しろくまです。ʕ •ᴥ•ʔ
登場人物
Sさん。背は180センチ以上あり、ガチムチ体型。
おちゃらけたような性格で人懐っこいが、急に何かに冷めたり、所構わず大きな声で話す変わり者。現在狂気開放中を経て…さて。
前回のお話↓
~完結編です~
Sさんからのメッセージ、開くかどうか迷った。
Sさんはラインも電話番号も変えているし、ここでブロックすればSさんと関わることはない。
開くかそのままブロックか…
結局、私は見たいと思う誘惑には勝てなかった。
私は恐る恐るメッセージを開いた。
内容は以外と言うべきか、ただ一言だけだった。
ごめんね
その言葉を見て、2人の自分が葛藤していた。
悪魔 「え、何に対してのごめんなの?」
天使 「Sさんは謝ってくれたんだから、私からも謝らなきゃ。」
まずは、建前と本心からの謝罪を私もさせていただいた。
そうすると、Sさんからまたメッセージが届いた。
「このアカウントはすぐに消すから、こっちに連絡して欲しい」
そのメッセージの後には、Sさんの電話番号とラインのQRコードが添付されていた。
Sさんのごめんねの一言で、この数年のわだかまりは氷解したのだろうのか…
私は正直わからなかった。
当時の怒りの熱量はもはやどこにもないのだけれど、またSさんと友達関係に戻りたいと思う熱量も同時に消えてしまっていた。
私はよく流される。
自分でも嫌になるくらい。
人に嫌われたくないから「良い人」を演じている。
人にとっての「都合の良い人」に成り下がっていたとしても、その癖は性なのかもしれない。
でも、もう私は自分の好きな人と物に時間を使いたい。
Sさんからのメッセージには、しばらく返信しなかった。
それでもお構いなしにSさんはメッセージを送ってくる。
その中にはSさんの最近の写真もあった。
Sさんの写真数枚の中には、Sさんのものと思われるち◯こ画像とケツの写真も入っていた。
なんでやねん!
いかがわしいのはお前だ!
これに関しては本当に理解不能だった。
その事に突っ込むべきか?とも思ったが、やはり返信を控えた。
それでも、次の日のメッセージには少し心が傷んだ。
送られてきたのはまた写真とメッセージ。
それは沖縄旅行でみんなで撮った写真、私とSさんのツーショットの写真。
もう何年前だろうか。
確かに色々あったけれど、楽しいことも沢山あったのだ。
それでも、昔のように無邪気な気持ちでSさんと関わることは私にはきっと出来ない。
「電話番号控えていただけたら幸いです。繋がれるから、、、」
「今朝、みんなで行った沖縄の写真を見てました。」
「KやTも懐かしいです。」
これがSさんからの最後のメッセージだった。
きっとSさんは誠意を込めて書いてくれたんだと思い、私も自分の誠意を伝えた。
「お元気そうで何よりです。私のことはもう放っておいていただけると幸いです。」
色々な理由でもう会えない友人はいる。
でも、自分からこんな事を友人に言ったのは初めてかも知れない。
恋人との別れは今までもあったけれど、友達に対しての決別はこれが最初で最後だと思う。
失恋とも毛色は違うものの、やはり喪失感はあった。
思い出があるから。
楽しい思い出が勝つことも、嫌な思い出が勝つこともなく巡る。
でも思い出すのは楽かった思い出。
Sさんのことも、訴訟沙汰のことも正直もう全然怒っていない。
多分今のSさんを嫌いでもない。
ただ、信じられないのだ。
また同じことを繰り返すのだと、そうSさんを思う自分が信じられないのだ。
また生きている中で、これが何かの縁だったらまた必ず巡り合うでしょう。
それまでは。
さよならしよう。
おしまい。
※長い話にお付き合いいただき、ありがとうございました😊