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今回は、作者にとっての読書の効能についてお伝え
いたします。
市販の小説書き方本の多くには、とにかく読書を勧め
ていますよね。
読書をすることで文章の流れといいますか、表現力が
身に付くという考えなのでしょう。
しかし、子竜はそう思いません。
子竜にとっての読書とは、ベストセラー作品の構造分
析であったり、売れている理由の解明です。
たしかに読書はしないよりもしたほうがいい。書きたい
という意欲を搔き立ててくれるからです。
でも、表現力が身に付くかといえば、疑問ですね。読ん
だあとから忘れてしまうのが読書というものでしょう。
読書が反って邪魔になることもあります。
作品の執筆中に読書を始めますと、その作者の文体
がどうしても自分の文体に混ざろうとしてしまいます。
なので、執筆に取り掛かって完成するまでは、読書を
控えたほうがいいでしょう。
文学賞突破マニュアルには、読書するよりも映画を観
るほうがいいと述べてあります。
その理由はそれぞれに考えていただきたいのですが、
スラスラと書けるようになることだけは確かです。
文章を文章とだけしか捉えない読書ならば、作者にとっ
て無意味です。
もちろん、読んで楽しむだけの読書には、何の効能も
ありません。
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