自虐的な小説について | 小説の書き方教えます

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現役プロの小説家「子竜 螢」が、文学賞受賞へと導きます  KEI SHIRYU 

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ご利用いただけるようになりました。


※添削をご希望の方は、必ず「添削希望の方へ

お読みになった上で、お申し込みください。

作品の枚数もご記入願います。


今回は、自虐的な小説についてです。




子竜のところに送られてくる添削依頼の作品の

うち、およそ2割に「自殺」という単語が潜んで

います。


実際にも、主人公の友人が自ら死を選んだり

主人公自身が死を考えるなど、なぜか自虐的

な作品の割合が多いですね。


現代では自殺は大きなテーマではありますが、

読者の共感を得ることは難しく、共感を得よう

などと考えるのは間違っております。




ヘッセの「車輪の下に」やチエホフの「6号病室」

などは自虐的な名作ですが、そこまで至る心理

描写の巧みさゆえに名作なのであって、採り上げ

たテーマが理由ではないのです。


逆境に耐えて跳ね返す主人公こそ、読者が読み

たいと願う作品なのですよ。




3月に添削の作業が大幅に遅れたのは、なぜか

自虐的な作品ばかりが集中したからでした。


そういう作品ばかりを読まされたからか、夜中に

吐き気がしたり、逆に不眠症になったりで、大変

な思いをいたしました。


なので、これからは、そういう作品の添削は受付

ないことにいたします。添削しないで送り返します。


世の中への怨嗟など、絶対にやめてくださいね。


作者ご自身がそういう渦中にあったとしても、作品

にすることで解決はしません。堂々と戦って勝利

を得ましょう。達成感を味わいましよう。




そのためのご相談なら、いくらでもぶつけてください。

メールフォームから、いくらでも相談してください。


でも、作品にするのはやめていただきたいのです。

むしろ、問題解決には逆行するだろうと思うのです。


人生とは楽しむためにあるものです。楽しむために

我々は生まれてきました。


だから、苦労して楽しみを勝ち得た主人公は美しい。

自殺してしまった主人公は醜いのです。