今回は白井地区とは神崎川を挟んで東側に隣接する船橋小室地区のお話です。

小室地区は行政区画では船橋市に属し、郡も千葉郡です。そのため隣接していて生活圏も重なり、一見隣町のようにも見えますが、辿ってきた歴史を見ると印旛郡に属する白井市とは大きく異なります。

小室地区は神崎川沿いにある鎌倉時代には既に成立していた古くからの集落と、台地上に展開する千葉ニュータウン地区から形成されています。国道16号近くには北総鉄道の小室駅があり、駅の西側には千葉ニュータウンの街並みが広がっています。

駅の北側は長らく畑地等でしたが、平成20年に土地区画整理組合の設立が認可され、132,800㎡余りの土地が宅地等として開発され、戸建を中心とする新しい街並みが誕生しました。

事業地内にある「小室はなみずき公園」の一角には「竣功記念の碑」が建ち、表面にはこの土地区画整理事業の経過が、裏面には事業の沿革と概要、船橋市小室土地区画整理組合の役員名、組合員名、区画整理設計図が刻まれています。

ちなみに開発前には遺跡の発掘調査も実施され、古墳(前方後円墳)も確認されています。

 

【表面の銘文】竣功記念の碑

 事業の完成にあたって

 小室地区は、船橋市中心市街地より北東へ約十三キロメートルに位置する市街地です。周辺は、昭和四十四年に事業認可を受けた千葉北部地区新住宅市街地開発事業(千葉ニュータウン)により開発が進み、北総鉄道小室駅開業により大きな変貌を遂げてきました。

 当地区は、昭和六十一年千葉ニュータウン事業区域の縮小に伴い、生産緑地地区の指定を受け、以後、将来秩序ある市街地の形成を図ることを目的とし、土地区画整理事業の検討を進め、区画整理検討会設立から二十有余年の歳月を経て、完成を迎える事となりました。

 これは、ひとえに組合員の協力並びに関係諸機関の皆様のご理解ご協力の賜物であり、深く感謝と敬意を表すとともに、小室地区の一層の発展を願い、ここに記念碑を建立しました。

  平成二十七年十一月

船橋市小室土地区画整理組合

 

竣功記念の碑(表面)

 

竣功記念の碑(裏面)

 

「小室はなみずき公園」の看板