この週末は1泊2日で通算6回目となる台湾へ。これまでに台北・台中・高雄etc...といった主要都市を訪れましたが、今回はこれまで通過しただけだった南部の都市、 嘉義台南 を散策してみることにしました。

 

12月8日(土)、前日に宿泊していた羽田空港国内線ターミナル内の宿泊施設をチェックアウトし、タクシーで国際線ターミナルへ。午前3時前という深夜のため、電車もバスも動いてないのが辛いところです(苦笑)

 

4時50分発のタイガーエアの便で出発。実は当初は台中・斗六で現在開催中のアジア・ウィンターリーグの観戦が目的で早くから航空券を購入していたのですが、いざ日程が発表されるとマリーンズから参戦の安田・和田・森の3選手が出場するイースタン選抜は8日(土)は試合がなく9日(日)はナイター開催。そのため目的を野球観戦から観光へと変更したのでした。

 

 

 

恐らくは沖縄辺りだと思いますが、夜が明けて窓の外を見るとまるで雪が積もった平野のような光景。こんな雲を見るのは初めてだったかもしれません。

 

 

 

そしてほぼ定刻の台湾時間8時に桃園国際空港へ到着。いつもならここから入国審査の長い列に並ばなければいけないのですが…

 

 

 

実は今回は強力な武器を持って来ました!こちらは「外籍商務人士使用快速査験通関証明」といい、過去1年間に3度台湾へ入国したことがある人が申請できるのですが、入国審査を特別窓口で受けることができるというもの。一般的には「常客証」と呼ばれてますが、私台湾へは昨年2017年に3度渡航しているため、事前に申請していたのです。

 

 

…この常客証の威力は絶大!今回初めて利用したのですが、長蛇の列をスルーして誰も並んでいない窓口で入国審査を受けることができ、通常なら20-40分ほどかかるところがわずか1分で終了でした♪ ちなみにネットから(英語で)申請するとメールに常客証が添付されてきますので、プリントアウトして行けばOKです。(こちら

 

 

空港からMRTで高速鉄道の桃園駅へ向かいます。つい2年前にはこの路線はなくバスで向かっていたことを思うと、この路線が開通してホントに便利になりました。

 

 

 

そして桃園駅で嘉義までの高速鉄道のチケットを購入しなければいけませんが、窓口で聞いてみると1時間先の列車まで指定席の空席は無し。仕方が無いので自由席のチケットを購入しました。帰りのチケット(指定席)はネットから予約してましたのでここで発券してもらいましたが、飛行機の遅れ等を考えると事前に行きの指定席を購入するのはリスクがあるので仕方ないですね。

 

 

 

とりあえずホームに並んで最初に来た9時10分発の列車に乗車しましたが、自由席にも空席が見当たらずデッキに立って移動することになりました(苦笑)

 

 

 

桃園から嘉義へは南へ約210kmの距離。東海道新幹線に例えると、東京駅から静岡県の掛川駅までと同じくらいの距離になるようです。

 

 

(Google Map ⇒ こちら より)

 

 

約1時間で高速鉄道の嘉義駅に到着。結局最後まで座れずじまいでした(苦笑)

 

 

 

日本の新幹線とは異なり、台北以外では駅が郊外にあるのが台湾高速鉄道の特徴。ここ嘉義駅も市内中心部から約15km離れているため、ここからバスかタクシーでの移動が必要になりますが、今回は「BRT」というバスを利用しようと思います。

 

 

 

外へ出るとまずこちらの像が目につきました。とりあえずパチリ。

 

 

 

駅構内の案内に沿って外へ出るとすぐに、市内中心部にある台湾鉄路の嘉義駅行きBRTの乗り場がありました。iPhoneで気温を見るとこの時点で26℃!暑い(笑)

 

 

 

このBRTは高速鉄道のチケットを見せると無料で利用できます。そのため列車から降りた人の多くがここへ並んでいるようでした。(台湾高速鉄道の改札では降りる時にチケットは回収されません)

 

 

 

バスに乗って運転手さんにチケットを見せると、このカードを渡されました。バスを降りる時にこれを返せば料金が必要ありません。(それ以外の人は普通にICカードで乗車してました)

 

 

 

走ること約25分で台湾鉄路の嘉義駅に到着。一般の路線バスとは違ってBRT専用の車線があるため、渋滞に巻き込まれて遅れるというようなことはないようでした。便利ですね。

 

 

 

到着したのは繁華街とは反対側でしたので、線路を跨ぐ通路を渡って駅の正面へ向かいます。

 

 

 

たくさんの線路が見えますが、この近くに車両基地があるのでそのためのものですね。

 

 

 

いつもならホテルへ荷物を預けに行くのですが、今回は夕方まで嘉義市内を観光してからホテルを予約してある台南市へ移動するという予定。そのため嘉義駅でキャリーバッグを預かってもらいます。荷物預かり所を意味する「行李房」という中国語、すっかり覚えました。

 

 

 

窓口へ行くと、「ファイブ、クローズ、オーケー?」と言われました。予定では16時30分過ぎの列車で移動することにしていたので大丈夫ですが、戻ってくるのが遅れて荷物を受け取れないということがないように注意しなければいけませんね(苦笑)

 

 

 

今回持ってきた機内持ち込みサイズのキャリーバッグで、1日30元(約120円)でした。安い!

 

 

 

こちらは嘉義駅の構内。歴史を感じさせてくれますね~

 

 

 

…ということで、11時前にようやく 嘉義 (ジャーイー)に到着!歴史的な建築の駅舎と青空のコントラストが綺麗です♪

 

 

 

ここ嘉義は2014年に公開された映画 KANO の舞台としても話題になった街。台湾が日本の統治下にあった1931年に、台湾代表として甲子園に出場し準優勝を果たした嘉義農林学校野球部を描いた作品で、映画を観てからいつか来てみたいと思っていたのです☆ ちなみに「KANO」とは嘉義農林の「嘉農」のことで、当時は日本語読みしてたんですよね。

 

 

(KANO-1931海の向こうの甲子園-公式サイト⇒ こちら より)

 

 

今回はその「KANO」ゆかりの地を中心に散策する予定で、駅に降り立った瞬間からもうワクワクでした☆

 

 

(嘉義観光トラベルサイト⇒ こちら より)

 

…余談ですが、映画では錠者大尉という登場人物が列車に乗り「嘉義に着いたら起こしてくれ」といって眠りにつくシーンがありましたが、そういえば私は嘉義まで座れなかったので眠ることはできませんでした(笑)

 

 

とにかく暑いので(苦笑)、着ていた長袖のシャツは脱いでTシャツ1枚になりました。さっそく駅前から嘉義の街の散策をスタートしたいと思います!

 

 

 

とりあえず駅前のコンビニで台湾ビールをいただきます!やっぱり台湾に来たらこれを飲まずにはいられません(笑)

 

 

 

ビールを飲んでからいよいよ街へ。まずは駅前のロータリーから東へまっすぐ延びる「中山路」を歩きます。

 

 

 

通り沿いにバイクが並ぶ光景。初めて台湾に来たときにはバイクの多さに驚きましたが、今年夏に行ったベトナムの方がバイクの量はもっとすごかった(笑)

 

 

 

旅行会社の前には東北旅行の案内がありました。台湾でも日本旅行はすごく人気で、東京や京都にはたくさんの台湾人が旅行してますが、リピーターの間では日本の地方への旅行がすごく人気があるそうです。日本人として嬉しいことですね。

 

 

 

繁華街の建物の1階部分は歩道になっている台湾。日除けにも雨除けにもなり、先人の知恵の尊さを感じます。

 

 

 

駅から歩くこと約10分で 噴水鶏肉飯 というお店に到着!こちらは嘉義が発祥と言われる名物・鶏肉飯(ジーローハン)の老舗で、今回の旅の最初の食事はこちらでいただきます♪

 

 

 

お店に入るとこちらが外国人だとわかった店員さんがいきなり「チキンライス?」と話しかけてきます(笑) とりあえずそのチキンライスこと鶏肉飯と、一品料理を注文。

 

 

 

こちらが 鶏肉飯 (ジーローハン)!鶏肉とは言っても実際には七面鳥だそうで、蒸した肉を細かく切ってご飯にのせタレをかけた料理。以前台北でも食べたことがありましたが、このジーローハンは味付けと食感が絶妙で最高でした!

 

 

 

こちらは紅糟肉と香腸片の盛り合わせ。「香腸片」は手作りのソーセージといった感じでこれも美味しかったですが、豚バラ肉を揚げた「紅糟肉」がまぁ絶品!トロトロのチャーシューみたいなバラ肉に外側がカリッと香ばしい食感でこれ大好きになりました♪

 

 

 

こちらは「花枝湯」というイカのスープ。あっさりながらもコクのあるスープにプリプリのイカ、たまりません!こちらで注文した3品はどれもホントに美味しくて、これから続いていくこの旅の成功を感じさせてくれました♪

 

 

 

そしてこの鶏肉飯のお店からも見えるのがこちらのロータリーですが、この光景を見ただけで私もう感動☆

 

 

 

こちらは繁華街のど真ん中に位置する 中央噴水池 と呼ばれるスポットで、映画「KANO」でこのロータリーが登場するシーンがあるのです!もちろん映画で観た80年以上前とは街の姿も異なりますが、この噴水池とそこから放射線状に延びる通りはそのままで、感慨深いものがありました。

 

 

 

そしてこの中央には、1931年の嘉義農林のエース・呉明捷 (ゴ・メイショウ)投手の銅像が建てられています!エースで4番で主将も務めた呉投手は予選から甲子園の決勝まで全試合を1人で投げ抜きました。その後は早稲田大学に進学し六大学野球で活躍。プロ野球ではなく社会人野球に進み、1945年の終戦で故郷の台湾が日本から切り離されたと同時に引退したそうです。

 

 

…ちなみに呉投手はその後も日本に残り、晩年は千葉で過ごしたと知って親しみが沸きました。1983年に72歳で千葉市内の病院で亡くなったそうです。ちなみに映画の中では日本名の「アキラ」と呼ばれてましたね☆

 

 

※映画「KANO-1931海の向こうの甲子園-」予告編

 

 

 

やはり映画で観た呉投手のピッチングのシーンが頭をよぎって、銅像を色んな角度から感慨深く見て周りました。

 

 

 

映画の中では振りかぶりが豪快で印象的だっただけに、その絵を重ねて見てしまいます♪

 

 

 

ふと気になった電話ボックス。台湾も日本と同じく誰もが携帯を持ってる時代ですから、あまり使う人はいないのかもしれませんね~

 

 

 

こちらは中央噴水池のロータリー沿いにある第一銀行のビル。パームツリーが南国に来たことを実感させてくれます。

 

 

 

絵画が飾られていました。1933年の中央噴水池の風景を描いたもので、ちょうど映画の時代になりますね~

 

 

 

こちらは真後ろから。呉投手がボールを投げている先は先ほど通ってきた中山路なので、嘉義駅を目掛けて投げていることになるようですね☆

 

 

…この中央噴水池は嘉義で1番見たかった風景なので、いきなり大満足でした。

 

 

そしてまた通りを歩きますが、ふと見ると何と「日本千葉県習志野高校管楽団」の文字!どうやら12月14日から嘉義市の音楽フェスティバルが行われるようですが、22日には習志野高校のブラスバンドが出演するそうで、呼んだ主催者にも呼ばれた習志野高校にも驚きました。

 

 

 

中央噴水池を過ぎてそのまま中山路を歩き、次は「嘉義公園」を目指します。

 

 

 

またまた公衆電話がありました。先ほどとは違うタイプのようです。

 

 

 

歩道からの眺め。台湾の他の都市でもそうですが、この1階部分が歩道になっている風景は、台湾らしさを感じさせてくれると個人的に思ってます♪

 

 

 

コインパーキングの奥に何やら日本家屋みたいな建物が見えました。どうやら日本式のお寺だったようです。

 

 

 

…台湾で敷田さんを思い出すとは(笑)

 

 

 

こちらは台湾の街でよく見かける台湾中油という石油会社のガソリンスタンド。

 

 

 

そして嘉義公園が近づくと、「KANO」の文字が書かれた石碑がありました。ここから嘉義公園までの歩道は「KANO歩道」と名付けられているようです。もちろん、映画が公開されてから整備されたものなのでしょうね。

 

 

 

先ほどの中央噴水池の呉明捷投手の銅像の写真も見えます。

 

 

 

嘉義農林学校の野球部は1928年に創設。当初は野球経験のない監督ばかりで弱小チームでしたが、甲子園の名門校である松山商業の元監督・近藤兵太郎氏が監督に就任することになります。

 

 

 

近藤監督の指導で頭角を現したチームは台湾地区で奇跡の優勝を果たして甲子園出場が決定。次々と強豪チームを倒して決勝戦へ進み、中京商校に破れて準優勝となりましたが、嘉義の街を最高に盛り上げました。

 

 

 

こちらは嘉義公園のバス停。日除けの屋根があるところが南国ならではですね。

 

 

 

今回はバスは利用しませんでしたが、台湾のバスは路線番号と行き先が大きく書かれているので、乗り間違うことは少なそうです。以前桃園や台中でバスを利用した際にそう感じましたが、車内アナウンスが中国語なので、降りる際は地図アプリで現在地の確認が必要です(苦笑)

 

 

 

そして 嘉義公園 の入口に到着。

 

 

 

こちらはまだ北京に首都があった時代の中華民国を建国し、初代臨時大統領を務めた孫文の銅像。台湾では100元札に描かれており、「中国革命の父」と呼ばれてます。

 

 

 

かなり広い嘉義公園。これから敷地内にある野球場を目指します。

 

 

 

歩き始めるとすぐに 嘉義市立棒球場 が見えてきました!壁面の円形のアーチが連なっているのが特徴的ですね。

 

 

 

水を飲む虎のオブジェ。真ん中の地面が少しくぼみになっているので、雨が降ると水溜りになってちょうど水を飲んでいるように見えそうですね。

 

 

 

この球場はもちろん嘉義農林の時代にはありませんが、嘉義市を代表する球場としてKANOゆかりの地とされているそうです。ふと見ると入口が開いてたので中へ入ってみたいと思います!

 

 

 

中へ入るとすぐにKANOの文字を発見。たくさんのボールが飾られてました。

 

 

 

この日はどうやら大学のリーグ戦の試合が行われていたようで、スケジュールを見ると第2試合が始まる前の時間でした。第1試合では嘉義大学が2-0で勝利したようです。

 

 

 

スタンドへ入ってみました。鮮やかな緑のシートが何となくですが甲子園球場を思い出させてくれます。

 

 

 

光る芝が綺麗なグラウンドでは、次の試合に出場する選手たちの練習が始まったところのようでした。

 

 

 

スコアボードはレトロ感満載。

 

 

 

スタンド最上段からの全景。定期的に台湾プロ野球の公式戦も行われているようで、思った以上に立派な球場だったように思います。

 

 

 

球場正面横のチケット売り場から、1塁側スタンド方向。

 

 

 

6番ゲートには、1931年の甲子園大会決勝のスコアが飾られていました。もしかしたらこのゲートも甲子園をイメージしたものなのかもしれないですね。

 

 

 

そして外にはKANOと書かれたボールのオブジェが。これかなり大きく、直径3mくらいあったと思います。そして石段はボールの縫い目をモチーフにしてるっぽいですね。

 

 

 

この嘉義市立棒球場も来てみたかったところの1つでしたが、まさか中に入れるとは思ってなかったので、台湾の大学野球の連盟にはお礼を言いたいです(笑)

 

 

 

…ということで、嘉義に到着してからここまで2時間弱の散策ですが、映画「KANO」ゆかりの地はもちろんのこと、それ以外でも街の風景や雰囲気を楽しむことができました。

 

このあとは引き続き嘉義の散策を続けましたが、その模様は次回更新予定の【嘉義/台南旅行記②】にて書かせていただきたいと思います☆

 

 

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