叱ってくれた人 | 星にねがいを(by.ふーちゃん)

星にねがいを(by.ふーちゃん)

母が統合失調症。
子育て中。
子どもの幸せを日々願う。
私ももう少し楽に生きたい。

朝から夫にガッツリと怒られた。

夫は滅多に怒らない。声を荒げないし、言い返してこない。
よく私は夫と喧嘩したと書くが、正しく言うと『私が夫に怒った。私が夫に逆ギレした。八つ当たりした。』。
そう、一方的。喧嘩になってない。
だけど、私の中では喧嘩したことになってるので、喧嘩したと書く。

結婚してから夫が私に怒ったのは恐らく、、、5回目くらいかな?

今朝、娘が愚図ってたので私がブチギレてたのだ。大人気なく。
今朝は入院する日。夫が仕事を休んでくれて朝からいた。夫は時間があれば、朝ごはんに魚を焼く人だ。
朝から焼いてた。この忙しい朝に。この煩わしい朝に。
いつもこの忙しい時間にいないくせに。

私と娘がギャァギャァ言ってると、夫が怒鳴った。
「うるせぇんだよ!朝からうるせぇんだよ!」
私はしゅーんとなった。

私は兄3人に囲まれて育ったからか、威嚇してくる男性が嫌いで、男の人脅しに絶対負けたくないという気持ちがある。だから、4回目までは、キレた夫に更にキレて「脅すんじゃねぇよ!ふざけんな、出ていきやがれ!」と泣きながら怒鳴った。
もう、これだけで負けてる、男に負けたくないと震えてるのが丸出し、夫は直ぐに我に帰り頼もしくも折れてくれる。今まではそうだった。私は嘘でも負けたくなかった。

でも、今回は言い返さなかった。
夫がキレてくれてホッとした。
娘への暴言を叱られて、ホッとした。止めてもらえてホッとした。
我に返った私は娘を連れて、朝の着替えや支度をした。
そうしたら、夫がまた2、3度怒ってきた。

なので、私も「お前はアホか?!なんで、あれでやめとかんねん?何度も叱るなや?あほか?くそか?」とキレ返した、すると夫はスーと朝ごはんの支度に戻った。

私は聞こえる声でぶつぶつと「朝から焼いてんちゃうわ。くそ忙しいのに何焼いとんねん。いつもらおらんくせに、知らんくせに。ウザいわ、くそウザいわ。」
すると、夫も珍しくぶつぶつと「クソが。」

私は内心、プププと笑っていた。でも、シャクなので顔は怒ったままだった。

その間、息子はずっと歌ってた。
2人の間を空気を和まそうと必死なんだなと、思った。
娘は隣の部屋で1人外を眺めてた。そして、少しだけ遊び始めた。きっと気持ちを落ち着かせようとしてるのだな、と思った。

夫の信念は子供の前で夫婦喧嘩をしない。
だから、私がどんなに酷い態度をとっても、子どもの前で夫は受けない、必ず流す。
今回、初めてだった。
子どもにはちょっと申し訳ない、と思った。

まさに『私が叱られた日』だった。
夫に。そして、子どもたちに。

気持ちを切り替えた娘は私と夫の間を取り持とうと、おどけたり、いつも通りに過ごしていた。

私も自然に娘や息子には声が優しくなった。
朝の支度で、一度、冷えた廊下に出た。
フワァっと怒りの感情が抜けた。
まさに頭を冷やす。

それからはどちらともなく、夫と私は普通に会話し、普通に笑いあった。
いつも通りに冗談をいったり、夫に面倒だから買い物行ってーとか、いつも通りに過ごした。
いつもそう、お互い喧嘩したとき、私たちは謝らない、何がきっかけとかない。仲直りしようとしない。

お互い似てるところがこの、〝めんどくさ〟がりだ。
怒りが冷めれば、また普通に話す。
喧嘩したことを解決とか、問題としてあげない。
ただ湯が沸いただけ、
ただ湯が冷めただけ。

2人が仲が良いのは、2人が何も勘違いしてないのは、喧嘩をしたからでもなく、仲直りをしたからでもない。
喧嘩は全く関係ない。だから、2人の間では負の感情を出すことを表現することを怖いとは思わない。