歴音5.チョコっと大人のバレンタインデー



今年も やってきました! このシーズンが!
バレンタインデー!

今年も、昨年のコラム「チョコッと大人のバレンタインデー」を、少し加筆修正して、再アップさせていただきます。


◇チョコは、あなたにも、私にも…

バレンタインデーが近づいてきますと、世の中のさまざまな調査機関が、それに関連したさまざまな調査結果を発表しますね。
2023年に、このような調査結果を見ました。
今年2024は、さて同じような傾向があるのかどうか…。

ここから書きます内容は、あくまで、私がネット上で見かけたアンケート結果を見た印象ですので、その数値の信頼性や分析については判断できません。

まずは、日本全国の30~40歳台の女性1000名へのアンケート結果です。
既婚者比率、年齢構成はわかりません。
日本の場合は、やはり女性が主導権を握っている「バレンタインデー」ですね。

* * *

バレンタインデーに絡んで、何らかのプレゼントを渡す意思のある女性が、全体の63%。
渡す相手の人数は1~3人が圧倒的に多いようです。
ただ、「義理チョコ」を人数に入れるかどうかは回答者次第だろうとは思います。

「義理チョコ」を渡す数については、昨年までと同じが57%、数を減らすが20%。
増やすが10%ですが、さまざまな要因が考えられますね。
やはり、女性の意識変化が、そのまま反映されるのは間違いないと思います。

複数回答方式ではありますが、プレゼントを渡す相手については、配偶者、配偶者以外の家族、恋人が、やはり圧倒的に多く、友人知人へのプレゼントや、自分自身へのご褒美という回答も それぞれ20%近くあります。

ひょっとしたら「義理チョコ」などの義理のプレゼントよりも、同性の友人や自分自身へのほうが多いかもしれません。
ひと昔前のような、大量の「義理チョコ」は特殊なケースなのかもしれません。

この調査は、30~40歳台の女性ということもあり、プレゼントする品物については、市販のチョコレートか、市販のチョコレート系の洋菓子というのが圧倒的に多いですね。
「手づくり菓子」というのは、25%しかありません。

* * *

私は、別のアンケート結果の中で、「手づくり菓子」を贈る方々は、圧倒的に10~20歳台だという内容も見ました。
その世代は、なんと市販の菓子よりも、手づくりのほうが比率が大きいという 一部のデータも見ました。

たしかに、30歳以上ともなると、仕事も家事も忙しく、子育ての真っ最中という女性も多いでしょうから、なかなか「手づくり」というのはむずかしい気もします。
「手づくり」という手間はかけられないが、ここは奮発して高級チョコレートで済ますということかもしれません。

また、別のアンケート結果を見ましたら、実は、渡すチョコレートよりも、自分自身へのご褒美用のチョコレートのほうが、より高価なものを選ぶという傾向も見られます。

そして、自分が「おいしい」「食べたい」と感じるものを、贈り物として選ぶということも多いようです。
相手の好みの味覚ではないようです。
ひとまず、お味見は欠かせないのかも…。
そこは、「私が美味しいと感じる味のチョコを贈るのよ…。相手の好みは、気にしないの…」。

* * *

「バレンタインデー」は、海外では、日本とは異なり、男性から女性にプレゼントすることのほうが圧倒的に多いですね。
赤色のバラの花を贈る習慣のある国も多くあります。

今の時代は、性別に関係なく、同性どうし、異性間、家族間、仲間どうしなど、愛と感謝のしるしとしてチョコをプレゼントする方向にありますね。

私は、いきつけの理容店にメガネをよく忘れてくるのですが、その度、店主が届けてくれます。
先日、普段のお礼に、豪華すぎないチョコレートを渡してきました。
「バレンタインデー」は、ちょっと都合がいい…。

日本の「バレンタインデー」の事情と歴史は 後で書きますが、女性から男性へという日本の習慣に疑問を抱いてる方も少なくないようです。

別のアンケート結果を見ましたら、その日に何かの贈り物をする男性は29%、女性が53%という結果がありました。
女性の残りの47%のうちの かなりの数の方々が、自身のために購入している可能性は高いですね。
やはり、日本のバレンタインデーの女性中心のスタイルは、まだまだ変わっていないということですね。

* * *

ただ、日本には、一ヵ月後に「ホワイトデー」という、まさに「お返し」という日本の返礼文化がしっかり息づいており、ある意味、もうひとつの巨大市場が存在していますね。

男性の社会人の場合、義理であろうと何だろうと、頂いた品物よりも、安価な品をお返しすることをよしとしない男性が多いのも事実です。
ともあれ、多くの日本の女性たちが、バレンタインデーを記念日として、生活の中のひとつのイベントとして、楽しく過ごす機会だと とらえている方が多いようですね。

2023年に発表された、コロナ禍真っ只中の2022年時のアンケート記事の一部です。
アンケート記事


◇ハッピー・バレンタイン!

ここからは、少し「ビター(ほろ苦)」なビジネスのお話しです。

食品業界では、女性が主要購買者の「バレンタインデー」と、男性が主要購買者の「ホワイトデー」のどちらが、先にあったほうが、ビジネス(商売)として有効なのかという議論が昔からあります。

私の個人的な考えではありますが、日本は3月に卒業シーズンをむかえますので、学生さんたちには、2月14日と3月14日は、非常に微妙な心理的影響を及ぼしていると思っています。

普段から、男性は、お菓子などへの出費よりも、別のことに出費することを優先しがちです。
男性の中には、イベントや思い出記念日であろうと、平気で商品券を渡す方もおり、お菓子をプレゼントすることに慣れていない男性も多いと思います。
まして、「愛」などという付加価値がついていたら、昭和生まれのお父さんたちには抵抗があるでしょう。

* * *

日本の場合、男性が主要購買者となるイベントを先に行うことは少しリスクを感じます。

日本人は、自身に何か贈呈して頂いた相手に、何も返礼をしないという民族文化ではありませんので、まずは、女性陣に行動を起こしてもらって、男性陣がそれに応えるかたちのほうが、ビジネス的には商売になりやすい気がしないでもありません。

女性の中には、返礼など絶対にしたくないと思った相手には、まずお返しをしないという方も少なくないかもしれませんが、男性は とりあえず返礼するかもしれません。
悲しい男の性(さが)です。

女性の場合は、たしかに、相手の男性に変に勘違いされたら 後でたいへんですね。
他にも、女性が先のほうがいいと思われる理由を、後ほど書きます。

* * *

実は、私は、脳への栄養補給として、一年中 ほぼ毎日、チョコレートをひとかけはクチにしていますので、今さら2月14日に…という感覚ではありますが、この期間は、テレビも、ネットも、ラジオも、ス―パーも、デパートも、世の中全体が「バレンタインデー」の明るい雰囲気に包まれることは、何かうれしくなります。
なぜか、ピンク色も増えます!

品物の価格がどうだこうだ…、本命だの義理だの… ということよりも、何かを贈ったり、贈られたりするというのは、その気持ちがうれしいし、いい気分になりますね。

なぜか多い… 赤色やピンク色の包装?
チョコレート色とのバランスは、相性抜群かも…。

ブログの記事内容も、バレンタインデーに向けて、お菓子教室や、洋菓子屋さんが、がぜん活気づいてきます。
写真を見ているだけでも、すごいな~と感心するばかり!

人が、何かに全力を注ぐ、勝負をかけるというのは、悪い事ではない気がします。
チョコレートに命運をかけるとは、人間は実に面白い、不思議な生きもの!

でも、毎年思うのは、普段からチョコレートをクチにできないような子供たちのところにも、その日は、安価でもいいので、チョコレートをクチにしてほしいなと思います。
今年は特に、地震や戦争の被災地の方々のところに…。

どの子供たちにも、大人たちにも、「ハッピー・バレンタイン」を感じてもらえるような日であってほしいものです。


◇LINEで告白、アリ? ナシ?

ちなみに、こんなアンケート記事も面白かったですね。
「あなたは、LINE(ライン)での愛の告白は、アリですか?、ナシですか?」というものです。

年齢世代別の結果を見ますと、予想通り、世代が高くなるにつれ、「ナシ」が増えていきますね。
社会人になり、それも役職が高くなるにつれ、メールやラインでは片つけられない重要な案件が増えていきます。
歳をとってくると、しっかり口頭でコミュケーションをという意識が高まってきます。

「そんなこと聞いてないぞ!」
「あなたが、しっかり文面を読んでなかっただけです」
「…すみません」

私は、一概に、LINEでの愛の告白を全否定するものでもない気がします。
どうして、クチで告白しないのか…、できないのか…、その理由こそが最大のポイントなのかもしれません。
世の中には、クチでの愛の表現などまったく苦手でも、文章ならプロ作家並みという方も少なくありませんね。

昔から、ラブレター代筆業というのがありますが、仮にクチでの言葉であっても、メールや LINE(ライン)での言葉や文章であっても、それを贈る本人の真の気持ちから生まれ出てきたものなのかどうかが、大切なのかもしれません。

「義理チョコ」というのは、相手にも すぐに「義理」だとわかるものです。
でも、世の中に「義理告白」などはないと思いたい…。

* * *

大人たちの中には、普段は非常におとなしいのに、酒が入ったとたんに、猛獣のような人間に豹変する方や、絶望的な心理状態になる方がいますね。

SNSの世界でも、普段の対面では絶対にクチにしないのに、SNSでは、とたんに攻撃的な文言を並び立てる方がいます。
さまざまな心理的要因や、日常のストレス、子供時代の体験なども遠因なのかもしれませんが、SNSを通したとたんに、本音を語れるという方も少なくはない気がします。

普段、勇気を振り絞って告白や発言をすることのできない方、我慢や抑圧された状況を外部から強いられている方も、世の中には少なくありません。

怒り、悲しみ、苦しみなどの強い感情を外に出せない、出さない状況は、忍耐という意味とは別に、人間にとって非常に不自然で異常な状況かもしれません。

日本人は、世界的にみても、あまり言葉でのコミュケーションが上手な民族ではありませんね。
どちらかというと、我慢、忍耐、沈黙を美徳としている民族性があります。
LINE(ライン)が、少しでも、そんな苦しさを和らげる存在であるのなら、それもいいのかもしれません。

告白する勇気を持てない方々にとっては、「バレンタインデー」という強制的な日にちと品物の指定や、「LINE」という手段は、何とも頼もしい存在なのかもしれませんね。

そこのお父さん… LINEで、奥様や娘への大事な謝罪を、安易にできていませんか?
そこのママ… 対面ではなく、LINEのおかげで、相手ママと取っ組み合いの大立ち回りにならずに済んだということはありませんか?
「アリ」でも、「ナシ」でも、そこには何かの意味と願いが…。

とはいえ、世界中の大人の世界には、本人が直接クチで語らなければならない場面がたくさんありますね。
信頼と信用、それに愛も、顔を見てから始まるということもありますね…。

* * *

さて、LINEでの「愛の告白」のアンケート結果を見ると、女性たちの多くが、
直接クチで言ってほしい…
本気度がわからない…
思いが軽い…
勇気を出せよ…
など、相手に良い印象を持たないことがわかります。

たしかに、口頭ではない、文章だけでは、何か詐欺や冗談の匂いがする場合もあります。

ただ、告白された女性たちからすれば、LINEだと、軽い気持ちで断りやすいという意見もあります。
告白する側も、もし断られても、LINEならショックが少なくて済むという意識があるでしょうか?

ちょっと好意があったのに、LINE告白のせいで、相手が嫌いになったという意見もあります。
告白動画やラブレターならともかく、LINEでは、相手がどのように受け止めるタイプなのかを事前に把握しておくことが大切なのでしょうね。

* * *

バレンタインデーの日に、10歳台の女子学生が、机や下駄箱に、チョコレートをメッセージとともに置いてくるなどの行為は かわいいものです。
手渡しでなくとも、十分に気持ちは伝わりますし、そのほうが効果てき面ということも少なくありません。
これを大の大人の女性がしたら…?

意外と、女学生たちによる「恋の必勝戦術」だったりして…。
2月14日の学校内に漂う、何か緊迫した微妙な雰囲気…なにか皆、ソワソワしてないか!?
親なら、その日の学校の わが子の様子を見てみたい…?

「そうそう、私(ママ)が渡す 息子用は、もう買ってあるわよ!」
「パパは、今年も、ほしいの?」

大人になると、相手のさまざまな面を見て、渡し方を判断しますね。
「何 このチョコ…?」
「どゆこと?」

バレンタインデーは、まさに、相手の本気度や やる気を見極められる機会かもしれませんね。
でも、もらえるだけでも、うれしいですよね… お父さん!

* * *

「愛の告白」どころか、LINE、ツイッター、インスタなど、今現代の「SNS」には、「詐欺」や「騙(だま)し」、「なりすまし」などが 少なからずありますので、注意も必要ですね。

そんな中、クチで伝え、手渡しが中心という、少しアナログ的なイベントは、逆に貴重な機会にも感じます。

「私の勇気は、あの時のバレンタインデーから始まったのよ」という女性も、少なからずおられる気もします。
いずれにしても、念願成就を祈ります!

その味…、スイート? ビター?
歳をとると、この苦味(にがみ)が、また、いいのよ!
ビター95%… 渋!

* * *

洋楽を一曲。

♪ねえ、君(彼女)は愛を知ってるのかい?
♪誰でも、いつかは愛を学ぶ時がくるよね。
♪学ばなくちゃね。

学ばなくちゃ!
チョコレートは、甘いだけではないということも…。

コーギスの1980年(昭和55)のヒット曲「Everybody's Got To Learn Sometime(永遠の想い)」。

 

♪永遠の想い

 

 

◇さあ 来るよ! その日が…

さあ今年も、2月14日がやって来ます!
若い世代の方々には、まさに緊張と決戦の日!

もらえるかな?
渡せるかな?
受けとってくれるかな?

ある意味、クリスマスよりも、誕生日よりも、張りつめた緊迫感が漂う、まさに決戦の日!
クリスマス、誕生日、記念日…などの「愛」とも違う「愛」の日!
学生さんや若者たち…、がんばれ!
もらえなかった若者たち…、来年がある!

* * *

「そんなハラハラの思い出は遠い昔…」という、ベテラン世代の方々…。
「ワシは、脳みそを働かせるために、毎日、ひとかけらのチョコを食べてるから、今さら…」という、ベテラン世代の方々…。
「糖分控えめ」とお医者さんに言われている、ベテラン世代の方々…。

バレンタイデーは、若者世代のためだけのものではありませんよ。
歳を重ねても、ハラハラ感などなくとも、その日は、十分に楽しめます。

今回は、「ちょっと大人のバレンタインデー」を楽しめるように、洋楽をそろえてみました。

なつかしい若い時代を思い出し、今の年齢は年齢なりの、バレンタインデーを楽しんでみてください。
日本のテレビやラジオの放送では、ほぼ流されない 「ちょっと大人向け」のバレンタインの洋楽曲を集めてみました。

* * *

さて、その前に…
私のブロ友さんの翠(すい)さんが、昨年のバレンタインに書いてくれたブログをご紹介します。

 

 

 

翠さんのブログには、「(那須の蛙の)チャーリー」というキャラクターが登場します。
蛙のチャーリーは、ご主人様の翠さんに世話してもらいながら、逆にご主人を見守りながら、那須の地で、多くの仲間たちと暮らしています。
大自然の季節の移りかわりや、行事や料理を楽しみながら、暮らしています。

本コラムの最後には、別の少年チャーリーが登場しますので、名前を覚えておいてね。


◇バレンタインデー

「バレンタインデー」は、日本では、基本的に、女性から男性への愛の告白の日ですね。
一応、感謝の「義理チョコ」もありますが…。

もともと欧米諸国では、愛を伝え、お祝いする日として存在しており、贈り物はチョコレートに限定されてはいません。
今や世界的なイベントですが、たいていは男性から女性に贈り物をする日です。

今は日本でも、少しずつですが、性別に関係なく、愛や感謝のプレゼントを行なう方向に少し広がってきましたね。

* * *

この日の起源については、諸説ありますが、一番有名なものをひとつだけ…。

269年、ローマ帝国の皇帝クラウディウス2世は、軍の兵士の士気が低下しないように、結婚を禁止します。
キリスト教聖職者の聖ヴァレンティヌスは、それに反対し、隠れて教会で結婚式を行なっていました。

それを知った皇帝が、わざわざローマ帝国の大きなお祭り「ルペルカリア祭」の前日であった2月14日に、見せしめとして、彼を処刑してしまいます。

その後、この日を、彼を偲び、「愛を伝え合い、お祈りをする日」として、「恋人の日」などと呼ばれるようになったという説です。

キリスト教でも、宗派によって見解が異なります。
いずれにしても、「愛を伝え合う日」であって、本来は、「チョコレートを食べる日」ではありません。

* * *

日本では、西洋の風習などをビジネス戦略として利用してきたケースも少なくありませんが、日本にこの風習が広く知られるようになった1960年代は、菓子業界が真っ先に目をつけ、男性から愛の告白など そうそうしない当時の日本の雰囲気を考慮し、女性の購買と行動のほうに狙いを定めたと思われます。

一年に一度というロマンあふれるストーリーといい、クチで語らなくとも恋心を告白できるという行為といい、当時の日本女性の願ったり叶ったりのイベントの日だったと思います。
日本の場合、3月の卒業の直前ってのが、これまたミソ…。

一ヵ月後の3月の「ホワイトデー」には結果が判明…、4月からは新たなスタート…。

この日にチョコレートを手渡されたら、普段 にぶい男でも、さすがに気がつくはずですね。
昭和の時代は、男性に恋心を告白できる勇気のある女性が、今よりも、はるかに少なかった印象があります。
いきなりラブレターはハードル高すぎ!

女性たちからしたら、菓子業界のビジネス戦略にのせられようと何だろうと、どうせなら便乗しない手はありません!

後で、ある曲のことを書きますが、その曲の1960年代の歌詞和訳では「バレンタインデー」を「誕生日」と訳しています。
それだけ、当時はまだ、この日が何の日か、男性たちには理解されていなかったのだと思います。

男の私も、大昔の記憶を思い出しました…こんな会話をしたことを…。
「バレンタインデーって知ってるか? 女性がチョコを相手にあげて、愛を告白する日なんだって…。」
「そんな日があるのか。なんでチョコなんだ?」

今や日本は、「何とかデー」だらけ…。
まあ、それでもいいか…、家庭円満、カップル成立、売り上げアップなら。

さて、チョコレートが恋しくなってきたところで、洋楽曲をどうぞ…。


◇フォ―エバー・バレンタインデー!

さあ、洋楽曲を始めます。

先ほど登場の「那須の蛙のチャーリー」…
まずは、米国のチャーリーのこの曲から始めるよ!

米国歌手の「アンクル・チャーリー(チャーリーおじさん)」こと、チャーリー・ウィルソン…、今年で72歳だってよ!
この曲は2020年ですので、67歳! 若々しい!
絵にかいたような「大人のバレンタインデー」が映像に登場します。
彼のようなシルバーのスーツが似合うセブンティになれるでしょうか…。
シルバー世代の皆さま…、バレンタインデーに「永遠のシルバースーツ」を新調してみませんか!


チャーリー・ウィルソン
♪フォーエバー・バレンタイン

 

* * *

マルティナ・マクグライド & ジム・ブリックマン
♪マイ・バレンタイン

 

レイニー
♪バレンタインズ・デイ

 

キース・スウィート
♪チョコレート・ガール

 

ディーコン・ブルー
♪チョコレート・ガール

 

キナ・グラニス
♪バレンタイン

 

ABC
♪バレンタインズ・デイ

 

2016年に亡くなられた D.ボウイですが、2013年の楽曲です。
デヴィッド・ボウイ
♪バレンタインズ・デイ

 

* * *
 

ここで、日本の昭和のチョコレートの有名なCMを…。
やっぱり、青春は甘くてカリッ!

歌は、2022年に惜しくも亡くなられた 渡辺徹さんの楽曲「約束」。
まさに、日本の「THE 青春テレビCM」!
「ハロー」と「グッバイ」と「カリッ」で青春を語る!
主人公は、渡辺徹さんと小泉今日子さん。
みんな、こんな時代を通り過ぎてきますね。
バレンタインデーとは、ひょっとして、こんなドラマのような日なのかも…。

笑顔の似合う渡辺徹さん… あのカリッとポーズは忘れません。
今頃、天国でも カリッとやっていることでしょうね…。

グリコCM「カリッと青春」

 

 

◇マイ・ファニー・バレンタイン

さて、米国生まれの、スタンダード曲に「マイ・ファニー・バレンタイン」という楽曲があります。
ジャズ音楽界のスタンダード曲として知られていますが、今や、どの音楽分野のミュージシャンでも演奏や歌唱を行いますね。
この曲は、今や、ジャズ音楽界に限定された名曲ではなくなりました。

楽曲タイトルを訳すと、「ちょっとユニーク(奇妙な・不思議な・おかしな)な、私のバレンタイン(恋人)ちゃん」かな…。

この楽曲の歌詞内容は、大人の甘い恋愛というよりも、少しかわいらしいコミックソングのような雰囲気を漂わせています。
もともとは、ミュージカルのシーンのために作られ、コメディのような楽曲になるはずだったという話しがあります。
この歌詞は、メロウなジャズ音楽のまったりとした雰囲気とは、少しギャップを感じなくもありません。

ですが、音楽や歌詞の表現の仕方次第で、音楽はいくらでも変えられますね。
1940年代以降は、ジャズボーカルが歌唱スタイルの中心で、人気曲ですね。

* * *

かわいげのある愛すべき恋人に愛を伝える時に、何か、ちょっと相手を軽く いじっておいてから、「でも、あなたのそんなところが好きなのよ。私はあなたといると、毎日がバレンタインデーなのよ」と告白すると、ラブ効果抜群!
そんな歌詞ですね。

日本人の感覚からすると、真っ向からの愛の甘い告白よりも、ちょっと ひねった こちらを好むかもしれませんね。
日本に限らず、どこの国のベテラン夫婦も、ちょっと照れ隠しの入った、こんな愛の伝え方が多いかも…。

「あなたって、変な人…、おかしな人ね。だけど、そんなところが好きなのよ」。
ごちそうさま!

* * *

和訳付き映像です。
アリス・フレドナム
♪マイ・ファニー・バレンタイン

 

この楽曲は、1937年(昭和12)に、リチャード・ロジャース(作詞)とロレンツ・ハート(作曲)によって、ミュージカル「ベイブス・イン・アームス」のために作られたものです。
ミュージカルの中の、少しコミカルな愛のシーンだったのかもしれません。

1950年代半ばにロックンロールが生まれてくるよりも前の時代で、歌唱スタイルの中心はいわゆるジャズボーカルです。
40~50年代前半といえば、ビング・クロスビー、ナット・キング・コール、フランク・シナトラの時代ですね。

当時の米国は、一曲を複数の歌手に歌わせて、ヒットさせた歌手の勝ちという音楽ビジネス手法でしたね。
十数人の歌手が歌っても、ヒットさせることができたのは、たいてい一人か二人でしたね。

日本でも、昭和のある時期までは、そうしたビジネス手法が多かったですね。
だから、結果的に、世の中にヒット曲が生まれやすくなりました。

この楽曲は、30年代当時から現在まで、有名なミュージシャンたちが、他に似たタイプがいないほど、それぞれが個性を活かして、強烈な魅力で歌唱や演奏を行なっています。
まさに個性の塊りのような、素晴らしい歌唱や演奏ぞろいですね。
この曲のボーカルの変遷は、すさまじい!

新旧の同曲歌唱を少しだけですが、独断と偏見で、並べてみます。

ニーナ・シモン
♪マイ・ファニー・バレンタイン

 

フランク・シナトラ
♪マイ・ファニー・バレンタイン

 

エラ・フィッツジェラルド
♪マイ・ファニー・バレンタイン

 

サミー・デイヴィス Jr
♪マイ・ファニー・バレンタイン

 

リタ・ヘイワース
♪マイ・ファニー・バレンタイン

 

ジュリー・ロンドン
♪マイ・ファニー・バレンタイン

 

サラ・ボーン
♪マイ・ファニー・バレンタイン

 

ダイアン・リーヴス
♪マイ・ファニー・バレンタイン

 

チャカ・カーン
♪マイ・ファニー・バレンタイン

 

マイケル・ブーブレ
♪マイ・ファニー・バレンタイン

 

ホーランド・マライア・グロスマン
♪マイ・ファニー・バレンタイン

 


◇楽器演奏者の腕の見せどころ

この曲は、ボーカリスト(歌手)だけでなく、各種楽器の演奏者の腕とセンスの見せどころ!
ある意味、ミュージシャンの力量が試される楽曲でもありますね。

チェット・ベイカー / 1959(ボーカルとトランペット)
♪マイ・ファニー・バレンタイン

 

チェット・ベイカー / 1987東京(ボーカルとトランペット)
♪マイ・ファニー・バレンタイン

 

マイルス・デイヴィス(トランペット)
♪マイ・ファニー・バレンタイン

 

イリヤ・セロフ(トランペット)
♪マイ・ファニー・バレンタイン

 

クリス・ボッティ(トランペット)& スティング
♪マイ・ファニー・バレンタイン

 

アート・ペッパー(サックス)
♪マイ・ファニー・バレンタイン

 

ベン・ウェブスター(サックス)
♪マイ・ファニー・バレンタイン

 

ジム・ホール(ギター)& ボブ・ブルックマイヤー(トロンボーン)
♪マイ・ファニー・バレンタイン

 

ローラン・ディアンス(ギター)
♪マイ・ファニー・バレンタイン

 

ジョージ・ロバーツ(トロンボーン)
♪マイ・ファニー・バレンタイン

 

ビル・エヴァンス(ピアノ)
♪マイ・ファニー・バレンタイン

 

ジョージ・シアリング(ピアノ)
♪マイ・ファニー・バレンタイン

 

キース・ジャレット(ピアノ)
♪マイ・ファニー・バレンタイン

 

デイヴ・グルーシン(ピアノ)&ミシェル・ファイファー
♪マイ・ファニー・バレンタイン

 

ジョシュア・ベル(バイオリン)& クリスティン・チェノウェス(歌)
♪マイ・ファニー・バレンタイン

 

* * *

クラシック音楽のオーケストラ…

ロンドン・シンフォニー・オーケストラ
♪マイ・ファニー・バレンタイン

 

ギムナジャ・グランジ・フィルハーモニック・オーケストラ
♪マイ・ファニー・バレンタイン

 

これからも、この楽曲の名歌唱や名演奏が生まれ続けていくことでしょう。


◇チャーリーとチョコレート工場

さて、ここからは、チョコレートの映画のお話し…。

1964年の英国の作家ロアルド・ダールの児童小説「チョコレート工場の秘密」は、ここまで何度か映画化されています。
1971年の、メル・スチュワート監督の「夢のチョコレート工場」。
2005年の、ティム・バートン監督の「チャーリーとチョコレート工場」です。
他にも、アニメ作品などもあるようです。

2005年版では、主役のウィリー・ウォンカを、俳優のジョニー・デップさんが演じ、少年チャーリーは俳優のフレディ・ハイモアさんが演じました。

ジャングルの国「ルンパランド」に暮らす「ウンパルンパ」という小柄な人たちが、ウォンカのチョコレート工場の従業員として働く一方、さまざまな歌を歌ってくれます。
そのチョコレート工場は、まさに秘密のベールに包まれた、夢のお菓子工場でしたね。
まさに、チョコレートまみれのファンタジー映画でした。

* * *

映画のストーリーを詳しくは書きませんが、この映画には、五人のある子供たちが親子で菓子工場に招待されます。
四人の子は、裕福な家庭で、不自由なく過保護に育てられた子供たちです。
親に甘やかされ、怖いもの知らずの、わがままな子供たちです。

四人とは別の もう一人が、極貧の家庭で暮らす子供で、それが少年チャーリーです。

この五組の親子は、それぞれ大きく異なるタイプですが、このお話しは、原作でも映画でも、家庭の子育てに関して、ある種の「アンチテーゼ(反対主張意見)」や「皮肉」が込められています。

映画の中では、わがままな四人の子供たちが、いつもどおりの傍若無人の振る舞いを行ない、天罰を下されます。
みな「身から出たサビ」です。
2005年の映画では、天罰の直後、小柄の従業員「ウンパルンパ」たちが、皮肉を込めた歌を歌い始めます。

極貧家庭のチャーリーは、さて…。

* * *

実は、五組の親子を招待した、菓子工場の会社社長のウィリーもまた、ある意味、子供がそのまま大人になったような人物で、厳格すぎるほどの子供時代を過ごした経験があり、そのトラウマ(心的外傷)を持ち続ける人物です。

この映画は、子供の頃の育つ環境の大切さを、チョコレートでコーティングしたような映画でしたね。
では、皆様を、チョコレート工場へ…。


◇夢のお菓子の世界へ

 

夢の「チョコレートの滝」、「チョコレートの川」…

 

女の子バイオレットへの天罰…

 

* * *
 

大富豪の娘ベル―カは、父親にねだれば、金で手に入れられないものはありません。
今回の工場への招待券も、金のチカラで手に入れました。

チョコレート工場のナッツ部門で働くリスたちは、くるみを叩いて、その良し悪しを確かめ、殻をむく仕事をしています。
質の悪いくるみは、ゴミ処理場へ…。
ベル―カは、父親に、このリスたちを金で手に入れてと、父親にねだりますが…

(1)ベル―カの「パパ買って…」

 

(2)ベル―カとリスの緊迫の瞬間~中味チェック

 

(3)ベル―カ親子は…

 

* * *

さて、極貧家庭のチャーリーは…

時代の変わり目は、いつの時代の労働者もたいへん。
歯磨き粉のキャップ付けの仕事が、ロボットたちに…。
「パパは長い夏休みなの…」。
チャーリーは、極貧暮らしの中でも、年寄りたちから、大切なものを教えられてきました。


失業と貧困

 

チャーリーは、両親から誕生日プレゼントとしてもらった一枚のチョコレートを、家族みんなで分け合います…。
デップさんが演じるウォンカ社長は、この極貧の家に、ずっと後にやって来ますが、その場所が実は…、映画を見てのお楽しみ!


チャーリーの誕生日

 

* * *

小柄の工場従業員「ウンパルンパ」たちの音楽が、とても楽しく、バラエティにとんでいます。
ビートルズ風、ヘビメタ風、さわやかコーラス…。

これらの音楽に似た、日本のテレビCMのBGMもけっこう耳にしますね。

♪チャーリーとチョコレート工場・各種音楽

 

この映画を見て、自身の子育てを振りかえった親御さんも多かったようです。
1964年の原作、1971年と2005年の映画…、おそらくは、202年の今も、状況はそれほど変わっていない気もします。
いや、むしろ…。

 

2023年に公開された米国映画「ウォンカとチョコレート工場のはじまり」には、ジョニー・デップさんは出演されていません。
2023年は、まったく別のチョコレート… さて、どんな お味?


◇大人たちのバレンタインデー

チョコレートは、私たちを、甘く、やさしく、包み込む…。
でも、気持ちの制御を失うと、身体も心もたいへんなことに…。

自身の中にある「チョコレート工場」は、いつも清潔で、風通しよく、工場規則をしっかりと…。
そして、ひとつのチョコレートを、分かち合う精神を!

* * *

若い時代とはまた違う… 大人たちのバレタインデー!


愛情はいくらあってもいいですが、チョコレートの食べ過ぎだけは、どうか…。
那須の蛙のチャーリーとご主人様も、どうか…。

バレンタインデーは、チョコレートやお菓子を贈ったり、食べたりするだけの日ではありません。
「愛」と「感謝」を込めて、気持ちを相手に贈る日ですね。

いつも読んでくださっている皆さま…、ありがとうございます!

ささやかながら、どうぞ 音楽のスイーツを!

 
* * *
 
2024.2.11 天乃みそ汁

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