こんばんは、しろくまです。

 

前回の続きです↓

 

 

 

 

※この話は、ある人の愛人になりかけたお話です。

 

 

「お前に会わせたい人がいる」

 

そう言われて一週間。

私とHさんには共通の友人がいるわけではないので、きっと私が知っている人を紹介される訳ではなさそうだ。

 

 

それなら、誰と会わせたいのか?

 

心がざわざわする。

 

 

待ち合わせ当日、約束のゲイバーに行くとHさんは先に来ていた。

まだもう1人、会わせたい人はこれから来るのだろう。

 

私は緊張と不安をかき消したくて、お酒を煽る。

Hさんはゲイビデオの制作会社の社長でもあるから、出演依頼とか?

いやいや、需要は…あるだろうか。

 

そんな杞憂に及ぶ思考を空転させていたら、1人のお客さんが入ってきた。

 

 

服装は奇抜で、肌の露出が多い。

褐色の肌で筋肉質、年齢は私より少しくらいだろうか。

彼はHさんと私の間に座り、私に話しかけてきて、自分をJと名乗った。

 

 

J「遅れてごめんね、もう結構飲んでるのかな?」

 

 

イケイケな感じのJさん、人懐っこく私にはなし掛けてくれる。

間近で見ると、端正な顔立ちをしていて歯がとても白い。

まるで、芸能人みたいだった。

 

私「いえ、まだ来たばかりですよ。何飲まれますか?」

 

J「良かった!それじゃあ、ビールいただこうかな。」

 

 

私はお店の方にビールを注文する。

肝心のHさんは、逆隣にいた友人との会話に夢中だ。

 

Jさんのお酒が来ると、やんわりHさんたちの話を遮り、みんなで乾杯する。

JさんはHさんと席を移動させ、Hさんを私の隣に移動させた。

 

 

Hさんは笑顔で渡しに話かけてくる。

 

H「もうJとは話したのか?」

 

私「はい、挨拶程度ですが少しお話させてもらいました。」

 

H「そうかそうか。Jは俺のパートナーなんだ」

 

 

 

パパパパパートナーとな?

ほうほう。

 

 

H「もうかれこれ15年連れ添ってる」

 

 

ん?

どういうこと?

パパパパパートナー公認で浮気をしているってこと?

 

 

私は少しパニックになる。

 

 

今でこそオープンリレーションシップと言って、パートナー以外との性交渉を公認にしているカップルはいるが、20年近く前の私には訳がわからず、

それでいて受け入れがたい制度だった。

 

 

だって、パートナー同士は良いけれど、お相手さんは…

 

 

私「えっと、JさんはHさんの彼氏さんって事で良いんですよね?」

 

H「その認識であっている」

 

私「じゃあJさんを、何故僕に紹介するんですか?」

 

 

何となく、頭ではもうわかっているのだ。

ただ、思考と感情は必ずしも一緒ではないのだ。

 

 

 

 

次回が完結編です。

 

 

 

※最近、ババァになってきたのでつい体の事考えちゃうよね。

発酵食品、体内にとって、酒粕は水に溶かしてレンチンしてアルコールを飛ばしてパックにしています。