2024年8月の城郭カレンダーには、岐阜城を選んでみました。

 

 

大正時代に建てられた最初の模擬天守が焼失し、現在の模擬天守は2代目ということになりますが、金華山の上にいい感じに収まっていて、岐阜城といったらこの天守がなくてはもはや絵にならないのではないでしょうか。天守がお城を象徴する建物であるとの定義に立った場合、全国のお城ファンにも広く認知され、地元の方々にも十分な愛着をもって受け止められている模擬天守は、模擬だろうと何だろうと立派な天守であることに変わりはないと思います。

 

国史跡として着々と調査・整備が進む岐阜城は、年々続々と新たな発見が続いているという点でも目が離せません。天守の脇にある岩石塊を磐座と見立て、天守と宗教的構造物とが並立していたのではないかとする考え方も最近提示されたもののようですし、天守周辺の山中から信長時代、あるいは斎藤道三時代にまで遡れる可能性のある石垣が見つかったりと、話題には事欠きません。

 

山麓では岐阜公園の更なる活性化を目指した開発も続けられているようです。名古屋城の金シャチ横丁にも匹敵するようなわくわく感満載の空間が完成することでしょう。これからの岐阜城、楽しみの一言です。