これは昨日(6/25)の記事です。
3時半頃から周りがガサゴソ。
4時半まで寝てるつもりだったけど、周りがみんな起きたようなので、釣られて4時に起床。
お湯入れ過ぎてお粥みたいになっちゃった。
4:50にスタートです。
谷沿いの道が崩落して、そこを渡らねばなりません。
頼りは古びたトラロープのみ。
このルートで唯一の渡渉地点。
石の上を渡れば濡れずに済みますが、割と流れも速く緊張する。
ここから急登の始まり。
シャクナゲもふー
8時35分、登頂。
渡渉して登山道に合流する際に藪を掻き分けていると、何かの草を掴んだ拍子にチクっとした。
しばらくするとその箇所が虫刺されのように腫れてきた。
これがイラクサってやつか。
手袋しないのかって?
忘れてきたんだよね、残雪期の山なのに。
うん、バカだよね。
こんなに嬉しくない中間点も初めてかもしれない。
颯爽と追い抜いていった健脚の方が休憩していて、挨拶を交わす。
再び「お先します」と颯爽と去っていった。
シナノキンバイ。
トラバースしてるのは先行者の人たち。
正直この規模だとは思っていなかった。
高度を上げて、奥新冠ダムが見えました。
癒された後はまた地獄。
今度は雪渓を直登して詰めていかなくてはなりません。
やっと近くで見えました、キバヤシャクナゲ。
この淡いイエローがなんとも言えない。
8時35分、登頂。
山荘から3時間45分でした。
アイヌ語?
カムイエクウチカウシは知ってる。
山頂から軽いアップダウンを経た先にある、七つ沼カールという所まで行ってきました。
雪の下かとも思いましたが、しっかりと見ることができました。
それぞれの沼が微妙に色味がちがっていて神秘的です。
体力は尽き果てたけれど、時間的には余裕があったので、小屋で昼食後、頑張って帰りました。
①山頂には海水湖があり、海鳥やトドがやって来る
②白熊が住んでいて、姿を見たとたん飛ばされるが、ケガをすることはない
③神様が降り立つ
②が本当ならイドンナップ山荘まで飛ばしてほしいですw
稜線から降りる所だったかな?
ギャーーー‼︎って今なら叫ぶところですが、疲れ切ったら感情に乏しくなるのが私の欠点。
あ、この辺まで上がって来るのね、程度にしか思いませんでした。
もし目前にこの熊さんが躍り出てきたとしても、ノロい動作でスプレーを浴びせていたと思います。
通りで異常に汗かくわけだよ。
てな訳で雪渓の雪解け水をいただく。
綺麗とは言い難いし、エキノコックスの恐れはあるけれど、煮沸している余裕はなし。
気温が上がったためか、登山道が川になってました。
16時04分着、山荘から下までは2時間半で降りてきました。
トータル11時間14分で、1日の行動時間の最高記録更新ですね。
移動する気力もないので同じく道の駅サラブレッドロード新冠で車中泊。
本来は2泊3日かかるルートを自転車を用い強勢的に1泊2日にしたので、タイムはあまり参考にならないかと思います。
雪渓を下っている時に斜面にストックと帽子が落ちていたんですよ。
先行してたパーティの落し物かなって拾いに行こうとしたら、足を滑らせズルッと。
とっさにピッケルを突き立て、体が滑る前に止まりました。
こりゃ命が危ないと届けるのは諦めて下山を続行。
最後の雪渓をトラバースしてると、雪渓のかなり下方から二人組が登って来てます。
この時点で先行してた人が滑落したのかな?と察しました。
パーティのリーダーの人がサポートしてて、滑落者と思われる人も自力で登れているようだし、何より押せば倒れそうな今の自分に出来ることはないと思い、申し訳ないけれどそのまま下山を続行しました。
と同時に、あの時自分も止まらずに落ちていたらと思うと心底ゾッとしました。
小屋に着くとパーティの他のメンバーが居て、やはり1人滑落したのだと。
リーダーの人が上でヘリコプターを読んだとの事。
俺も自分が見た状況を伝えました。
ちょうど俺が帰るころになって、捜索のヘリが飛ぶ音が聞こえてきました。
北海道の山は厳しい山です。
アルプスを登っていない自分が言うのもなんですが、看板や鎖、ロープで手厚く保護してあるわけではなく、むき出しの自然を相手に、ありのままの自分を、弱さも何もかもぶつけて登って行く山だと思いました。
北海道、残り8座、どの山にも真摯に向き合おうと思います。
本日の出費
食費1042円
入浴500円
トータル1542円