北海道ツアーでのことです。
数年ぶり5度めくらいの江差の開陽丸訪問でしたが、目にした瞬間、悲しみに襲われました。痛んでいます。よく見ると、黒い塗装がちょっとはげかけたような印象です。
船内には、同行者を含めて10人程度はいたようですが、甲板に上がってみると、だれもいません。甲板で1人で海風に吹かれていると、よくないですね。土方歳三は多摩からこんな場所まで戦いに来たのかよ、絶対に勝てるなんて思っていなかったよな、そして、二度と故郷に帰れるなんて、絶対に思ってなかったよなと、土方歳三に問いかけてしまい、叫びたいような気分でした。
もちろん、「歳三嘆きの松」も見てきましたよ。どういう意図で作られた話かはわかりませんが、土方歳三は、そんなウェットな人間じゃないでしょう。開陽丸が使えないことが確実になった。じゃあ、残った戦力で一体どうすればいいのか、ものすごい速度で頭が回転していたはずです。
僕には「歳三嘆きの松」伝説を作った方は、土方歳三のことがよくおわかりではなかったのではと感じられます。
しかしまあ、今回は2泊3日でしたが、鷲ノ木に行くと、当然、江差・松前をじっくり見ている時間はとれません。鷲ノ木に行ってなお、江差・松前をじっくり見るとなると、3泊4日にせざるをえないと、改めて感じました。