日本画「空想の苑」完成! | 虹色の洪水

虹色の洪水

日本画家・刺繍作家(ブランド名「nijiiro factory」)のシロの虹色の世界

 

日本画

「空想の苑」

S8号(45.5cm×45.5cm)

使用画材:麻紙・水干絵具・岩絵具

 

頭の中に広がる空想の苑を描きました。

 

虎の模様が入った猫の雷神様や、太陽を観察するメンフクロウと月を観察するロバ。

絵から飛び出す福良雀に晴れを願うモグラ。

光の魚を持って散歩する鼠とヒヨコや日光浴をする蛸。

鈴を鳴らすメンダコや引っ込み思案なブタ。

跳ね上がる鯨の様なアイディアからは非時香果に似た果実がなり、鯉のぼり達の餌になっている…などなど。

毎日咲き誇るアイディアの華々を摘んで制作をしています。

 

ここ数ヶ月手掛けていた日本画が漸く完成しました。

制作に集中していた為、ブログでは骨描き段階からずっと更新していませんでした・・・😅

毎日夜明け前から夜までずっと描いていたので、私にしてはビックリなスピードで8号を描き切る事が出来ましたが、流石に疲れたし肌がボロボロになりました笑

 

制作経過を撮っていたので載せていきます。

 

骨描き完成。
これを無事に塗り切れるのか?!と思ったものです。

 

大きい絵を描く時はいつも右下部分から描き始める事が多いです。

 

右下のアップ。
絵から飛び出した福良雀が飛んだいる様子を影で表現しなくてはいけなくて難しかったです。

 

鯨が入る部分に簡単に色を入れました。
色んな所を飛び飛びで塗っていたので、まだ画面が全然繋がりません。

 

中央下部にいる猫。

どの生き物を描く時もですが、目に命が宿るように丁寧に描いています。

この猫の目も数mmしかないんですが、ちゃんと目の中の暗い部分や光の表現を細かく描き込みました。

 

鯨の背中の文様などを入れていきます。
段々と画面が華やかになってきました。
 
鯨の背中の文様は百花の王の牡丹柄になっています。
鯨の口元付近に獅子が引っ付いているので、獅子と牡丹で吉祥文様である「獅子牡丹」を表しています。
 
獅子の制作途中段階。
 
メンダコと豚も可愛らしく描けました。

 

上部に太陽と月が揃いました。
 
太陽。
3本足の八咫烏が炎の海の中を飛んでいます。
 
月。
エネルギーに満ちた太陽と対照的になるように、色やデザインを考えました。
兎の上にあるリアルな月を描くのが大変でした。

 

下部分に大分色が入って絵の存在感が増してきました。
背景の色を明るくするか暗くするか凄く迷って、結果暗くなりました。
 
暗い中にも奥行き感が出るように描き込んでいきます。

 

上部も進めていきます。
 
鯨の口元にいた魚。
鯨は幻の様な不確かな存在にしたくて透けさせたので、この魚は殆ど消えてしまいました。
口から出る泡ぶくの表現もかなり奮闘しました。
 
毎日ひたすらに描いているのに全然終わらなくて、気持ちが挫けそうになる事もありました笑
 
鯉のぼりの柄もとっても細かかった。。。

 

あと一踏ん張り!

 

image

太陽を観察しているメンフクロウの服は鶴梅文様です。

因みに月を観察しているロバは亀甲文様の服を着ているので、太陽と月・鶴と亀というセットになっています。

 

完成✨

 

 

美しいです。
 
この作品は12月に京都で開催する個展でお披露目するので、是非間近に見て頂けたらと思います。
 

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【展示情報】

・シロ 個展「空想の苑」

2022年12月13日(火)〜12月19日(月)

場所:恵文社 ギャラリーアンフェール(京都)

 

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