こんばんは、しろくまです。

 

 

※前回の続きです↓

 

「椅子に座るだけで1時間10,000円を即時お支払いします。」

 

 

指定された発展場に到着する事はできたものの、入り方がわからない私は、

発展場の周辺で1人あたふたしていた。

 

はたから見たら、もはや不審者として通報されてもおかしくないだろう。

発展場に入れず不審者として通報され、事情聴取され挙句の果てには親に連絡されたら、という未来予想図が脳裏をかすめる。

 

 

ヤバい!やっぱ帰ろう!

こんな事バレたら一生家に帰れなくなる!

 

 

しかし良いタイミングで、発展場に入るであろう人を発見!!

どう見てもお仲間だろう!(失礼)

その方の後についていくことにした。

 

 

やっと中に入れた!これで私は自由だ!

 

 

本来の目的が、発展場への潜入だったかと思う程の達成感。

私は危うく目的を忘れるところだった。

 

 

その方に無事着いたことを連絡すると、

 

「服を脱いでパンツを履いたまま椅子に座ってください。

そして、お酒タバコもご自由に楽しんでください。」

 

と即座にメールが返ってきた。

 

言われた通り、私は服を脱ぎパンツ一丁の姿になる。

ロッカーに鍵を掛けて、念のために受付でいただいたタオルだけ手にした。

 

脱衣所の前にあったカウンターテーブルに行き、そこの椅子に腰をかけ缶酎ハイを開け飲み始めた。

 

 

…ってか、誰もいないけど。

騙された…?

 

 

一旦落ち着こうとタバコに火をつけ、深めに煙を吸い込む。

ふぅーと煙を吐き出し、周りを見渡してみるが、カウンターには誰もいない。

カウンターってここのことで良いんだよね…?

 

 

…何だか、誰にも相手されずに不貞腐れた可哀想な感じになってないかコレ?

 

 

 

発展場に来たのに誰も相手されなかったわよ!

もう今日はやけ酒よっ、ってブス過ぎだろ。

(帰りなよ)

 

_

 

足のあたりがなんだか暖かい。

なんだろうと、カウンターの下を覗く。

 

 

_人が仰向けに寝ている

 

 

うぉ!

ごめんなさい!

 

まさか人がいるとは思わず、私は反射的に謝る。

その人は自分の口に指を立てて、しーっのポーズをして見せた。

 

 

写真のその方だった。

(細かく言うと、写真はもっと若く見えたが今は良いか)

 

 

小声で私に話しかけてくる。

 

「そのまま座っていてください。たまに指示をしますのでお願いします。」

 

 

全容がわからないまま、1時間10,000円のアルバイトがはじまった_

 

 

 

つづく。

 

 

 

※自宅でピーリング、安くて良い!