出会いには必然性を 2 | 小説の書き方教えます

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前回の記事で、出会いには双方ともに必然性が必要

だと述べました。

 

少し捕捉しますと、

 

偶然の出会いが許される場合はあります。

 

それは、マイナスの出会いの場合です。

 

 

マイナスの出会いとは、サギ師だったり多数の異性

と交際しているような者との出会いですね。

 

これらは偶然であったとしても物語が面白くなるの

でOKってことです。

 

反対に、主人公にプラスになるような出会いが偶然

だとしたら、読者の大半からブーイングが湧き起こ

ることでしょうね。

 

面白くないからです。

 

 

必然な出会いを描くには三人称が適していますが、

主人公視点だけの一人称ですと、必然性を示す会話

を入れなくてはなりません。

 

が、会話の場面が長くなりますとストーリーの流れ

がストップしたままとなりますから、三人称で書く

ほうが勝ります。

 

また、悪意を持って近付いてくるマイナスの出会い

でも、三人称でその悪意を事前に示すことによって

読者をハラハラさらられるのです。

 

 

これまで一人称しか書いたことがなく、三人称が書

けないという人は、最初に学んだ先生が一人称を推

奨する間違った指導を受けたか、もしくは書き方本

に一人称が推奨されていたからでしょう。

 

でも、よく考えてみましょう。

 

書店で売られているプロの小説作品のほとんどは、

三人称小説なのです。一人称は短編集くらいです。

 

書籍一冊分の原稿は、少なくとも350枚くらいです

から、そもそも一人称で書くのには無理があります。

 

一人称では、主人公がいる場所のみが世界ですので

ストーリーを面白くするためには、頻繁に場所を移

動しなくてはならず、移動する必然性を考えるだけ

でも大変ですね。

 

 

話を出会いに戻しますが、一人称で出会いの必然性

を語るのは容易ではありません。

 

三人称を会得しましょう。

 

小説カレッジはあなたの入学を随時待っております。