最初に、プロの小説家であっても、
原稿を書くだけで生活が成り立って
いる人は全体のうちほんのわずかで
しかないと申し上げておきます。
その上で、お読みになってください。
まず、プロとして成功するには40歳
という年齢が一応の目安になります。
いいえ、40歳以下という意味ではなく、
40歳以上じゃないと人生経験が足り
なくて原稿の内容がどうしても希薄に
なってしまいがちですし、書けるテーマ
にも行き詰まりやすいのです。
近年、ケータイ小説を発表している人や
文学賞の入賞者であっても長続きせず
にいつの間にか忘れられてゆく人が多い
のは、書く人が若年化してきたせいでは
ないかと思えるのです。
一生の職業として選ぶわけですから、いろ
んな経験を積んでからでも遅くはありません。
小説・書籍・出版といった世界は、絶対にな
くなることがないのですから。