①はこちら

 

今ならわかりますが、

こんな態度では本当に仲の良い友達はできないですよね。

 

加えて中3のクラス替えで

数少ない友達みんなと離れてしまったことから

『このままだと本当にまずい』

『孤立して社会的に死ぬ』

初めて心の底から危機感を持つ体験をしました。

 

この時の衝撃から私は、

顔に笑顔を貼り付け、

周囲に過剰に適応する在り方に変わりました。

まるでカメレオンのように。

 

人からどう思われているかが大事だから、

自分が本当は何を感じているかや

自分の意見や考えは大した問題ではない。

無意識にそう扱うようになりました。

 

『周りから浮かない行動ができているか?』

それが行動の指針になり、

常に自分の在り方を自己点検する視点を持ち始めたことが

脇見恐怖症を発症する土台になったと今では思います。

 

当時はまだ15才。

未熟な当時の自分が人知れず決心して

日々を生きていたことを思うと

なんとかして助けてあげたい、

幸せになって欲しいという気持ちになります。

 

高1の修学旅行に楽しい思い出は一つもありません。

というより記憶自体が残っていない。

でもカメラを向けられてにっこりと笑う写真が残っているように

その頃には仮面の笑顔がデフォルトになっていました。

 

高3の頃には既に、黒板の方を向くと先生と目が合いそうで

板書が苦痛になっていたので、個人面談で担任の先生に相談したことがありました。

人に話したのは初めてだったと思います。

 

若くて気さくで明るいその担任の先生は

『えっ何それ?』

悪気なく笑顔のような表情でそう言いました。

 

やっぱり私は変なんだ。

人にはわかってもらえないから、話してもしょうがないんだ。

 

当時はまだインターネットが一般的になっておらず、

脇見恐怖症という言葉さえ知りませんでした。

友達にも家族にも話せないまま、大学へ進学しました。

 

続く。