なぜ風聞を書いてしまうのか | 小説の書き方教えます

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今回は、風聞についての講座です。




風聞というのは、伝え聞きのことです。


アマチュア作者の共通した欠点として、事件を主人公

が直接目撃せずに巻き添えにもならずに、風聞として

処理してしまう点が挙げられます。


とくに冒頭での風聞は、ちょっと間の抜けた感じがする

ものなのですが、それに気付いている人はほとんどい

ませんね。




「おい、聞いたか。間宮のヤツが課長を刺したらしい」


こんな重要なことを主人公が誰かから聞かされたとし

ても、インパクトは半減以下でしょう。


そうじゃなくて、


主人公が傷害事件を目撃してしまう。もしくは、止めに

入って怪我をするくらいなら、場面のインパクトは最高

ですよね。


つまり、重要な事件を風聞にしてしまうのは勿体無い

話なのです。




なぜ風聞にしてしまうのかといえば、アクション場面を

書き慣れていないか苦手としているからです。


アクション場面とは、ハードボイルドなジャンルに限っ

たものではなくて、純文学でもそういう場面は多々あ

ります。


事件・事故・自殺などの他にも、ペットの出産・宝くじ

の当選など、悪いことも良いことも、主人公が直接に

体験することが大事なのです。


「大坪が一等当たったらしいぞ」じゃなくて、宝くじの

抽選場面を主人公がテレビで見るのが大切です。

一緒に抽選会場にいてもいい。


ともかく、伝え聞きでは感動もショックも充分に表現

できません。




とくに冒頭の風聞は絶対にダメです。読者が作品に

のめり込む権利を奪っています。


心当たりのある人は、ストーリーを変更してでも書き

直しましょう。