しろくまです。|ᴥ•ʔ…
そういえば、Kくんの車では音楽がかかっていない。
話に夢中で、今更気が付いた。
静かな方が好きなのだろうか。
聞いていみると、特に意識していなかったとのことだったので、私のiPhoneから音楽をかけることにした。
前回の続きです↓
年代が近いと言うことは、必然的に聞いていた音楽も近い。
有名所だと、GLAY、B'z、L'Arc~en~Ciel、JUDY AND MARY、ゆず、19、Dragon Ashなどなど。
青春だなと思うのはHi-STANDARD、Going Steady、Hawaiian6、BRAHMANあたり。
音楽の話で盛り上がり、懐かしい音楽をかけながら一緒に口ずさむ。
共有出来る何かが出来る事が嬉しい。
目的地に近くにつき、今夜の予定を確認する。
Kくんはホテルを1人で取っている。
もっと一緒にいたいなと思いながらも、なかなか口に出せずにいた。
私「今夜どうしようか?」
私が一緒にいたいのに、相手の出方を伺う。
我ながら、ずるいなって言った後に思った。
でも、自分本位の望みを先に言えないのは、私とKくんが似ている所の一つだとも思った。
くるりの「ばらの花」の歌詞を思い出した。
僕らお互い弱虫過ぎて
踏み込めないまま朝を迎える
昔はこの歌詞を、体の一線を超えるかどうかのことだと思っていたが、今回は体よりも心のつながりを求めているような気がした。
そういうこともしたいけれど、それよりなにより、Kくんと一緒にいたいと思った。
だから言う。
私「一緒に泊まろう?」
K「…うん、そうだと嬉しい。」
私達は似ていると思う。
相手に好かれることよりも、嫌われることを恐れている。
ちゃんと求めるものがあるのに、傷つきたくない気持ちを、迷惑だとか嫌われたくないとか負担になりたくないという免罪符を付けては、自分の内側にしまい込んでしまう。
きっと自分でも気付かないうちに、そうすることに慣れてしまっていたんだと思う。
言葉ではうまく表現できないKくんとの共通点は、まるで写し鏡のように見えた。
だからこそ、お互い何となく感じる居心地の良さと安心感があるような気がした。
この人の優しい空気感が心地良い。
いかついくせに、ふにゃっと笑う顔が可愛い。
大きい体で、繊細な心なところが愛おしい。
夕飯を済ませ、コンビニでお酒を買ってホテルで飲むことにした。
つづく。