ブルーベリーに望ましい土壌酸度は、pH4.3~5.3の範囲で、酸度管理は重要です。

 

デジタル酸度計とネーミングの機器で、ブルーベリー用土を計測されているブログを時々拝見します。測定時、水を加えるんですが混合比が重要です。

この件で最近ブログにコメントを頂いたこともあり、酸性度測定機器と測定方法について整理してみました。

 

2019年に用土の酸性度を測りたくて、測定機器を探しました。

 

1、シンワ測定 土壌酸度計の購入を検討しました

 

土壌酸度計

シンワ測定 土壌酸度計 A

 

シンワ測定 土壌酸度計 A 72724が値段も3千円強、測定も簡単そうで購入を考えました。

Amazonで購入を考えたところ、ブルーベリーには使えないとのカスタマーレビューが目にとまりました。

 

メーカーのシンワ測定に尋ねると親切に回答していただきました。

弊社の土壌酸度計Aは、ピートモスにご使用いただけない製品となっておりますので、それを含む混合土にもご使用いただけません

またスギ、ヒノキの樹皮を混ぜた用土の場合も ご使用いただくことができません

土に挿して測定する製品で、対応機種の取り扱いはございませんが、土壌と水を混合した上澄み液で、土壌のpHを測定する製品がございます。品番72788 デジタルpHメーターです。

製品詳細につきましては、HPをご覧ください。

当時(現在も)オーシャン貿易オンラインショップでも酸度測定機器はpHメーターだけが販売されていました。

 

2、堀場製作所のpHメーターTwin pH B-212を購入

 

pHメーター

HORIBA B-212

 

あくまで愛好家なので、新品は値段的に手が出ずネットで中古品を買いました。

2012年9月まで販売の旧モデルですが、広く使われていた製品です。

 

3、土壌のpHについて

ちょっと専門的な話になります。

土壌のpHとは、厳密にいうと土壌水のpHのことです。

通常は、乾土1に対して水 2.5 の割合の懸濁液『pH(H2O)』と規定されています(計測時この割合を守る必要があります)

実は、水の割合が大きくなるほどpHの数値は高くなります(数値が変わります)。

強酸の水溶液を10倍ずつ希釈する(薄める)と、pHは1ずつ増加します。

例えばpH2を10倍に薄めるとpH3になります。

 

4、pHメーターを使い、用土のpHを測定

(1)採取した土(自然乾燥したものが望ましい)をよく混ぜます。

サンプル1は、3か月目の挿し木用土で、ピートモス8:鹿沼2。

サンプル2は、針葉樹樹皮のみ。

サンプル3は、針葉樹の内側の白い部分。

サンプル2、3は細かく切り刻む。

 

pHメーター

挿し木用土

 

(2)サンプル20gを量り、ペットボトルに入れ、蒸留水50mlを加えて、フタをして1、2分よく振り混ぜます。

蒸留水の簡単な作り方は5項に記載しています。

 

pHメーター

 

(3)上澄み液が透明になるまで、10分程度放置します。

 

(4)この上澄み液をpHメーターで測定する。

 

 pHメーター

サンプル1

 

pHメーター

サンプル1

 

結果

サンプル1  ピートモス混合用土 pH4.3

サンプル2  針葉樹樹皮のみ pH3.2

サンプル3  針葉樹白いチップ部分 pH3.9

 

5、蒸留水の作り方

買った方が早いですが、自宅でも作れます。

(1)鍋に2割くらいの深さに水を入れる。

 

蒸留水

 

(2)その上にきれいな器を置く(今回は浮いた状態)。

 

蒸留水

 

(3)火をつけ、沸騰を始めたら、水と氷を入れた金属のボールをかぶせ、そのまま中火で5分。

ボールの裏についた水蒸気を、氷水で冷やし、水に戻して器に回収するという仕組みです。

 

蒸留水

 

(4)火を止め10分後、ボールを取り、蒸留水が入った器を取り出す。

十分すぎる蒸留水が出来ました。

 

蒸留水

蒸留水が出来ました

 

6、補足

後日シンワ測定 デジタル土壌酸度計A を購入しました。

これもブルーベリー用土の酸性度は測れません。

挿し木ポリポット苗の地温と土壌水分のチェックに使っています。

 

シンワ測定(株) デジタル土壌酸度計

シンワ測定 デジタル土壌酸度計A