※添削をご希望の方は、必ず「添削希望の方へ」
をお読みになった上で、お申し込みください。
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「文学賞突破マニュアル」をご希望の方も、タイトル
下の項目をお読みください。
今回は、文学賞に入選するための、プロになるための要素
として、あなたに足りないものをいくつか挙げてみましょう。
応募原稿はなんとか期日までに書き上げたとしましょう。
しかし、読み返してみたときに、何かが足りない感じがする。
そんな覚えはありませんか。
そして、足りないものが何なのか、よくわからないままに応募
して結果が案の定では、いつまで経っても努力は報われません。
これまで沢山の方の作品を読ませていただく機会がありました
から言えることなのですが、アマチュアの方に共通して不足し
ているものは、大胆な構想ですね。
大胆な構想とはいっても、ハチャメチャではいけないわけで、
そのさじ加減が難しいと感じておられるのかもしれません。
なので、今回は特別に否決をお教えいたしましょう。
たとえば、主人公が道を歩いていたとします。車道と歩道とが
分離されている道です。
こういう何の変哲もない場面は、読者も退屈しますよね。風景
描写がいかに上手であろうとも、何も起きない場面はむしろ
削除したほうがいい。
でも、入れないと一気に場面が飛んでしまう感じがしてしまう
場合には、どうしても入れなくてはいけませんので、工夫が
必要となってきます。
こうしたときに作者が考えなくてはならないのが、可能性の問題
なのです。何かが起きる可能性を考えてみることです。
歩道に車が突っ込んでくる可能性。
歩道が突如として陥没する可能性。
こられらの可能性はゼロではないでしょうけれど、現実味があ
りませんから、当然ボツですよね。
しかし、以下のものでしたら、どうでしょうか。
20年ぶりになる同級生との出会い。
何台も横を駆け抜けてゆく消防車やパトカー。
これならありそうでしょう。あまり不自然には感じませんよね。
前者は、その出会いのために後にとんでもないことに巻き込ま
れるとしたなら、どうでしょうか。
後者も、行く目的地に関係あるとしますと、いくらでも面白そうな
展開にできますよね。
何も起きない無意味な場面は削除しましょう。プロットの段階で
消滅させませんと、無駄な労力の費やしになります。
つまり、常に何かが起きそうな小説こそ、読者がハラハラドキドキ
しながら読めるベストセラー間違いなしの作品だということです。
あるいは、ワクワク感でもいいですね。ともかく、何も起きない
場面は絶対に書かないこと。
選考委員からは、ただの枚数稼ぎとして見られてしまって大きな
減点対象となってしまいます。
ハチャメチャにならないギリギリでの可能性を考えましょう。