人間関係の葛藤はこう描く | 小説の書き方教えます

小説の書き方教えます

現役プロの小説家「子竜 螢」が、文学賞受賞へと導きます  KEI SHIRYU 

※添削をご希望の方は、必ず「添削希望の方へ

お読みになった上で、お申し込みください。

作品の枚数もご記入願います。


文学賞突破マニュアル」をご希望の方も、タイトル

下の項目をお読みください。


今回は、人間関係の描き方についてです。




アマチュアの方の作品を読ませていただきますと、どうし

ても引っかかる部分があります。


それが登場人物間における葛藤の部分ですね。




たとえば、父と娘がどうしても相容れないので娘が家出

してしまうとしましょう。


その場合でも、ただ相容れないというのでは読者への

説得力が欠如しています。


では、どう描けばいいかといいますと、以下の実験に

参加してみてください。




まず、父から見た本人と娘の長所短所を書き出します。


父の長所  勤勉 無言実行

   短所  無口 社交下手


娘の長所  社交好き 好奇心が強い

   短所  勉強嫌い 三日坊主



さて、以上のことを目先を変えて分析してみましょう。


長所を短所に、短所を長所に無理やりにでも変換して

みるのです。


なぜかといいますと、長所短所は相手が決めることで

あって、本人の意思は関係ないからです。


すると、こういう結果になりますね。


父の短所  面白みがない 人に相談しない

   長所  暖かく見守っている 他人の話をよく聞く


娘の短所  八方美人 何にでもかかわり過ぎ

   長所  学問がすべてではないと知っている 選択

        能力に秀でている




こうやって無理にでも逆にしてみますと、二人の本当の姿が

見えてきます。


つまり、互いに本当の姿を見ようとしないので葛藤が生まれ

るわけですね。


あなたもご自分の本当の姿を調べてみましょう。きっと新たな

発見があるかと思います。