ストーリーの幹と枝葉 6 | 小説の書き方教えます

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今回は、当ブログ講座上、最重要なテーマの補足です。




前回の記事で質問にお答えしたのですが、せっかくで

すので、もうひとつ書き添えておきますね。


ジャンルによって日常の定義が変わると申しました。


当然のことながら、人物によっても日常の定義は異なり

ます。置かれている立場や社会的な地位による違いで

すね。




たとえば、


受験生にとっては受験勉強に明け暮れるのが日常なの

ですが、ゲーセンに行くというのがイベントになります。


図書館へ行くのは日常の範囲内。友達の家で一緒に勉

強するのもです。


しかし、ゲーセンで息抜きをしたり、部活の後輩たちを指

導するのはイベントにあたります。


この違いをしっかりと認識してください。




なぜイベントだらけではダメかといいますと、


文学賞の選考委員も含めた読者にすれば、ゲーセンに

入り浸っている受験生の主人公を、不真面目でサボリ癖

のある青年と捉えてしまうからです。


そして、


ストーリーが進む中で主人公が真面目な発言や行動を

しますと、反って違和感を感じてしまうのです。




そうではなくて、


受験勉強に打ち込んでいる日常の主人公をしっかり描い

てあれば、ゲーセンに行くのはたまの息抜きだと正確に

捉えてくれるのです。


が、


受験勉強に疲れ果てた主人公は、たまの息抜きとばかり

半年振りにゲーセンへと足を踏み入れた。


このような説明文だけで日常を描いたつもりになっては

いけません。


少なくとも、受験勉強の場面をひとつは用意しませんと、

描いたことにはならないわけです。


できれば、ゲーセンの場面の後にもほしいところですね。




家族・恋人同士など、二人以上の集団になりますと、それ

ぞれの日常と日常とがぶつかり合います。


そこから、離婚問題やら家族の断絶などに発展するもの

いいでしょうし、反対に、絆が結ばれるのでもいいですね。


旅行先での出来事によって深い絆が結ばれる、という

イベント依存にしてしまいますと、読者は作者のご都合

主義と感じてしまうのです。


ご理解いただけたでしょうか。