自虐的な小説について 2 | 小説の書き方教えます

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現役プロの小説家「子竜 螢」が、文学賞受賞へと導きます  KEI SHIRYU 

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今回は、前回の補足で、自虐的な小説について

述べさせていただきます。




前回の記事に対して、これまで添削を受けられた

方々から多くのメールをいただきました。


自分の作品のことを言われているのではないかと

思われた方が多かったようで、言葉足らずだった

と子竜も反省しております。




前回言いたかった本当の趣旨は、こういうことです。


主人公を作者の分身もしくは代理人に仕立てた作品

の中で、主人公や周辺の人物が自殺という言葉を

ほのめかしたとき、読者である子竜は困惑したという

意味なのです。




何度も述べますように、主人公や登場人物はあくま

でも架空世界の住人なのですから、現実世界の作者

とイコールにさせてはいけません。


なのに、作者と主人公とが同化した上に自殺をほのめ

かされますと、作者が自殺したいと訴えているようにしか

読めないのです。


こういう作品が3月に集中したため、具合が悪くなりました。


ご本人にそのつもりがなくとも、作者と主人公との同化は

読者にさまざまな影響を与えてしまいます。




しかし、イコールではない場合は、主人公が自殺しようが

宝くじに当たろうが、読者には影響ないのです。


今回言いたかったことは、作者と主人公との同化は絶対

にやめてほしいという願いです。書き方の基本中の基本

でもあります。


そして、できれば、自殺するのではなく、困難に打ち勝つ

主人公を描いてもらいたいのです。


読者に希望や勇気を与える作品を、書いてほしいのです。


バッドエンディングは間違いなく出版社からも嫌われます

ので、意識をあらためてくださいね。