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今回は、日本語の基本についてお伝えします。
いただきましたコメントで、こういう質問がありました。
三人称の書き方にまつわる心理描写についてです。
三人称の心理で、僕は、と書いてもいいのか、と。
三人称とは、それぞれの人物の一人称を集めた作品
でしたよね。
みんなが僕や私と称すると誰のことを描いているのか
わからなくなりますから、三人称の場合には名前で書く
ことになります。
しかし、それ以前に重要なことは、僕とか私といった主
語をできるだけ省くのが日本語としては正しいのです。
1:腹減った。
2:僕は腹が減った。
普段あなたが喋る場合、どちらでしょうか。
もちろん1番ですよね。わざわざ主語なんて入れません。
なのに主語を書きたがるのは、英語の文法を学んでし
まったからなのです。英語では必ず主語を用いますか
らね。
1:おまえが好きだ。
2:僕はおまえが好きだ。
こんなふうに、主語を入れないものと入れたものを比べ
てみますと、主語がラブストーリーの雰囲気を壊している
ことがわかるでしょう。
主語を用いる場合とは、誰の発言なのか行動なのか誤解
いようにするためでして、心理は視点者のものだと決まっ
ておりますから、主語を一切用いないのが正しいのです。
読者の立場に立って、煩わしく感じてしまう主語を、できる
け省くようにしてください。