カナと漢字の使い分け | 小説の書き方教えます

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現役プロの小説家「子竜 螢」が、文学賞受賞へと導きます  KEI SHIRYU 

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今回は、カナと漢字の使い分けについてです。




小説の文章が難しいと感じる理由のひとつに、カナと

漢字の使い分けがあります。


漢字に変換できる部分をすべて漢字にしたり、逆に

すべてをカナにしますと非常に読みにくくなってしまい

ますよね。


著名な作家は、自分なりの基準を設けて、使い分け

しているのですよ。




わかりやすくするために、子竜の基準を述べましょう。


ここまでの文章の中でも、漢字に変換していない部分

がかなりありました。


すべて      ⇒    全て

わかりやすく  ⇒    解り易く

ひとつ      ⇒    一つ

読みにくく    ⇒    読み難く


どちらがいいかという問題ではありません。あなたなり

の基準を設けないといけないということです。


その場その場でカナにしたり漢字に変換したりするの

では、統一感に欠けてしまいます。


統一感に欠けるから、読みにくくなってしまうのです。




また、場面や人物によって、子竜はカナと漢字を使い

分けています。


「私」という一人称の主語ですが、漢字にするのは男性

の場合でして、女性には「わたし」を使っています。


カナのほうが柔らかな感じですし、漢字ですと性別がわ

からないかもしれないからです。




送り仮名にも、わかりやすいような工夫をしています。

国語のテストでは間違いでも、小説では絶対に誤読さ

れないようにしなくてはならないからです。


たとえば、「細い」と書いたとしましょう。


ほそい?

こまかい?


どちらにも読めてしまいますよね。意味が違うので厄介

なのです。


なので、こまかいのときは、細かいと表記しています。


同じように、あえて送り仮名に文字を増やしているもの

として、以下のものがあります。


逃がれる。「逃れる」ですと「にげれる」と誤読しやすいのです。

「のがれる」と読んでほしいのです。




こんなふうに、あなたなりの工夫をして、漢字とカナの使用

基準を作り上げてください。


面倒なようですが、作品を誤読されてとんでもない批評を

されるよりはマシでしょう。