殺し屋1「…見られなくていいだろ。俺らは。」
小林「見られてなんぼでしょ!見られなかったらやってる意味ないでしょ。」
殺し屋1「…変わってるな。お前。」
小林「いや、普通でしょ」
殺し屋1「一応聞くが見られてその後どうすんだ?」
小林「どうって?」
殺し屋1「いや…見られたら追いかけられるじゃん(警察に)」
小林「あぁ…まぁ、追いかけられ…るのかな?(ブログファンに)」
殺し屋1「見られたら追いかけられるだろ!それ、どうすんの?」
小林「どうするって…そうですね…一人ずつ抱きしめてあげますよ」
殺し屋1「意味ねぇだろ!それで引き下がるわけねぇだろ!」
小林「じゃあどうすればいいんですか?!」
殺し屋1「そりゃあ、追いかけてきたら…皆殺しだろ!」
小林「やりすぎでしょ!追いかけてきただけで」
殺し屋1「じゃあ、他にどうすんだよ?!あっ!ひょっとしてアレか?!整形か!」
小林「違うわ!なんで追いかけられて顔弄んなきゃいけないんすか!?」
殺し屋1「だってあいつら、見つけ出すためなら犬とか使ってくるんだぞ!(警察犬)」
小林「い、犬!?」
殺し屋1「そうだ!犬とか使って草の根分けてでも見つけ出そうとしてくるんだから」
小林「マジで!?」
小林(ブログってそんな危険なのかよ。怖ぇぇ)
殺し屋1「ともかく、今のところは人に見られてないんだな?」
小林「はい。せいぜい1日に50人くらいですね」
殺し屋1「50人?!1日50人に見られてるのか?!」
小林「?はい。まぁ、少なすぎますよね」
殺し屋1「多すぎるわ!50人て!お前それもう、見られてるっていうか、見せてるだろ!意図的に!」
小林「意図的って…そりゃそうでしょ。見せてなんぼでしょ!」
殺し屋1「マジか…お前絶対間違ってるぞ!」
小林「なんすかそれ。じゃあ逆に聞きますけど、1年でどれくらいやってるんですか?」
殺し屋1「俺か。俺は1年で250(人)は殺ってるな」
小林「250(更新)も!そんだけやってたらさぞ大勢に見られてるでしょ!」
殺し屋1「いや、未だに1人にも見られたことがない」
小林「悲し!え、1人も?!」
殺し屋1「当然だ!」
小林「そんなことあるんすか…え?写真とか撮ってます?(ラーメンの)」
殺し屋1「撮るわけねぇだろ!(死体の)」
小林「絶対撮った方がいいですよ!何枚か撮って後で見返すんです」
殺し屋1「お前怖すぎだろ!見返してどうすんだよ!?」
小林「どうするって…見返すと、楽しいじゃないですか!」
殺し屋1「お前マジか!?」
小林「あとはたまにSNSに上げたりとか」
殺し屋1「SNS!?」
小林「友達に見せるのも楽しいんですよね」
殺し屋1「お前…すげぇな。なんか、年数ごときで自慢してた自分が恥ずかしくなってきた」
小林「そうっすか?」
殺し屋1「ちなみに、獲物は何使ってんだ?」
小林「獲物?」
殺し屋1「取る時の(命を)だよ」
小林「あぁ、撮る時の(ラーメンの写真を)…まぁ普通にスマホですね」
殺し屋1「スマホ?!スマホでどうやって」
小林「どうやってって…普通にスマホ向けるだけですけど」
殺し屋1「マジで?!最近のスマホってそうなんだ…appleも大勝負に出たな」
小林「大勝負?…そんなことより、遅くないですか?(ラーメンが)」
殺し屋1「そういえばそうだな(依頼人が)俺結構待ってるぞ」
小林「まぁ、でも、この待ってる時間も楽しいですよね」
殺し屋1「楽しくねぇよ。俺は10秒以上待つのが嫌いなんだ」
小林「10秒しか待てないんですか?!超迷惑じゃないですか!」
殺し屋1「10秒だけ待ってやる!これが俺の決め台詞だ」
小林「決め台詞?!(…あぁブログの締めのコメントってことか)」
小林「かっこいい決め台詞ですね。僕もあるんですよ」
殺し屋1「ほう!聞かせてみろ」
小林「ごちそうさまでした。僕は満足です!…です」
殺し屋1「サイコパスか!お前!」
小林「サイコパスて、確かに稚拙な文章かもしれませんけど」
殺し屋1「そういうことじゃねぇよ!怖ぇな、お前!」
小林「あれっ、そういえば、何注文したんですか?」
殺し屋1「急に話変えんな」
小林「いいじゃないですか!で?何注文したんですか?」
殺し屋1「俺か?俺は喰らいたい者だ(強者)」
小林「食らう?…まぁそうですよね。自分が食いたいものが一番ですよね」
殺し屋1「!お前もなのか!?」
小林「?そりゃ、まぁ。」
殺し屋1「そうか!そうか!!初めてだ!俺と気が合うやつは!」
小林「いや大体みんなそうでしょ」
殺し屋1「お前とはいいパートナーになれそうだ!」
小林「パートナー?あっ!…そういえばまだ、お名前伺ってませんでしたね。僕は小林って言います」
殺し屋1「あぁ。俺はレオンだ。」
小林「ハハハ。レオンて。絶対偽名じゃないですか!どう見ても日本人じゃないですか!ハハハ」
殺し屋1「そりゃそうだろ!殺し屋が本名名乗るわけないだろ!」
小林「そりゃそうか!ハハハh…殺し屋?」
殺し屋1「ん?どうかしたか?にしても、小林なんて殺し屋初めて聞いたな。」
小林「…一応確認ですけど、レオンさんが今日来た目的って?」
殺し屋1「殺しの依頼だろ。俺たち殺し屋が来る理由なんで他に何があるんだよ。」
小林「…ですよね!!俺たち殺し屋がラーメン屋に来る理由なんて仕事の依頼だけですよね!!!」
殺し屋1「お、おう。急にどうした?」
小林(とんでもないことになった!バレたら終わる!俺の人生確実に終わる!)
店員1「お待たせしました。もう一人の方がたった今到着なさいました。…ん?」
小林(終わったぁぁ!!!俺の人生詰んだぁぁぁ!!)
店員1「レオン様、こちらの方は?」
殺し屋「あぁ、こいつは…俺の大事なパートナーだ!」
店員1「パートナー…あっ!…失礼しました ///。…ではそちらの方も含めて3人で説明をさせていただきます」
小林(今なんか変な誤解された気がする)
殺し屋1(よく分からんが、今なんか変な誤解された気がする)
店員1「こちらが今回あなた様のパートナーとなる方です」
殺し屋2「よろしく!」
殺し屋1「ちょっと待て。こいつ誰だ?」
店員1「あなた様に今回パートナーを組んでいただく殺し屋の方ですが」
殺し屋1「パートナー?何言ってる?今回俺がパートナーを組むのはここにいる小林だろ?!」
店員1「は?この方はあなたの人生のパートナーでは?」
殺し屋1「は?なんだ?人生のパートナーって?俺が今回一緒に仕事をするのはこの小林って殺し屋だろ?!」
店員1「いえっ、あなた様に今回組んでいただくのはこちらの方ですが…」
殺し屋1「…じゃあ、お前…誰?」
小林「…10秒貰える?」
完
長い!長すぎます。文字数がまさかの3755文字でした。
誤字脱字は勘弁してください。暇なときに訂正しておきます。
https://twitter.com/ashigaru_yamato