自分、クラッシック音楽を聴くのが趣味のひとつなんですが、昔はジャズもよく聞いていました。
先日図書館へリクエストの本、フレデリック・フォーサイス著「ザ・フォックス」を借りに行った際、CDラックの上に置いてあるケルンコンサートを見つけました。ジャズのピアノソロアルバムです。
ケルンコンサートのCDジャケット
以前何度か耳にしたことがあるCDで、ついでに借りてきました。
フォーサイスの本を読みながらこのCDをバックミュージックとしてかけたところ、いち音聞いただけで本を閉じて思わず聞きほれてしまいました。
解説を読むと1975年の録音とのことで、自分が国分寺のジャズ喫茶で聞いたのはレコードだったんですね。
CD添付の解説書は野口久光さんによるもので、懐かしい名前ににっこりです。
今はCDになっているのですが、いち音いち音が非常に粒だっていると言いますか、驚くほどいい音なんですね。
ピアノタッチなど演奏もいいですし、ECMというレーベルの録音技術も優秀なんでしょうね。
オーディオシステムは、プリアンプ、メインアンプはアキュフェーズ、スピーカーはB&W、CDプレーヤーはデノンという専業メーカーの、機種も発売当時最上位機種でしたのでシステムとしては申し分ないのですが、CDの音がいいので目の前でピアノがなっている感じです。
なんでこの曲を聞き込んでこなかったのか不思議です。
1曲目は26分ですべての曲が即興演奏、昔は曲の内容とこの長さについていけなかったのかもしれません。
愛聴盤グレン・グールドのバッハ ゴールドベルク変奏曲は50分近くですし、曲の感じもある意味にていますので、今だと抵抗なく受け入れられるのかもしれません。
キース・ジャレットの曲も素晴らしいの一言です。
うなり声が聞こえますが、演奏の途中にうなるのはグールドも有名です。
キース・ジャレットはその後バッハに傾倒し、1989年八ヶ岳高原音楽堂でゴールドベルクを録音しています。
グールドは1981年にゴールドベルクを録音し翌年50歳で亡くなっていますが、二人はお互いのことを知っていたんでしょうか・・・・
本日、ネットでケルンコンサートのCDを注文しました。
グレン・グールド
余談ですが、国分寺のジャズ喫茶の話です。
バス代を節約するため国分寺駅から府中の大学まで30分歩いて通っていて、通学路近くに時々行っていたジャズ喫茶がありました。
「ピーター・キャット」といって、後で知ったのですが今は小説家の村上春樹さんがやっていたお店でした。
1970年代の話でマスターの記憶、全然ありませんが。
追記:
ブログを書くにあたり、借りてきたCDジャケットは破損がひどく、ネットできれいな写真をさがしたところ杉田宏樹さんが書かれた文章を見つけました。
2020年10月、ニューヨーク・タイムズ紙のインタビューで、2度の脳卒中の後遺症によりピアニストとしての復帰が絶望的であると語り、世界中のファンに大きな衝撃を与えたキース・ジャレット。
キース・ジャレットが1975年に演奏したライヴ・アルバム『ザ・ケルン・コンサート』(以下『ケルン』)が、ジャズ界を超えて再び話題を呼んでいる。
生活情報誌『サライ』2021年3月号には、タレント清水ミチコが、「忘れられないこの一枚」として『ケルン』を紹介。
2月10日に行われたZARDのデビュー30周年を記念した初のライヴ生配信では、ライヴ前後の蓋絵*のバックに『ケルン』を使用。これはZARDの故・坂井泉水が『ケルン』を愛聴していたことを踏まえた演出だったと思われる。
蓋絵と言えば、2011年の東日本大震災の直後、深夜のNHK-TVで被災状況を示す画面に、『ケルン』のフル・ヴァージョンがBGMとして選曲されたのも印象的だった。
*蓋絵(ふたえ)とは、余計なものが映らないようにフタをする静止画像のこと