練習しない作者という選手 | 小説の書き方教えます

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現役プロの小説家「子竜 螢」が、文学賞受賞へと導きます  KEI SHIRYU 

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まったく練習というものをしない作者がいます。


ひたすら作品を書くだけで、そのまま文学賞へ

応募を繰り返す作者。


ちょっと待ってくださいな。


そんなことをしていては、いつまで経っても上達

など望めませんよ。




練習なしで試合? しかも全国大会に臨むなん

て、スポーツ選手が聞いたら怒りますよ。


いや、もしもスポーツだったなら、怪我は確実で

すし、命の危険すらありますよね。


スポーツじゃなくても、ブラスバンドはちゃんと練

習しますし、茶道ではいきなり客を招いたりしま

せん。


どの道でも、必要な練習というものはしています。

なぜ小説の執筆だけは例外にしてしまうのでしょ

うか。




小説の執筆に必要な練習としては、もっとも効率

的に習得できるものとして、描写が挙げられます。


作品作りの段階のみで描写を書いたとしても、い

ろんな風景や人物を核わけではありませんから、

なかなか上達しません。


どこかへ旅行に出かけるとき、カメラで撮影をす

と思いますが、作者としての資質の高い人なら

原稿用紙も所持していて、気に入った風景などを

描写することでしょう。


旅行じゃなくてもいい。近所の散歩に原稿用紙を

持って歩く作者はどれほどいるのでしょうか。




子竜は、どこへ行くにも小さなノートとペンは持参

します。


立ち寄った喫茶店や居酒屋の店内風景を描写し

たり、道端に咲いている名も知らない草花にも描

写を試みています。


最近では、頭の中で描写文を組み立てて、直接

原稿用紙に記述することはしなくなりました。


とはいえ、描写することに慣れてきたからこその

段階でして、最初はやはり直接の記述をオススメ

します。




今すぐに描写の練習を始めましょう。


数ヵ月後には間違いなくご自身でも気付くくらい

に上達しておりますよ。